「鉄腕アトム」次の巻は

佐藤和美

 「鉄腕アトム」は短いエピソード集として描かれたが、一つ一つのエピソードは繋がっているものもある。以下、それらを見ていってみよう。

 「火星探検の巻」の次は「コバルトの巻」である。
雑誌版「コバルトの巻」の冒頭は火星から帰ったアトムの乗った飛行機が日本に到着するところから始まっていた。飛行場でのアトムのお茶の水博士への言葉はこうである。
「博士からいただいたおまもりぶくろのおかげでぼくはたすかった!」
 その後アトムはコバルトとともに海底の水爆を探すのだが、真空管がきれかかってしまう。そのときのアトムの言葉はこうである。
「火星から帰ってきてから、からだを整備しなかったんでね 無理がたたったらしいよ」
 「火星探検の巻」の次は「コバルトの巻」である。

 「エジプト陰謀団の秘密の巻」の次は「ガデムの巻」である。
「エジプト陰謀団の秘密の巻」はエジプトを舞台としてその幕を閉じる。次の「ガデムの巻」はアトムがエジプトから船で日本に帰るところから始まる。
 「エジプト陰謀団の秘密の巻」の次は「ガデムの巻」である。

 「メラニン一族の巻」の次は「ミーバの巻」である。
「メラニン一族の巻」はアフリカを舞台としてその幕を閉じる。次の「ミーバの巻」はアフリカの砂漠から始まる。
 「メラニン一族の巻」の次は「ミーバの巻」である。

(2000・05・20)


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