菌糸粕がチョコレート色に変色したら、マットを握って固まりが残る程度に加水する。

加水後、産卵ケースにマットを厚め(ケースの2/3程度)に敷いて、2〜3日ほど経ったところで親を入れる。
私の経験では親を複数入れても問題ないようである。



自然界でのネブトクワガタの生息状況は、樹液溜まりに雄雌入り混じって複数見付かることが多いので、ゼリーでこの様な環境を作ってあげるとうまくペアリングできるだろう。
ただしゼリーを与える場合、フィルムを十字に切っただけだとゼリーの中で窒息してしまうことがよくあるのでフィルムは剥がして横に寝かせて置いておくと溺死を防ぐことができる。

この様にして、早ければ1ヶ月ほどでケースの底にとても小さな卵が見受けられるようになる。

親と幼虫を一緒に入れていても、幼虫を♀が食べてしまうようなことはまずないが、3令の幼虫が見えるようになったら、親と幼虫を分けて飼育するとよい様である。

幼虫はまとめて飼育しても、うまく住み分けてお互いに傷つけあうようなことはないが、大きな個体を目指すなら単独で飼育する方よい。容器は余り大きなものは必要ないが、リサイクルも兼ねてPPボトルを使うといいだろう。

私の場合、スペース的な問題があるため、PPボトルの他に積み上げが可能な100円ショップで売っているケース(W75-L120-H80@2)も利用している。

マットの交換は3〜4ヶ月後に一回行う。始めはチョコレート色だったマットも時間が経つとマットと言うより『土』に変わってくる。
交換はマット全部を取り替えるのではなく、半分程度取り除き新たに発酵マットを加えてよく混ぜて詰め替えるようにする。