「怪説・世界のクワガタ」 第12回 (3)
A.CHIBA
Cyclommatus margarita Gestro,1877
分布 ニュ−ギニア
体長 ♂27−55mm ♀21mm
ここからは少しユーモラスなカタチをしたキクロ
マトスの仲間だが、似た様なカタチの種が幾つか
いて特に小型個体は区別が付かない場合も有る。
この種 margarita の名はこの仲間では一番有名
で良く知られている。体色には個体によって変化
が有りメタリック光沢が美しいものもいる。
標本 Bulolo Papua New Guinea
April/1991 ♂ 52mm
Cyclommatus weinreichi Lacroix,1972
分布 ニュ−ギニア
体長 ♂45mm
margaritaと体型は良く似ており、オオ顎の内
歯と頭部のカタチが若干違いがあるくらいしか
区別点は無い。少ない種なのか、それとも広く
分布しておらず産地へ採りに行く人がいないの
か、あまり見かけない種。
標本 SOGERI S.E New Guinea
12/April/1971 ♂ 45mm
(ラベルでは記載される以前に採れた標本)
Cyclommatus speciosus anepsius Delisle,1980
分布 ソロモン諸島
体長 ♂30−57mm
この仲間ではこの種が一番大きくなる。ブーゲ
ンビル島には原名亜種 C.speciosus speciosus
Boileauが分布しているが、非常に良く似ており
区別しにくい。
標本 Malaita SOLOMON
27/February/1987 ♂55mm
Cyclommatus pulchellus Mollenkamp,1900
分布 ニューギニア
体長 ♂25−46mm
この種はこの仲間で一番小振り。体色はやはり
変化多く茶系統のものから綺麗な金属光沢を持
つ個体もある。
標本 Mapia jayawijaya West Irian
April/1991 ♂42mm
Cyclommatus sp
分布 ニューギニア
体長 ♂44mm
歯型も体型も前種と非常に良く似ているが、頭
部の形状が違っている。
標本 Wau Morobe province P.N.G.
April/1991 ♂44mm
次に頭部の写真を載せてみた。(上から番号順)
(1)と(2)と(4)はさほどの違いは見られない。
(3)のspeciosus は同じ種でも個体差が有るようで
(1)や(2)の様に盛り上がっている個体もある。
(5)は大きくえぐれた独特のカタチをしており他
のものとは一見して違いがわかる。
[参考文献]
世界のクワガタムシ大図鑑
昆虫と自然 Vol.17 No.10 1982
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