<旧車シリーズ 103>


MITSUBISHI COLT 1500 Std (A25)


 '60年代に登場した三菱のコルトシリーズは、600/800/1000/1100/1200/1500と次々にニューモデルを登場させていった。その発端を辿っていくと、新三菱重工業が1960年に発売した初の乗用車「三菱500」にパワフルな600cc版が追加された時、「コルト600」と名乗ったのがその歴史の始まり。
 1965年に登場したコルト1500は、三菱初の4ドアセダンとなったコルト1000の車体をストレッチし、新たに4灯式ヘッドランプや角型のテールランプを与えたシリーズ最高峰のモデルである。エンジンは排気量1498ccのKE45型を搭載し、コルト1000を19psも上回る70psの最高出力を発生した。コルト1000がその後1000→1100→1200と排気量を拡大していったのに対し、この1500は後継のコルトギャラン(1969年〜)にバトンタッチするまで排気量がずっと据え置かれた。
 コルトとは若い馬の意味で、後のコルトギャランを経て現代でもその名前は受け継がれており、今でも三菱系ディーラーにはコルトの名前が残ったものもあるほど。


 この写真は私の旧車写真コレクションの中でもごく初期のもので、中学生時代の作品です。自転車で隣り町を探索中に偶然発見し、興奮気味に民家の車庫に侵入(?)して撮影したものです。山口県下では当時でも実動するナンバー付のコルトは滅多に見掛けなかったので、こうして4灯時代のコルト1500に遭遇できたのは極めてラッキーでした。その後、同型車に巡り会えたのは、日本自動車博物館に展示されていた左ハンドル車くらいしかありません・・・。
 あれから20年あまり、この個体はもうとっくに廃車になってるんでしょうね。


推定年式:1965
撮影時期:1981年4月
撮影場所:山口県防府市富海にて