「地球を呑む」の関の五本松

佐藤和美

 「地球を呑む」の主人公は関五本松(せきのごほんまつ)である。この関の五本松だが、「広辞苑」には次のように書かれている。

 「出雲地方の民謡。美保関の港口の山にある五本松が、ある大名に行列の槍がつかえたという理由で一本伐られたことを惜しんだ歌。歌詞「関の五本松一本切りゃ四本あとは切られぬ女夫(めおと)松」。もとは作業唄という。」

 関五本松の父の戦友の名は安達原(あだちがはら)という。「安達ケ原」といえば能などいろいろなもので有名である。関五本松と安達原というのはセットになった命名なのかもしれない。

(1999・10・10)


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