Oh Dad, Poor Dad ★☆☆

1967 US
監督:リチャード・クワイン
出演:ロザリンド・ラッセル、ロバート・モース、バーバラ・ハリス、ヒュー・グリフィス

左:ロザリンド・ラッセル、右:ヒュー・グリフィス

実は、この作品のタイトルは「Oh Dad, Poor Dad」のみではなく、「Oh Dad, Poor Dad, Mama's Hung You in the Closet and I'm Feelin' So Sad」という恐ろしく長たらしいものであり、あまりにも長いので反則は承知の上で省略しました。タイトルからも想像されるように、当作品は一種のブラックコメディであり、ママ(ロザリンド・ラッセル)とママの言いなり坊や(ロバート・モース)が、棺桶に入った死んだパパ(ジョナサン・ウインタース)を連れて旅行し、何と!彼らが泊まるホテルではパパの遺体を押入れに入れておくのです。あちらでは、それなりにカルト的な人気がある作品のようであり、監督のリチャード・クワインには確かに奇矯な作品が多いとはいえ、ここまで珍妙なものは他にはないはずです。それにしても、よくこれだけ怪優を集めたものです。緑や青などのサイケな色をした奇怪なかつら(上掲画像参照)を常に被っているロザリンド・ラッセルのボヘミアン的なママは、個人的なお気に入り作品「メイム叔母さん」(1958)での彼女を思い出させます。ママの坊やを演じているロバート・モースは、相変わらずピクシーのあだ名に恥じない彼らしい奇怪なパフォーマンスを繰り広げています。その他にも、ヒュー・グリフィス、ジョナサン・ウインタース、ライオネル・ジェフリーズなどのくせ者俳優が続々に登場します。これに、テリー−トーマスあたりが加われば完璧でしょう。また、童顔のバーバラ・ハリスが出演していますが、当時既に30才を越えていたのがとても信じられないほど幼い印象を与えます。ということで、全体的にかなり悪趣味な傾向を持ち、広範なオーディエンスを惹き付けるとはとても思えない作品であるとはいえ、カルト映画が好きな人には楽しめること請け合いです。


2001/10/08 by 雷小僧
(2009/03/18 revised by Hiroshi Iruma)
ホーム:http://www.asahi-net.or.jp/~hj7h-tkhs/jap_actress.htm
メール::hj7h-tkhs@asahi-net.or.jp