by なべ


環境にやさしい採集法の続編という訳でもないが、環境にやさしい飼育法として、リサイクルマットによるネブトクワガタの累代を紹介したいと思う。

菌床を使って飼育をしていると、交換の際にいつも思うことがある。『この菌糸粕、捨てるの勿体無いな・・』などと誰しもが一度は思うであろう。もっともカブトを飼っている人にとっては、カブトの飼育床にはもってこいなのだろうが、意外にこの菌糸粕、取って置くと何かと重宝なものであったりする。

先にも述べたがカブトの飼育床、ヒラタの産卵床、パプキンの産卵・飼育床などなど結構使い道が豊富なのである。
その中でも今回は標題にも挙げた通り、この菌糸粕リサイクルマットを利用したネブトクワガタの累代飼育について紹介して行く事にしよう。

まず、菌床の交換の際に比較的使えそうな部分、つまり菌糸の残り粕やカビの廻っていない喰い粕などを集める。菌糸ビンの上にあるカサブタ状のものは捨ててしまうようにした方が好い。

取り出した菌糸粕は出来るだけ細かく砕く。
私の場合は、素手で掌を擦り合わせる様にして細かくするが、これは菌糸を取り出して直ぐでないとオススメ出来ない。
取り出して時間の経ってしまったものは硬くなっているので、ミキサーかスリコギ棒を使った方がいいだろう。


もちろん菌糸粕だけでなく発酵マットの粕も混ぜてしまう。しかし。発酵マットの場合、よくダニの巣窟と化しているものがあるが、こう言ったものは迷わず廃棄処分するようにしよう。ダニはネブトの幼虫には余りよい影響はないようである。寧ろ大変悪影響と言うべきかもしれない。

細かくした菌糸粕はもう一度発酵(と言うかれき化に近い)させるためビニール袋か衣装ケースなどの容器に移して発酵させる。
私はケースが足りなくなると、買い物袋に詰めてベランダに放り投げて置く。

こうして気温にもよるが2〜3ヶ月経つと、チョコレート色に変色してくる。
あまり乾燥していると発酵ができないので乾燥には気を付けるようにする。
ただし、水分過多になると腐敗してしまうので注意が必要だ。