電子部品の知識

実験室のINDEXに戻る


最近記憶力が落ちているのか本で読んだことなど直ぐに忘れてしまって困ります。
ハンドブックや規格表、解説本はかさばるしとても重いので常に持ち歩く訳には行きません。
そこで普段持ち歩くパソコンに必要最低限の情報を書き込んでいつでも参照
できるようにしてみました。


 「電子部品の知識」の目次

トランジスタの規格、基本動作
 ●トランジスタ名
 ●トランジスタの基本3回路
 
 
FETの規格、基本動作
 ▲FET増幅器の基本3回路
 ▲FETとトランジスタの違い

 
コンデンサ、抵抗
 ■許容差表示
 ■Eシリーズ
 ■電解コンデンサの定格電圧とサージ電圧
 ■温度補償用の特性表示

コイル、インダクター
コイル、インダクターは電子回路に欠くことのできない重要な部品です。
低周波用トランス、高周波トランス、伝送線路トランス、パワーエレクトロニクスの分野では電源トランスなど様々な分野に使用されています。
このコイルを理解するには・・・・磁気理論を学習する必要がありますね。山村 英穂著の「トロイダル・コア活用百科」はこの分野の良書として
評判高き解説本でしょう。私にとって磁気回路はとっつきにくくて難解な分野です。だからあまり好きではありませんがコイル、インダクターなく
して電子回路はあり得ないのです。大変な時間がかかるでしょうが、この書を手元にして種々実験してみようと思います。


フェライトビーズ、トロイダルコア

リレー










[トランジスタ名]
出典 ハムのトランジスタ活用 丹羽一夫 著 CQ出版社

520   Y 
 1項   2項   3項   4項   5項   6項 

1項の内容

1項の数字   種    別
フォト・トランジスタ
フォト・ダイオード
各種ダイオード、整流器
トランジスタ
FET(シングルゲート)
SCR、UJT
FET(ダブルゲート)

2項はSemiconductorの頭文字をとって「S」

3項の数字 デバイス 極性 用途
トランジスタ PNP 高周波用
低周波用
NPN 高周波用
低周波用
サイリスタ Pゲート PNPNスイッチ用
Nゲート NPNPスイッチ用
単接合トランジスタ(UJT)
FET Pチャネル
Nチャネル
双方向サイリスタ

4項は11から始まる一連番号でEIAJ(日本電子機械工業会)に登録された順番
5項は製品が改良された順序を示すもので、A〜Jまでのアルファベットで表される
6項は更に細かい用途や分類、hfeの分類等を示す
例:2SC372
2SC372−O hfe70〜140
2SC372−Y hfe120〜240

「部品の知識」のINDEXへもどる








トランジスタの基本3回路
トランジスタの基本3回路と回路別の特徴です。
回路の特徴だけでも覚えていると回路解析や設計の際に大変役立ちます。
出典 ハムのトランジスタ活用 丹羽一夫 著 CQ出版社

○トランジスタの基本3回路



○トランジスタ基本3回路の特徴

ベース接地 エミッタ接地 コレクタ接地
入力インピーダンス 低い(数十Ω) 中ぐらい(数百Ω〜数kΩ) 高い(数百kΩ)
出力インピーダンス 高い(数百kΩ) 中ぐらい(数十kΩ) 低い(数百Ω)
電流利得 なし(ほぼ1) 大きい(数十倍) 大きい(数十倍)
電圧利得 中ぐらい(数百倍) 大きい(数千倍) なし(ほぼ1)
電力利得 中ぐらい(数百倍) 大きい(数千倍) 小さい(数十倍)
位相 同相 反転する 同相
周波数特性 良い 普通 良い

「部品の知識」のINDEXへもどる








FET増幅器の基本3回路
FET増幅器の基本3回路とそれぞれの特徴(入出力インピーダンス、利得など)
出典 ハムのトランジスタ活用 丹羽一夫 著 CQ出版社


△FET基本3回路(ゲート接地、ソース接地、ドレイン接地)


△FET基本3回路の特徴

ゲート接地 ソース接地 ドレイン接地
入力抵抗
出力抵抗 ほぼRd
電圧利得 ほぼ1
用途、備考 入力抵抗が小さく
FETの特徴が生かされない
最もよく使われる回路 インピーダンス変換に使われる

「部品の知識」のINDEXへもどる








FETとトランジスタの違い
FETとトランジスタの違いを理解して使い分けましょう
出典 ハムのトランジスタ活用 丹羽一夫 著 CQ出版社

項目 トランジスタ FET
接合型 MOS型
接合部の数
入力要素 電流 電圧 電圧
入力極性 +または− +または− +、−両方可
入力抵抗 低い(数kΩ) 高い(十数MΩ) 高い(数十MΩ)
入力容量 多い(数十pF) 少ない(数pF) 少ない(数pF)
出力の直線性 良くない 良い 良い
ゲイン 大きい 小さい 小さい

「部品の知識」のINDEXへもどる







許容差表示 (コンデンサ、抵抗)
出典 ハムのトランジスタ活用 丹羽一夫 著 CQ出版社

許容差(%) 記号 色表示
±0.5 D
±1 F
±2 G
±5 J
±10 K
±15 L
±20 M

「部品の知識」のINDEXへもどる