赤毛の女優さんといえば、たとえばリタ・ヘイワースやスーザン・ヘイワードなどがまず第一に思い出されますが、このヘイヘイコンビのようなネームバリューはないながらも忘れてはならない存在として、ロンダ・フレミングが挙げられます。いずれにしても、ヘイワードはまだしもヘイワースに関しては代表作の多くが白黒なので、自慢の赤毛を披露する機会が多くはなかったのも事実です。やや若いながらこの二人とほぼ同年代に属するロンダ・フレミングは、あまりポピュラーな作品に出演しているとは言い難く、一般的に知られているのは「OK牧場の決斗」(1957)くらいのものでしょうか。アラン・ドワンの晩年のカルト的ノワール作品「悪の対決」(1956)では、同じく赤毛女優さんであったアーレン・ダールと赤毛比べをしていました。赤毛の女性はニンフォマニアック(色情狂)であるとする、血液型占いまがいのでまかせが一部で流通しているようですが、ダールには多かれ少なかれそのようなイメージがあっても、フレミングにはあまりないように思われます。彼女には、40年代から1980年くらいまで出演作がありますが、基本的には50年代の女優さんであったと言えるでしょう。 |
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