アラバスター

佐藤和美

 アラバスター(alabaster)の日本語訳は「雪花石膏(せっかせっこう)」であり、その名のとおり石膏の一種である。分子式、二水石膏CaSO4・2H2O。古くから彫刻の材料などに使われている。古代エジプトの彫刻でも使われているし、マリアがキリストの足に注いだ油の入っていたのもアラバスター製だったという。そのアラバスターの特徴であるが、白く、きめこまかいというところである。

 英和辞典で「alabaster」を引くと、その意味のひとつに「(雪花石膏のように)白い」が出ている。黒人の男性に「アラバスター」と名乗らせたのは、作品としての「アラバスター」のテーマと大きくかかわってくるだろう。

(2000・04・02)


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