研究テーマ->着メロ・着うた->着ボイスについて
オリジナルの着ボイスの作成と使用についての情報を提供します。 着うたの説明ではなく、着ボイスの説明なので注意してください。着うたに関する説明を読みたい方は、着うた、携帯ムービーの作成・転送方法と手順ページをご覧ください。
着メロ、着うたに関する各項目への目次は、携帯電話用着信音楽ファイル・携帯ムービーの索引ページにあります。
 
 
 

 

 
 
着ボイス、着声、えせ着うたについて
「着ボイス」「着声」「えせ着うた」は、言い方が違うだけで、すべて同じものを指しています。着メロと着うた 、携帯ムービーの違いでおおまかに説明しています。
「着ボイス」の拡張子はMLDかMMF,着うたの拡張子は3GPか3G2になります。
ユーザーから見た「着ボイス」と「着うた」との違いは、「着ボイス」は「着うた」に比べて、「録音できる秒数が短い」「音が悪い」などです。
着ボイスの存在価値
上記のように、着ボイスには、「録音できる秒数が短い」「音が悪い」という欠点があります。着うたのほうが有利に思えますが、着ボイスをサービスとして行なう側にいくつかの利点があります。
それは、「古い機種でもサポートされている」「同じ秒数ならファイルサイズが小さくなる(かもしれない)」「着信登録を許可できる」などです。(着メロのファイルサイズはこちら、着うたのファイルサイズはこちらで見ることができます。)
着うたの場合、着うたフルなど、キャリア(携帯電話会社)が行なうサービスの利権との関連から、個人でファイルの作成までは出来ても、着信登録(電話がかかってきた時に曲が再生される)までは、出来ないようになっていることがあります。特にauでは特殊なプロテクトがかけられていて、KDDIのツールを使用しないと解除したファイルを作成できないようになっています。一方、着ボイスの場合も、ファイル内に転送制限などの仕組みが仕掛けられていますが、一般に出回っているほとんどの変換ツールで設定可能になっています。
 
 

 

 
 
着ボイスの構造
NTT DoCoMoの着ボイスは、MLD、Softbank、auの着ボイスはMLDという拡張子のファイルです。これは、着メロの場合と同じ拡張子です。これは、着ボイスが、着メロのフォーマットを利用して実現されているためです。
初期の着メロには、演奏のためのデータしか入っておらず、音そのもののデータは入っていません。たとえば、トランペットの音の着メロでも、トランペットの音の波形が着メロファイルの中に埋め込まれているわけではないのです。この方法だと、決まった音色でしか着メロが鳴らないので、次の段階として、波形データを埋め込んで、それに音程をつけて再生できるようになりました。これを利用しているのが着ボイスです。
記録形式
着ボイスに埋め込まれている音の波形データは、サイズが小さくなるように、ADPCMという形式で圧縮されています。このADPCMには幾つかの種類があるため、同じMLDファイルでも、携帯のメーカーや世代が違えば再生できないことがあります。たとえば、N904i用のファイルはN905iでは再生できません。
ちなみに、ADPCMは録音されている内容を一切考慮せずに、データ量を小さくしますので、音質は悪くなります。一方、着うたなどで使用されているACCという圧縮では録音されている内容を解析してサイズを小さくしますので、サイズが小さくなったほどには、音質は悪くなりません。
ADPCMが同じでもサンプリングレートがサポートされていなければ、ファイルが再生できないことがあります。どのサンプリングレートがサポートされているかは、MA3やMA5など着メロ用のチップで決まります。古いものだと、8KHzのファイルが再生できても、16KHzのファイルが再生できない機種があります。最近(2008年)の機種だと32KHz以上の再生が可能です。