ビタミンB1
別名チアミン、水溶性のビタミンで、摂取後、補酵素(チアミン二リン酸)に変換
されて働く。植物種子に多く、米糠、ふすまには多量に含まれている。通常、体内
生産できないため、外界から摂取する必要がある。
機能:カルボニルCに隣接するCに対するC−C結合の分解または生成に関連
人間では不足すると脚気などの神経系障害を起こす。
ビタミンB2
別名リボフラビン、水溶性のビタミンで、摂取後、補酵素(フラビンモノヌクレオチド、
フラビン−アデニンジヌクレオチド)に変換されて働く。通常、体内生産できない
ため、外界から摂取する必要がある。
機能:ヒドリドイオンの移動、1電子移動を伴う酸化還元反応に関連
人間では皮膚炎、成長障害、生殖障害を起こす。
通常ビタミンB1、B2は経口摂取して得ている。しかし、偏食系の食物を摂取
するものでは、その摂取源の多くを体内共生菌に依存する例が多い。自然界で
朽ち 木を食べているクワガタの場合も、ビタミンB1,B2は体内共生する菌に
よる 供給を主体とすると考えられる。つまり、この辺りの話から共生菌の事も考慮
する必要があるでしょう。クワガタにおける共生菌はどの様な経路で伝わるのだろ
うか?この話はビタミンB1,B2の話の後に一応記述する。体内外共生菌に依存
する栄養素は代表的な物としては炭素源(セルロース分解)蛋白源(必須アミノ酸
合成)、脂質(ステロイドなどホルモン生成補助物質生成)などがある。
通常は体内共生菌によって得られているわけだが、ふすまの直接経口摂取時
には直接経口摂取分も吸収されることになる。ただ、ビタミンB1、B2は水溶性
ビタミンであり、通常は過剰摂取しても排出されてしまい、随時摂取し続ける必要
のあるビタミンである。
しかし、通常を超える栄養摂取があればそれらを利用する過程で当然ビタミンB1
B2の利用量も増えることになり、体内共生菌による供給以上の要求量を必要とし
直接経口摂取が有効であると考えられる。
また、フスマ由来のビタミンB1、B2は体内外のほとんどの共生菌にとっても有益
である。この効果による、菌の活性アップも効果としてあらわれる可能性を秘めて
いるが、直接経口摂取されないものについては菌に利用され、ほとんどクワガタ
幼虫の摂取栄養とならない可能性もある。
他のビタミンについても体内合成できないもの、体内合成量が少ないものについて
は基本的に共生菌の補助を得ていると考えられ、経口摂取に効果ありと思われる。