ロンドン・パリ旅行(2005年7月)





ルーブル美術館


ピラミッドの中から
見えるリシュリュー翼。
(チケット売り場です。)

美術館入り口のガラスのピラミッドとリシュリュー館
このピラミッドはフランス革命200周年(1989年)に完成。
夜はライトアップされて綺麗です。

カルーゼル凱旋門
高さ15m

凱旋門は全部で5つ作られたそうですが、これもその一つです。
この凱旋門は1808年に完成したので、ナポレオンも存命中に見ることができました。
この門の直線上にエトワールの凱旋門があります

ルーブル美術館はカルーゼルの凱旋門が正面にあり、中庭を囲んで
リシュリュー翼、シュリー翼、ドノン翼の3つの棟がコの字型に建てられています。


リシュリュー翼


シュリー翼

チュイルリー公園の噴水の向こうに見えていたのはこの屋根です!

ドノン翼


皆さんが手持ちぶさたに寝そべっているのは
単に疲れているからではありません。

金曜日は夜9時30分まで開いていますが、金曜日の6時以降は
入場料が26歳以下は無料、それ以上の年齢の人も2.5ユーロ
安くなるので、皆さん、しばし入場を待っているのです。
この時、5時40分でした!

さあ、いよいよ、中に入ります!

サモトラケのニケ
紀元前190年頃
1863年、エーゲ海サモトラ島で発見。
船のへさきに置かれていた勝利の女神。高さ320cm


ルーブルで一番見たかったのはこのサモトラケのニケ(女神)です。
広げた翼に風を受けて、今にも空に飛翔するような
あるいはじっと強い風に耐えて背後の者達を護っているような、
堂々とたくましい力強さと、風にたなびく衣や立ち姿の美しさにずっと憧れていました。
かなり昔、このレプリカを見ましたが、
本物に会えるなんて感激もひとしおで、
ウイーンの最古の図書館に入った時と同じくらい感激して泣きそうでした。


    ミロのビーナス   
    紀元前2世紀末
1820年エーゲ海のミロス(ミロ)島で発見。高さ214cm


 サモトラケのニケとミロのビーナスは古代ギリシャ美術ヘレニズム期の代表的な彫刻です。
ミロのビーナスはルーブルの至宝にふさわしく
完璧な美しさの上に、気品と優しさが漂っています。

ナポレオン1世の戴冠式
1806〜1807年 ダビット作
ナポレオンはこの時、後に座っている法王からではなく、
自らの手で自分の戴冠をすませて、皇后ジョセフィーヌに戴冠している様子が
事細かに描かれています。
横10m 縦6mもある大きな絵なので、まるで目の前で戴冠式が行われているようです。


ナポレオンは戦の将として見られがちですが、
ヨーロッパ文明に与えた影響は法、政治、文化面でも多大なものがあります。
ナポレオン法典は今もフランスの現行法ですが、
彼の法は世界中にその影響を与えました。(日本もしかりです)

ナポレオンが1798年にエジプト遠征をした際には、古代エジプト文明を解明するために
160人もの各専門分野の学者を連れて行ったことが「エジプト記」に書かれているそうです。
砂に埋もれていた神殿やピラミッドやスフィンクスなどを掘り出したのも彼の功績です!

ルーブル美術館には5万5千点ものエジプトの作品があります。
パリは特にエジプト文明の影響が大きく受けていて、ライオンの彫刻などが多く見られます。

また皇后ジョセフィーヌは大変に植物を愛した人で、
彼女のおかかえの植物画家であるルデュテは植物の正確な絵を描いて後世に残しました。
それはただ美しいだけでなく、植物図鑑としても貴重なものです。
特にルデュテのバラの絵の美しさは最高傑作です。
彼の絵は現在でも世界中で愛され続けています。


ルーブル美術館にはナポレオン3世の宮廷の大サロンもあります。

民衆を導く自由の女神
    ドラクロワ作  1830年


グランド・オダリスク
1814年
ダビットの展示室
フランス絵画の展示室

G・ドゥ・ラ・トゥールの「いかさま師
コローモルトフォンティーヌの思い出ラファエロ美しき女庭師等々、
ここでしか見られない絵画を堪能させてもらいました。


← イタリア絵画の展示回廊です。
この先にモナリザが防弾ガラスケースの中に
納められていました。(以前盗難があったからでしょう)

ガラスケースは反射するので写真はあきらめました。
それに、人だかりがすごくて写真が撮れるほど
近くまでは近寄れませんでした。



宮殿だっただけあって、天井も廊下も金襴豪華です。
アポロンギャラリー(鏡の間)にはルイ14世の王冠やネックレス、フラスコ画など、
これでもかというくらい金色ずくめでまばゆいばかりです。


ため息が漏れそうなくらいに贅を尽くした天井です。廊下もきらびやか。






シュリー翼の半地下にある「中世のルーブル」
の展示室です。

ルーブルは12世紀には要塞でした。
ルーブルの歴史は
要塞、宮殿、美術館へと変遷してきたのです。

ルーブル美術館には30万点を越える所蔵作品があって、
3万点近い作品を展示しているということですから
数日かけてもすべて見ることはできません。
今回は興味のあるものだけを見てきました。
また、ぜひゆっくり鑑賞に行きたいです!



パレロワイヤル・ルーブル美術館駅の地下鉄の入り口。
ビーズを束ねたような丸い形がおもしろい!

後方にルーブル美術館があり前方にパレロワイヤルがあります。



今日はよく歩いたので、食事の後はすぐ眠れるようにと
ホテルの前のビストロで夕食をとりました。
さすがに美食の国です。
ハンドメイドフォアグラが山ほど出てきました。
鴨のコンフィ、チコリのサラダ、そのどれもがすべておいしいのです。

ホテルの上にお月様が見えます。
風も気持ちの良い夜です。




次はソルボンヌ、リュクセンブール公園、バスチーユ、ユゴー記念館などです