第9日(11/14)
ブラジル対イタリア
ロシア対中国
キューバ対日本
アメリカ対ペルー
アルゼンチン対チュニジア
韓国対クロアチア
第10日(11/15)
ロシア対ブラジル
キューバ対イタリア
中国対日本
クロアチア対アメリカ
アルゼンチン対ペルー
韓国対チュニジア
第11日(11/16)
キューバ対ロシア
中国対イタリア
ブラジル対日本
アメリカ対チュニジア
クロアチア対アルゼンチン
韓国対ペルー
各チーム講評
各賞講評
非公式チーム集計
4勝7敗の意味するもの(Special/Croatia)
第1セットこそ、ブラジルの速攻を止めたりブラジルにミスがあったりしてそれほど点差が開かなかったものの、第2セット以降は全く一方的な展開。この試合、イタリアは、センターの速攻で切れた場面が極端に少なく、ほとんど両サイドの攻撃に頼っていた。バーバラやアルのような飛び抜けたアタッカーのいないイタリアが、センター線でサイドアウトがとれないと非常に苦しい試合になる。
それにしても、今のブラジルにはとてつもない勢いがある。
BRA - ITA 3 - 0 1st 25 - 22 22 min. 8-6 16-14 21-17 2nd 25 - 12 17 min. 8-2 16- 8 21-11 3rd 25 - 17 20 min. 8-2 16-11 21-16 Total 75 - 51 59 min.
女子の名古屋会場だけ、タイムアウトや選手交代を知らせるブザーの音が違う雰囲気である。最初に聞いたときは、字幕のニュース速報かと思った(^^)。
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第1セット、17-13中国リードまでは中国バレーの神髄といった試合展開で、ロシアに1ブレークも許さなかった。しかし、ソコロワのジャンプサーブで崩され1ブレークを許し、突破口をこじ開けられる。アルのスパイク、呉咏梅が止められさらに呉咏梅のブロードがミス、ロシアが3連続ブレークで一気に逆転。中国も王麗那にノータッチエースが出るが、20-20から、呉咏梅がセンターから打ってミス、サーブレシーブが乱れ二段になったところ孫月が止められ、ついに2点差に。最後はソコロワのクイックで、ロシアが逃げ切り。
ミスが続いた呉咏梅は、第2セット前半、一時李珊と交代でベンチに下げられた。しかし、これで吹っ切れたか、第2セット後半に呉咏梅がサーブで崩し6連続ブレーク。
しかし第3セットは、いきなりアルのサービスエースで始まる。さらに次のバシレフスカヤのサーブでも崩され、コンビミスやつなぎのミスも出て、ロシアが大量リード。このセットは終始一方的な展開となってしまった。
第4セットも開始早々にアル、バシレフスカヤにサービスエース。しかしこの後、ロシアのミスで1点差まで中国が追い上げ、さらに同点にできるチャンスボールもあった。しかし、そのたびに高いブロックに阻まれ、追いつくことはできなかった。そうしているうちに中国にまたもコンビミス。その後、ゴディナ・ソコロワのサーブで崩し、ロシアが一気に突き放した。
残念ながら、現時点でのアジアバレーの限界を露呈した試合、と言える。キューバ・ロシアの攻撃力に対し、守って勝つというチームは、現時点ではあり得ない。1試合の間、崩されないで持ちこたえることは不可能である。崩されてもそれを小さい失点でくい止める、あるいは相手を逆に崩す、それだけの攻撃力がなければ結局対抗し得ない。
RUS - CHN 3 - 1 1st 25 - 23 20 min. 6-8 14-16 21-20 2nd 15 - 25 18 min. 7-8 12-16 14-21 3rd 25 - 13 17 min. 8-2 16- 8 21-10 4th 25 - 17 19 min. 8-5 16-13 21-14 Total 90 - 78 1 h. 14 min.
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第1セットこそ、惜しい、という印象は残る。しかしよしんばこのセットをうまくとれたとしても、第2セット以降の展開を見れば、それを続けていくことは不可能であったとはっきりわかる。第3セット序盤、何度もキューバをサーブで崩しながら、得点にはつながらない。逆にキューバにサービスエース、熊前・大懸がシャットされ、点差が開く。これが実力の差だろう。
この試合で、日本の攻撃がレフトオープンとセンターを使ったブロードばかり、という問題がまた浮かび上がってきた。しかし、それは昨シーズン以来何度も指摘されていたことだし、これまでイタリア、クロアチアあたりに勝った試合でも、複雑なコンビを多用したというよりは、このシンプルな攻撃で勝ったわけである。これまでやってこなかったことを、キューバ相手にいきなりやれ、といってもできるはずがない。
CUB - JPN 3 - 0 1st 25 - 23 24 min. 8-5 16-13 21-18 2nd 25 - 14 20 min. 8-7 16-10 21-12 3rd 25 - 17 23 min. 8-5 16-10 21-14 Total 75 - 54 1 h. 7 min.
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チーム再建途上の両チーム、実力も互角と思われたが、予想以上の熱戦となった。
第1セットはペルーが持ち味のレシーブとコンビバレーを発揮し常時先行、何度かアメリカに追い上げられるがそのたびに突き放す。
第2セットは序盤はアメリカが先行、しかしアメリカにミスが出るなどで中盤はペルーが流れをつかむ。しかしテクニカルタイムアウトの後逆にペルーにサーブレシーブが乱れるなどで追い上げ、アメリカにブロックも出て逆転でアメリカ。
第3セットは接戦が続く。アメリカは突き放せそうで、ミスが出て突き放せない。それでもチュワンを止めて24-22でセットポイント。しかし、そこでウェストンがサーブミス、さらにサーブレシーブが乱れてチュワンの速攻で2連続ブレーク、ペルー先行。ここでペルーにもサーブミスなどで、セットポイントをものにできず。27-27から逆にペルーのサーブレシーブが乱れ、連続でブロックポイント、アメリカがこのセットを奪う。
第4セットは中盤以降ペルーのレシーブがよくなり、ペルーがモイ、マラガのサーブ順で一気に突き放す。
しかし最終セットは、ペルーの時間差攻撃をアメリカのブロックが読み切り、強打も炸裂してアメリカがリード、最後はウェストンが決めた。
MIPはアメリカのリベロであるシコラが選出された。
USA - PER 3 - 2 1st 22 - 25 21 min. 4-8 11-16 17-21 2nd 25 - 22 23 min. 8-5 12-16 21-20 3rd 29 - 27 27 min. 7-8 15-16 21-20 4th 17 - 25 20 min. 6-8 11-16 15-21 5th 15 - 12 13 min. 5-3 10- 7 12-10 Total 108 - 111 1 h. 44 min.
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第1セットはアルゼンチンの高いブロックと強打の前にチュニジアが沈黙。
また沈黙したまま終わってしまうのだろうか、という雰囲気になりかけた第2セット、アルゼンチンのクイックをブリックが止めたところから流れが変わる。ブリックの笑顔の前に、運命の女神も味方についた。ネットインエース2度、ネットインでないサービスエース2本、クイックを再び止めるなど、10-2とチュニジアリード。たまらずアルゼンチンタイムアウト。この後、チュニジアにミスも続き、12-12となった。しかしこのセットで勢いに乗ったブリックは止まらない。アルゼンチンの強打に負けず、サイドアウトを続ける。ブリックが引っ張って、年長のスーダニもすばらしいクイックを決める。23-22チュニジアリードまでは点差が離れない。ここでチュニジアに痛恨のサーブミス。アンサルディのスパイクでアルゼンチンセットポイント。そしてチュニジアのサーブレシーブが乱れ、チャンスボールをコスタグランデがバックから決めた。
第3セットは第1セット同様、序盤からアルゼンチンの強打とブロックが炸裂、初勝利に向かって驀進した。
アルゼンチン、初勝利おめでとう!チュニジア無念・・・
ARG - TUN 3 - 0 1st 25 - 9 15 min. 8-3 16- 5 21- 6 2nd 25 - 23 21 min. 1-8 15-16 21-20 3rd 25 - 11 17 min. 8-3 16- 8 21-11 Total 75 - 43 53 min.
アルゼンチンが大会初勝利という事情から、MIPにはアルゼンチンのコスタグランデが選出された。しかし、もしアルゼンチンがこの試合の前に一つでも勝っていれば、MIPはおそらくブリックだったと思う。それくらい第2セットのブリックには勢いが感じられた。
サウスポーで180cm以上のアタッカーは、世界的に見てもまだまだ数少ない。今大会では、キューバのベル、ブラジルのバロス(彼女は179cmだが)、韓国のパク・ミキョン、アメリカのノリエガくらいか。ブリックは、この先ミスを恐れずに思い切ったプレーを続けていけば、絶対に大物になれる選手だと思う。
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負傷のレトはこの試合も欠場(治療のため先に帰国してしまった。)。となれば、今のクロアチアは、はっきり言って、ジュニアチームの上にバーバラとクズマニッチがのっかっているだけのようなものだ。年齢的にはリヒテンシュタインもジュニアではないけれども、トス回しの稚拙さ、精度の低さはジュニア以下だ。このチームに韓国がセットを落とすことはあり得ないと思っていたし、落としたら恥、というところである。きちんとストレートで勝ったわけだが。しかし、この日の大阪3試合の中で最も見どころのない試合になったのは残念である。
バーバラはジャンプサーブをやめるほど疲労がたまっている。まして韓国の守備を考えれば、決まらないのは計算済み。それでも試合前半は、レトのポジションに代わりに入ったリビチッチ、あるいはクズマニッチのブロードがけっこう決まっていたけれども、韓国ともなればあの程度のアタックはすぐに拾えるようになる。
この大会まで、私はクロアチアチームに多くのことを要求してきた。サーブレシーブをきっちり返すこと、ミスを少なくすること、速い攻撃を増やすこと、相手を考えてプレーすること。いずれもバレーの基礎のはずだし、これらができるようにならなければ五輪出場はないと思っている。しかし、半分以上ジュニアの現段階のクロアチアチームにとっては、正直なところ無理な要求だと思う。東アジア諸国、あるいは世界四強レベルの国ならともかく、欧米のチームの大半は、高さとパワーはあってもジュニアのレベルでは技術的な水準は低いようである。細かい技術が付くのはナショナルチームに入ってから、ということである。ジュニアのチームだと思って見れば、ベストメンバーの韓国相手に、ずいぶんまともな試合内容である。リビチッチ、カステラン、シスコビッチと、若い選手もそれぞれによくやったほうだ。
間違いは、ワールドカップにジュニア同然のチームで出てきたこと自体にある。このチームを見るたびに感じるのは、キリロワ、チェブキナ、シドレンコといったベテラン選手が引退した後、いったいどうするつもりだったのだろうか、ということである。全く考えていない。考えていたとは全く思えない。この無計画、無責任さにはほとほと呆れるしかない。
MIPはチャン・ユンヒ。攻守に大車輪の活躍で、当然の選出であった。
KOR - CRO 3 - 0 1st 25 - 20 20 min. 8-6 16-12 21-18 2nd 25 - 20 19 min. 7-8 16-14 21-17 3rd 25 - 22 20 min. 6-8 16-15 21-19 Total 75 - 62 59 min.
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第1セットは、中盤までロシアにスパイクミスが異常に多く、(解説の前田健氏によれば、単にスロースタートというのではなく、ミスしたりシャットされたりしながら調整しているらしい)それによる貯金がものをいってブラジルが逃げ切る。
しかし第2,3セットにわたって、ロシアが完璧なバレーを見せる。この間、サーブレシーブの乱れからの失点はほぼ皆無。これではブラジルに付け入る余地はない。逆にブラジルがサーブで崩され、ブロックで仕留められて、ロシアがセットを連取する。
しかし、第4セットに入り、ブラジルが長いサーブを使うようになったことが効を奏し、ロシアにわずかずつサーブレシーブのほころびが見えてくる。ブラジルにシャットも出る。ブラジルのスパイクがロシアのブロックを抜けるようになり、シャットされそうなボールもよくフォローした。気力を振り絞り、ブラジルがこのセットを奪う。
最終セット、序盤はディアスにボールを集めブラジルがリードする場面もあった。しかし、アルのバックアタック、コインブラのスパイクミスで、ロシアも追いつく。6-5からゴディナにサービスエース、流れは決定的にロシアへ。ディアスも力を使い果たし、9-6からついにブロックにつかまる。最後はコンセイソンの速攻をティーシェンコがシャットアウト、15-9ロシア。
この試合、アルタモノワの出来は極端に悪かった。スパイクミスもシャットされる場面も極めて多かった。解説によれば、いずれも助走が短くしかも斜め方向に走っていた。それでさえ、勢いのついてきたブラジルに勝てるのである。このチームが全員調子がそろったら、どれほど恐ろしいことになるか見当がつかない。
この試合、ブラジルはアナモーゼに代わりコインブラが出場した。強烈なジャンプサーブで崩した場面はあったものの、第4セットを除けば、ブラジルのブロックに対し素直に打ってしまいシャットされる場面が多かった。大ベテランのアナモーゼなら、うまくかわすプレーができるだろうに、と思ったことも何度もあった。また、コインブラにトスをなかなか回せないため、対角のディアスの負担が重くなってしまった。それでも交代がなかったことは、アナモーゼのひざの具合か疲労のために、出場が無理な状況になっているのだろう。
実にすごい試合で、これまでの試合とは全く別のバレーを見ているようだ。ほとんど男子バレーの世界である。この相手では、今の全日本にいくら勢いがあるといっても、格が違う、と言わざるを得ない。
RUS - BRA 3 - 2 1st 21 - 25 23 min. 4-8 7-16 19-21 2nd 25 - 20 21 min. 8-4 16- 8 21-17 3rd 25 - 17 18 min. 8-4 16-10 21-13 4th 22 - 25 21 min. 5-8 13-16 19-21 5th 15 - 9 12 min. 5-4 10- 6 12- 7 Total 108 - 96 1 h. 35 min.
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第1セットは、イタリアチームにやや元気がなく、序盤からキューバが強打、ブロックでリード。イタリアはセット序盤から2枚替えを行うが、結果にはつながらず。後半は、アゲロ・ベルのスパイクでキューバが突き放した。
第2セットは、アゲロのサーブ順でやはりキューバが一気にリード。直後にイタリアもピッチニーニのサーブで崩し差を縮める。しかし、中盤に、キューバがイタリアの速い攻撃をシャット、イタリアにミスも出るなどで、キューバが再び突き放す。終盤キューバに変なところでネットタッチが2度あったが、キューバが逃げ切り。
第3セットは中盤に、キューバにスパイクミスが続き、イタリアがリード。終盤には、ルイザ、ベル、コスタと、次々とイタリアにシャットされる。イタリア本来の勢いが出て、このセットは一気にイタリアが奪う。
これで目を覚ましたか、第4セットは序盤からキューバの強打が炸裂し、第2セット同様アゲロのサーブで崩し、それ以降も一気に差を広げた。
CUB - ITA 3 - 1 1st 25 - 17 18 min. 8-4 16-11 21-15 2nd 25 - 21 21 min. 8-5 16-12 21-15 3rd 17 - 25 19 min. 8-6 13-16 14-21 4th 25 - 17 18 min. 8-4 16- 9 21-11 Total 92 - 80 1 h. 16 min.
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CSの放送を見ていて、選手入場などでやたら時間を使っているので、この試合もきっとストレートで終わったのだな、と思った。実際ストレートで終わったわけだが、まさか・・・
正直なところ、これまでも中国を見ていて、強い、という印象は受けなかった。韓国戦はともかく、明らかに格下のクロアチア・アメリカ相手に、勝負所の強さでしのぐような試合をしていた。奇跡は奇跡的には起こらないと、前にも書いたけれども、振り返ってみると、やはりこのようなことが起こりうる兆しはあった。
中国は、最初のセットを落とした時点でおそらく切れたのだろう。ブラジルがロシアから2セットを奪ったことにより、中国は、ストレートで勝ち続けない限り3位があり得ない状況に追い込まれていた。
もちろん全日本は強かった。とにかくコートにボールが落ちない。誰か一人、何か一つではなく、全部がよかった、それ以外に言いようがない。一つだけ、いつも私が言っている(みなさんも多く指摘される)攻撃のバリエーションについて、明らかに一つ増えているのは、大懸がセンターに走り込んで時間差攻撃というパターン。また、同じブロードといっても、アンテナ近くの長いものからCクイックくらいの短いものまで、変化がある。
それにしても、中国はあまりにも集中力を欠いた試合で、サーブレシーブ、トスの精度の悪さはクロアチア並みだった。
しかしこれは、最大の快挙なのか、究極の自殺行為なのか?
CHN - JPN 0 - 3 1st 17 - 25 22 min. 6-8 10-16 16-21 2nd 22 - 25 26 min. 8-6 16-14 20-21 3rd 18 - 25 22 min. 6-8 9-16 16-21 Total 54 - 75 1 h. 10 min.
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バーバラは、長かった日本戦・イタリア戦を過ぎて、急激に力が落ちていた。この試合の前半は、前回Vリーグ決勝ラウンド連敗のときよりも悪い最悪の状態だった。
第1セット、フェイントによる得点はあっても、強打は一度も決まらなかった。ほかの選手に無理にトスを回しても、タイミングが合わない場面も多く、サーブレシーブのミスも出た。
第3セットも、1回目と2回目のTTOの間だけで3度もバーバラがシャットされている。アメリカのサーブレシーブは崩れず、コンビバレーを展開され、この試合もクロアチアのストレート負けが濃厚となっていた。このセット中盤から、バーバラ、シスコビッチのサービスエースが出て少しずつ流れが変わり、バーバラのスパイクも決まるようになった。それでもアメリカは、ミスがなければストレートで勝っただろう。第3セットは終盤、コンビミス、スパイクミス、反則など、明らかにアメリカがミスで相手に与えてしまったセットだった。
第4セットは前半から中盤にかけて、若いアタッカーが踏んばり、クロアチアリード。しかし、21-18から、バーバラにボールを回しても決まらず、逆にウェストンに決め返される。一度はウェストンを止めてしのいだのだが、ここでもセットを決めたのはアメリカのミス。コンビミス、サーブレシーブのミスから、2連続ブレーク、24-20となった。
第5セットは序盤からクロアチアが勢いに乗り、8-2と大きくリードしてコートチェンジ。バーバラが止められたところから、一度はアメリカに流れが行き、9-7となる。しかし、ここで途中カステランと交代で入った16歳のポリャックがサービスエース。これで再び流れが変わった。これまでだったら絶対に上がらないようなボールが上がるようになって、最後は3連続ブレークでクロアチア。このセットだけで、クロアチアのダイレクトレシーブボールによるポイントが2本。勢いの差はこのあたりにも出た。
MIPは、序盤点数は負けていてもボールをクズマニッチと若いスパイカーに散らし、最後にバーバラの爆発を引き出したリヒテンシュタインが選出。
アメリカから見れば、当然ストレートで勝てたはずの試合、これもまたラリーポイント制の怖さをまざまざと示す試合となった。
CRO - USA 3 - 2 1st 19 - 25 18 min. 6-8 12-16 13-21 2nd 19 - 25 20 min. 3-8 7-16 14-21 3rd 25 - 21 20 min. 6-8 12-16 21-20 4th 25 - 20 21 min. 7-8 16-11 21-17 5th 15 - 8 12 min. 5-2 10- 7 12- 8 Total 103 - 99 1 h. 31 min.
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第1セットは中盤に入ってコスタグランデの強打、ブロックなどでアルゼンチンがリード。しかし、19-16からアルゼンチンのミスが続いてペルーが4連続ブレーク、逆転する。20-20となった場面で、アルゼンチンは5番のバンソンに代えて7番のビンセンテをピンチサーバーとして入れようとするが、タイミングが遅すぎて認められず。しかし試合はわからないもので、そのバンソンのサーブ順でアルゼンチンにブロック、ペルーのスパイクミスが出て、5連続ブレークで一気にこのセットをとった。
しかし第2セット以降、ガルシアはトス回しを修正、ペルーがサーブレシーブで崩される場面も少なくなる。そしてペルーがアルゼンチンのコスタグランデ、コンデの両エースを狙ってサーブを打つ作戦が効を奏する。アルゼンチンのサーブレシーブが乱れ、またセンターしか使えない状態にして拾って切り返す場面も増えた。第2セット以降3セット連取で、ペルーが南米選手権の雪辱を果たした。
この試合ではモイが難しいトスをたびたび決め、オープンだけでなくブロード攻撃をする場面もあった。チュワンの速攻も極めて決定率が高かった。
なお、MIPはセッターのガルシアが選出された。
PER - ARG 3 - 1 1st 20 - 25 21 min. 7-8 13-16 20-21 2nd 25 - 16 18 min. 8-7 16-11 21-13 3rd 25 - 18 20 min. 8-6 16-10 21-16 4th 25 - 20 23 min. 8-5 16-13 21-17 Total 95 - 79 1 h. 22 min.
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この試合韓国は、チャン・ユンヒ、ク・ミンジョンの両エースを休ませ(スコアをつけていた)、12番のオ・ヨンスン、2番のイ・ユンフイをエースのポジションに入れた。オ・ヨンスンはこの試合が初登場、イ・ユンフイはこれまで2枚替えでセッター対角に入る場面が多かった。
チュニジアにとって、韓国のようにミスが少ない相手は、点数は極めてとりにくい。それでも第1セットはやられる一方だったが、第2セット以降は韓国のスパイクに対して少しずつブロックがついていくようになり、ラリーの場面もかなり増えた。
第2セット序盤、恐ろしいコンビネーションが決まった場面があった。前衛でブリックがクイックの位置に入り、後衛のスーダニにトスを上げる。(ブラジルがよくやるコンビである)このようなことを決めてくる潜在能力はあるのだ。
KOR - TUN 3 - 0 1st 25 - 8 15 min. 8-1 16- 5 21- 7 2nd 25 - 14 18 min. 8-7 16-11 21-11 3rd 25 - 12 18 min. 8-4 16- 8 21-10 Total 75 - 34 51 min.
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期待通りの全勝決勝戦となったけれども、よもやというほどの一方的展開。ロシアはこれまで全般にスロースタート、早い時間の試合ではそれがさらにひどくなる傾向があったけれども、この試合もまさに、目が覚める前にやられてしまったという印象だった。特にアルタモノワは、前日に輪をかけた絶不調。何とスパイクが1本しか決まっていない。(スロースタート、早い時間が苦手というロシアチームの中でも、アルは極端だ。ひょっとしたら低血圧なのか?(笑))アルと心中のような状態になったトス回しも問題がある。バックアタックはよく決まっていたので、前衛のスパイクとバックアタックを絡めれば、突破口が開けたかもしれない。
キューバは、適当にやって勝てる相手なら強いのか弱いのかよくわからない試合をするけれども、本気でなければ勝てない相手に対しては、恐ろしく強い。今大会では、ロシア、ブラジルとの対戦がそうである。この試合も、前の2試合と比べたら、攻撃のスピードも全く違うし、10cmくらい高くジャンプしていた。
CUB - RUS 3 - 0 1st 25 - 19 20 min. 8-6 16-12 21-17 2nd 25 - 15 19 min. 8-3 16- 9 21-14 3rd 25 - 19 17 min. 6-8 16-13 21-14 Total 75 - 53 56 min.
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試合はどちらもかみ合っていないという印象でスタート。第1セットは、イタリアにミスが多く、中盤までに中国が大量リード。
第2セットも中盤に中国にサービスエース、イタリアにスパイクミスなどで、中国がリード。このセット後半からピッチニーニが大当たり、一気に追い上げて接戦になる。しかし最後は、トグットのスパイクミスで中国がとる。
第3セットもピッチニーニは好調を持続、トスを上げればほとんど決まる状態。さらにスパイクのみならず、中盤では2本立て続けに呉咏梅をシャット。ピッチニーニの活躍で第3セットはイタリアが奪う。
最終セットは一進一退、しかし17-17から孫月、邱愛華のスパイクやフェイントで中国が突き放した。
MIPにはこの試合を通じて最も当たっていた王麗那が選出。
放送順としては、この試合が女子大会最後となる。前半は両チームともミスが多かったものの、中盤以降は大会最後を飾るにふさわしい接戦となった。
CHN - ITA 3 - 1 1st 25 - 20 19 min. 8-3 16- 8 21-16 2nd 26 - 24 22 min. 8-4 16-11 21-20 3rd 18 - 25 20 min. 5-8 10-16 15-21 4th 25 - 21 21 min. 8-6 16-13 21-18 Total 94 - 90 1 h. 22 min.
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この試合の日本は、センターからの速攻は第1セット前半に何本かあっただけで、それ以降はほぼ全てレフトオープンかブロード攻撃だった。せめてもう少しセンターからのクイック、時間差攻撃を入れてほしかった。それほど数は必要ではない。10本に1本でよい。
第1セット、序盤にリードを許してから追い上げたとき、あるいは第3セット序盤にリードしたときにしても、スパイク得点はほとんど大懸と熊前によるものである。したがって、その場は得点できていても、次第にブラジルのブロック、レシーブがあってくるようになり、第1セットは20点過ぎてから連続シャット、第3セットは中盤で連続得点を奪われた。第3セットのタイムアウトでも、レフトとブロードに偏りすぎのトス回しを修正する指示が出た気配はない。
しかしながら、現在の全日本は、基本的にシンプルなバレーである。その点、同じアジアのバレーでも、韓国や中国とは違う。特に、大懸、熊前の両エースに頼る割合は極めて大きい。要するに、一つの戦い方しかできないわけである。それでうまくいく限りは強いけれども、うまくいかなくなればこのような結果である。
ブラジルというチームは、ほとんど飛び込んでレシーブすることがない。だからといってレシーブが悪いのかといえば、全く逆である。ボールがどこに来るかわかっていて、その通りのところにきているから、飛び込む必要がない。ブラジルが、対戦した相手チームにアタックを決められた割合は約35%、これは12チーム中断然低い値である。個人技のレシーブが優れているということでなく、真の意味で守備のよいチームなのだ。
BRA - JPN 3 - 0 1st 25 - 22 24 min. 8-4 16-14 21-20 2nd 25 - 11 19 min. 8-4 16- 9 21- 9 3rd 25 - 20 26 min. 4-8 16-14 21-17 Total 75 - 53 1 h. 9 min.
ブラジルはこの試合、コインブラではなくあえてアナモーゼを先発、それもフル出場させた。この試合の時点では、この起用はどうにも理解に苦しむものだった。もともと私は、前日のロシア戦は当然モーゼ先発と踏んでいた。しかしそのロシア戦で、先発はコインブラだった。そのときは、モーゼはもはや出したくても出せない状態なのだろう、と思った。あるいは、ロシアに勝てなくても3位はほぼ確実だったから、ロシア戦は勝負はとれなくてもコインブラに経験を積ませたいと考えたのかもしれない。
しかし、この大会が終わってから何ヶ月も過ぎてから、ようやくこの真意がはっきりした。
アナモーゼ引退―つまり、これが引退試合だったのだ。
その知らせとちょうど同じ頃、90年代を通じて世界のエースに君臨した、鳥人ミレーヤ・ルイス引退という情報も伝わってきた。ミレニアムを迎え、女子バレーも一時代が終わろうとしている、という感を極めて強くする。
プレーヤーとして優れていただけでなく、チームの精神的な支えでもあり、女子バレー界の顔でもあった二人の引退で、キューバあるいはブラジルのチームはどうなるのだろうか。キューバは、ルイスがいないチームで一応の結果は出した。とはいえ、ルイスの影響力が失われてチームがどうなるかは、まだわからない。ブラジルにとっては、これからが試練の時だ。今後も世界のトップ争いを続けられるのか、それともフェルナンダ・アナモーゼという中心選手を失いそのまま力が衰えてしまうのか、今後2,3年くらいでそれが決まってくる。
そして、来世紀に女子バレー界の顔となり、歴史を刻む選手は、まだ見えてこない。その候補と言える選手は何人かいるのだが。
全日本は今大会を7勝4敗で終えた。順位としてはセット率の関係で6位になってしまったけれども、大方のファンの予想を上回る結果である。この成績自体は、素直に喜んでいいし、自信を持っていいと思う。
肝心なのはこの後である。全日本の技術的な課題については、単調な攻撃パターンについては私の観戦記でも何度も触れてきたし、そのほか、多くの方がいろいろ指摘されているので、ここで改めて繰り返すことはやめる。
大会終了後のプレスリリースで、五輪最終予選(兼アジア予選)は8カ国で行われ、アジア・ヨーロッパから3カ国ずつ、北中米・南米から1カ国ずつ出場、と発表されている。その後の各大陸予選の結果、出場国は次のように決まった。
アジア: 中国、韓国、日本
ヨーロッパ: イタリア、オランダ、クロアチア
北中米: カナダ
南米: アルゼンチン
期間は6月17-25日、2日の休みをはさみ、1回戦総当たり7試合である。ある意味、これはワールドカップ以上の過酷な大会である。真のサバイバルである。日本にとって、楽をして勝てる相手は1チームとしてない。最も勝てる可能性が高い相手をあえて上げればアルゼンチンだろうが、そのアルゼンチンも、まだまだ今回ワールドカップでは作りかけのチームだった(来日がなんと大会前日)。
ワールドカップの成績を抜きにして、最終予選の話をすれば、日本にとって考えられる限り最悪のシナリオできている。そのことは忘れてはならない。まずはアジアのチームが1チームも3位以内に入れなかったことである。さらに悪いことに、欧州大陸予選で勝ったのは大方の予想を外してドイツ。そのため、欧州のランク上位国であるイタリア・クロアチア・オランダが全て最終予選に回ることになってしまった。
対戦相手に関して、心に留めておかなくてはならないことは、イタリアもクロアチアも、今大会万全の態勢で勝ちにきたのではないことである。というのは、ワールドカップ期間中も、女子イタリアリーグは中断がない。そのため、イタリア代表チームが集まったのは、現地時間10月24日の試合に出た後、実質的な準備期間は1週間しかなかった。今回のワールドカップが、イタリアにとって、例えば上半分といった結果を出さなくてはならない大会だったら、期間中は絶対に中断しているはずである。(実際、前年の世界選手権期間中は、3週間中断があった。また、男子のイタリアリーグは、ワールドカップ期間中約1ヶ月の中断がある。)それをしなかったということは、今大会は、あくまでも五輪予選への途中段階ととらえていたことを意味する。クロアチアについても、事情は同様である。今大会で結果が絶対に必要なら、少なくとももう1週間早く招集をかけていたはずである。
全日本は今回、手の内を全部出してしまったように思われる。(それは、開催国として不可避なことでもある。開催国には多くの特権がある反面、持てるものを全て出さなくてはならないという義務が伴っている。)特に、最終予選では、大懸・熊前に的を絞られることが予想される。今大会ほど楽には決めさせてもらえないと思わなくてはならない。
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観戦58試合目にして、ついに痛恨の寝ブッチ、第1セットを見逃してしまった。第3セット序盤、チュニジアがアメリカのスパイクを拾い続け、最後にアメリカのミスを招く場面が何度かあり、チュニジアがテクニカルタイムアウトを先にとった。しかし、連続失点するとやはりチュニジアは元気がなくなってしまう。
USA - TUN 3 - 0 1st 25 - 13 17 min. - 16- 8 - 2nd 25 - 11 16 min. 8-4 16-10 21-10 3rd 25 - 13 18 min. 6-8 16- 9 21-12 Total 75 - 37 54 min.
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大会最終日だけに、試合が終わった後にバーバラもコスタグランデもコンデもぶっ倒れるくらいの打ち合いを期待していたのだが、終始クロアチアが余裕を持って試合を展開、リヒテンシュタインもトスを散らしていた。そして若いアタッカーもスパイクをよく決めていた。MIPは終盤の勝負所で速攻を立て続けに決めたクズマニッチが選出。
ただし、アルゼンチンもやはり弱い。セット終盤でサーブミスやスパイクミスが多かった。それがなければ、勝負としてもわからなかった試合である。数字で見ると、アタック・ブロック・サーブによる自力得点の合計は、アルゼンチンのほうが多いのだ。相手のミスによる得点だけ、クロアチアが10点も多い。それで勝った試合だ。
それにしても、クロアチアの形がようやく見えたのが、大会の最終戦だったとは。
CRO - ARG 3 - 0 1st 25 - 22 19 min. 8-7 16-13 21-18 2nd 25 - 22 21 min. 8-5 16-13 21-17 3rd 25 - 22 20 min. 8-6 16-12 21-17 Total 75 - 66 1 h. 0 min.
大会3日目のペルー戦で、あまりの内容に愕然として、これではこの後全部負けるぞ、と思ったのだが、終わってみればそれに近い結果になった。結局のところ、あれがクロアチアの実力なのだ。
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ペルーは日本・韓国式の守りのバレーを導入してきたため、チームカラーとしては両チームとも似ている。しかし現時点では、本家の韓国のほうが、攻撃のスピード、ミスの少なさ、守備のねばり強さ、いずれでも上回っている。
ただし、その関係が将来にわたって続くという保証はない。ペルーも大会を通して、チームとしてのまとまりもできてきたし、若手の成長も見られた。身体能力的には、日本や韓国を上回る選手がそろっていると思われる。特に、センターのチュワン、セッター対角のソトには、期待するところが大きい。また、前半ではチュワンの対角のサムディオがブロックされる場面が多かったのだが、後半ではサムディオがチュワン以上の活躍をする試合もあった。
KOR - PER 3 - 0 1st 25 - 18 19 min. 8-6 16-13 21-16 2nd 25 - 20 21 min. 8-6 16-13 21-19 3rd 25 - 15 18 min. 8-5 16-12 21-13 Total 75 - 53 58 min.
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なお、今大会は、前年世界選手権のような、「セクシーユニフォーム一番乗りにはご褒美、従わないチームには罰金」というのはなかった。前年世界選手権では、キューバとペルーはレオタードスタイルのユニフォームを着用、物議をかもしたが、今大会ではペルーは、選手に不評だったのか、シャツと短パンという古典的な(?)スタイルに戻っていた。キューバはレオタードスタイルではないが、相変わらず体への密着度は高い。だぶだぶだとプレーの邪魔になることもあるのでぴったりのほうがいい、というキューバ選手のインタビューもあったので、キューバのほうは当分ぴったり型でいくのだろう。
しかし、前年のやり方は、どう控えめに言っても「セクハラ」だと思うぞ。セクハラ会長辞任!ノック・アウト!!、という声が沸騰すれば、そのほうがよかったのかもしれないが。
女子大会の最終ラウンドは、名古屋と大阪に別れて行われた。表彰式は当然、上位チームと全日本が集中した名古屋で行われた。表彰式までの間に大阪から名古屋まで移動することなどできるはずはない。したがって、大阪会場から表彰者が出た場合、表彰を受けられず、会場の大型画面に映像が出るだけとなる。しかし、幸いにして(?)、dig部門は津雲が途中で逆転、混戦となった(スコット、クズマニッチも上位に絡んでいた)ブロック部門もキューバのフランシアが制し、表彰者不在は最低予想された一人だけ。何とか形にはなった。
なお、男子は、B会場から実に4部門(3人=イ・ホがBest Digger, Best Receiverの二冠達成)の個人表彰が出た。しかし、男子最終ラウンドは両会場とも東京で行われたため、B会場のチームの選手も表彰式に出席できた。
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Caution!
この集計は私が手元で計算したものであり、公式に発表されたものではありません。計算誤りなどがある可能性もあります。あらかじめご了承ください。
攻撃の集計
Rank Team Hits Succ. Blocked Succ. % Blo. % 1 Cuba 1104 595 63 53.89 5.71 2 Russia 1117 566 83 50.67 7.43 3 Croatia 1115 539 100 48.34 8.97 4 Italy 1217 564 87 46.34 7.15 5 Brasil 1154 520 82 45.06 7.11 6 China 1269 568 89 44.76 7.01 7 Korea 1351 578 84 42.78 6.21 8 Japan 1364 558 103 40.91 7.55 9 Argentina 1054 431 104 40.89 9.87 10 United States 1302 520 77 39.94 5.91 11 Peru 1318 513 153 38.92 11.61 12 Tunisia 866 217 101 25.06 11.66 Total Tournament 14231 6169 1126 43.35 7.91防御の集計
Opp. Opp. Opp. Rank Team Hits Succ. Block Succ. % Block % 1 Brasil 1176 411 109 34.95 9.27 2 Russia 1172 490 146 41.81 12.46 3 Cuba 1098 454 110 41.35 10.02 4 United States 1434 602 123 41.98 8.58 5 Japan 1340 546 91 40.75 6.79 6 Italy 1276 547 105 42.87 8.23 7 China 1269 557 96 43.89 7.57 8 Korea 1302 545 72 41.86 5.53 9 Peru 1152 498 70 43.23 6.08 10 Croatia 1161 539 105 46.43 9.04 11 Argentina 1079 527 73 48.84 6.77 12 Tunisia 772 453 26 58.68 3.37 Total Tournament 14231 6169 1126 43.35 7.91
今大会も、攻撃面ではキューバが断然のトップに立ち、それに続くのがロシアとなった。一方、防御ではブラジルが大差でトップ。現代の組織的な守備を最も完成させているのがブラジルであるという事実が、数字に明らかに示されている。しかしそのブラジルも、攻撃ではキューバ・ロシアに大差を付けられている。日本は、決定率自体は相変わらず低いけれども、最近の大会ではほとんど上位にランクされなかった防御面ではよい数値を出している。数字的に見ると、これまでなかった粘り強さが出てきた、と言える。クロアチアは攻撃面で3位でありながら防御では逆に下から3番目、アメリカはその逆で防御面では4位でありながら攻撃面で下から3番目(ブロックされた割合を考慮しても下から5番目)と、極端にバランスが悪い。このアンバランスさが下位に低迷した要因とわかる。しかし、このあたりのチームがきちんと組織されれば、日本にとって手の出ない相手になる可能性さえある。今大会の結果で安心することなく、気持ちを新たにして最終予選に臨まなくてはならないことは、数字にも示されている。
Nb. Opp. Avg. Rank Team Set Attack Succ. by Set Shut % 1 Russia 39 1172 146 3.74 12.46 2 Brasil 37 1176 109 2.95 9.27 3 Cuba 38 1098 110 2.89 10.02 4 United States 43 1434 123 2.86 8.58 5 Croatia 39 1161 105 2.69 9.04 6 Italy 40 1276 105 2.63 8.23 7 China 39 1269 96 2.46 7.57 8 Japan 40 1340 91 2.28 6.79 9 Argentina 37 1079 73 1.97 6.77 10 Korea 38 1302 72 1.89 5.53 11 Peru 39 1152 70 1.79 6.07 12 Tunisia 33 772 28 0.79 3.37 Total Tournament 462 14231 1126 2.44 7.91
ロシアが断然のトップであることは、ここ何大会か変わりがない。キューバ、ブラジルも上位に入っている。当然の大会トップ3であることが、数字にも表れている。アメリカも大型チームで、ブロックの上位に食い込んでいる。防御の集計とあわせて、守備面ではかなりチームとしてのまとまりができていると言える。イタリアは順位自体は真ん中だが、ここ何大会かと比べれば明らかに低い数値、順位である。準備期間の不足あるいはセンターのガラストリの故障といった事情が数字にも表れており、低迷の原因もこのあたりにありそうである。
Nb. Avg. Rank Team Set Hits Succ. by Set Succ. % 1 Cuba 38 929 61 1.61 6.57 2 Brasil 37 866 48 1.30 5.54 3 China 39 899 50 1.28 5.56 4 Japan 40 883 50 1.25 5.66 5 Russia 39 919 46 1.18 5.01 6 Croatia 39 875 43 1.10 4.91 7 Peru 39 801 38 0.97 4.74 8 United States 43 899 41 0.95 4.56 9 Argentina 37 721 32 0.86 4.44 10 Italy 40 882 34 0.85 3.85 11 Korea 38 870 32 0.84 3.68 12 Tunisia 33 419 26 0.79 6.21 Total Tournament 462 9963 501 1.08 5.03
サーブに関してもキューバが断然の1位。強いサーブでエースを奪い、あるいは相手を崩してチャンスを派生させるという、キューバ本来の強さがここでも戻っている。そもそも、ネットインOKの新ルールは、キューバのように強いサーブを打つ選手が多いほど有利になる。2位ブラジルから4位日本まではほとんど差がない。これまでサーブの弱さが日本の課題の一つとして繰り返し指摘されてきたが、サーブで崩す場面が多かったことも今大会の好成績の要因と言えよう。ロシアも強いジャンプサーブを打つ選手が多いが、その割にはエースの割合は中程度にとどまっている。イタリアは下から3番目(得点率では下から2番目)、これも低迷の一因かもしれない。チュニジアは現在の公式集計の方式(セット当たり成功数基準)ではサーブでも最下位になってしまうが、得点率を基準とした場合はキューバに次ぐ高率になることに注意すべきである。
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