電子部品の知識

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受動素子の重要性に感じ入った一説







受動素子の重要性に感じ入った一説

山村 英穂著の「トロイダル・コア活用百科」(CQ出版社)にこんな記載があります。
下図1-14図は同調回路とカップリング・コンデンサという、どこでも見受ける回路ですが1-15図のように分解し解析すると
Lマッチ回路(ハイパス型)と共振器の組合せ回路であって、Lマッチ回路でインピーダンス変換を行うと同時に、共振器の
持つシャープな周波数特性を実現することが本回路の目的であって大変重要、かつ、基本的な回路であると解説されています。

少しオーバーかも知れませんが、私はこの解説に大変な衝撃を感じました。たった数点のパッシブ素子による回路ですがその目的
たるや相当なものでその動作理論、設計パラメータもしっかり確立されているんですね。見方を変えて、こんな風に奥深くまで考える
とは・・・大きな驚きであり、コイル インダクターの学習が必要であると感じた瞬間でした。高機能な装置だろうがなんだろうが、こうした
受動素子による回路が必須であり、しかも相当数使われているんですね。

LC組合せ回路 第1-14図


LC組合せ回路 第1-15図

山村 英穂著の「トロイダル・コア活用百科」(CQ出版社)には上図の各定数の算出について、次のように解説されています。
・・・計算式により各定数は容易に求まります。計算に必要なのは、設計周波数、入出力インピーダンス、そして共振器のQLです。

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