ブロンドの美人女優という以上に、彼女にはエキセントリックなイメージがあります。ヒッチコックが60年代に2度に渡り主演女優として彼女を起用したのは、単にヒッチコックがブロンド女優に弱いというのみではなく、どこか何かがシンクロナイズしていない印象を与える彼女の特質を見抜いていたからこそではないでしょうか。「マーニー」(1964)撮影開始当初、グレース・ケリーがカムバックして主役を演じるかもしれないという噂が流れたそうですが、マーニー役は均衡のとれたグレース・ケリーの演じる役では絶対的になかったいう点において、ティッピー・ヘドレンの選択は正しかったように思われます。尚、御存じの方も多いと思いますが、女優のメラニー・グリフィスは彼女の娘であり、「パシフィック・ハイツ」(1990)では目出度く親子共演を果たしています。 |
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