'01-02 Serie A1 Women(本間江梨参戦特別編)

各チームの印象

イタリアスーパー杯(10/20, 21)
第1節(10/28)
第2節(11/1)
第3節(11/4)
第4節(11/25)
第5節(11/28)
第6節(12/2)
第7節(12/9)
第8節(12/16)
第9節(12/23)
第10節(1/6)
第11節(1/13)
第12節(1/20)
第13節(1/27)
第14節(2/3)
第15節(2/10)
第16節(2/17)
イタリア杯準決勝・決勝
第17節(3/3, 6)
第18節(3/9, 10)
第19節(3/17)
第20節(3/24)
第21節(3/31)
最終節(4/7)

プレーオフ

星取表
試合結果


各チームの予想スタメンと印象

Capo Sud Reggio Calabria
レト−ポタショーワ、蘇立群−Maria Romano Rosario、チューリナ−Iryna Zhukova
絶対的エースのアルタモノワが抜けた。代わりにレト・チューリナを獲得。手堅いがここ2シーズンに比べるとかなり小粒な印象のチームになった。(チューリナは8月のグランプリでは恐ろしく太っていたが、シェイプアップしたのだろうか?)
また、キリロワの名前もついに消えている。Zhukovaが代わってトスを上げることになるが、その分の戦力ダウンも避けられないだろう。連覇は難しいかもしれない。

Radio 105 Foppapedretti Bergamo
フィップス−ピッチニーニ、メロ−Ritschelova、Turlea−カッチャトーリ(or シュリワ) Lb: 巫丹
昨シーズンまでのイタリアコアのうち、残ったのはピッチニーニとカッチャトーリだけ。第一エースがフィップスとなる。隙のない布陣だが、昨シーズンまでに比べると、ペレスが抜けた分だけセンター線の迫力に欠ける。カッチャトーリがいるのに控えにシュリワをとっているのも疑問。

Edison Modena
グリューン−Therese Crawford(殷茵)、呉咏梅−レッジェーリ、ゼトバ−マリノバ Lb: 本間
現段階では優勝に最も近い戦力と言って差し支えない。例年サイドが突出したチーム構成が目立ったが、今シーズンはセンター線も充実している。レフトのグリューンはリーグの経験がないが、国際大会の実績から言えば心配はないだろう。このあたり、新戦力の開拓も極めて早いのがこのチームである。
ゼトバとマリノバの対角は、優勝した1999-2000シーズン以前に戻っている。Reggio Calabriaのキリロワが抜けたところから、玉突きの逆のセッター移籍になっている。

Metodo Minetti Vicenza
グリンカ−ミフコバ、パッジ−Maja Poljak?、トグット−オーモー
セッターが、97-98シーズン以来のKamelia Malinovaからアメリカのオーモーに変わるようだ。大型アタッカー指向は相変わらずである。しかし、昨シーズンよりもさらに守備に不安がある。

Monte Schiavo Banca Marche Jesi
コスタグランデ−ロル、ラーメ−ブラガリア、ウェールシンク−フレデルス Lb: マリネッリ
今シーズン昇格したチームながら、各ポジションにバランスよく実力者を配する。セッターフレデルスには不安もあるけれども、そのフレデルスにあいそうな選手をそろえている。旋風を巻き起こせるか。

Starfin Ravenna
昨シーズンのレギュラーのアタッカーは全員放出している。一方、セッターロビアンコ、リベロのシコラは残留。ペレスとボーンのセンター線は群を抜いて強力である。しかし、リニエーリ以外サイドをどうするか不明。

Cerdisa Reggio Emilia
アタッカーにde TassisとBeccaria、センターにジョーリを増強。さらに、その攻撃陣を操るセッターに、ブラジル代表経験のあるKatia Lopesを獲得。久しぶりに上位をうかがえる戦力になった。

Pallavolo Palermo
センターに大ベテランのBozhenovaを獲得し、一気に攻撃のバランスがよくなった。ドミニカのヌリスが残留。藩文莉・メンショーワと、サイドのコマもそれなりにそろっている。

Romanelli Firenze
パハーレ、Okrachkova、Croattoと、アタッカーは一気に増強されている。ゲルマノバも残留している。しかし、このチームもセンター線は目立たない。さらにセッターにも疑問符がつき、セッター重視の昨シーズンまでの方針とは大きく変わっている。よいセッターを確保できなかったため、アタッカーをかき集めに走ったのかもしれない。

Despar Perugia
昨シーズンの主力のうち、残ったのはレチコとチェブキナのみ。2シーズンぶりにアゲロが復帰、最低限の戦力はそろったものの、攻撃のコマ不足は深刻である。

Asystel Novara
今シーズン昇格したチームの一つ。このチームの目玉は、孫月・何キというシドニー五輪までの中国のスタメン選手であろう。ただしセンター線は全く不明。

Famila Imola
シドレンコ、Homzova、ユールマンなど、昨シーズンとあまり変わらないように思われる。今シーズンはどのチームもそれなりの戦力をそろえているだけに、このままでは残留は苦しい。


イタリアスーパー杯

Modenaにとっては今シーズンの最初の主要な試合となる。昨シーズンの上位3チームとホームのVicenza、合計4チームが2日間のトーナメント方式で争う大会である。対戦相手はいずれも強豪ばかりということになる。

とにかく、本間が起用されるのかどうかが最も気がかりなのだが、2試合連続のフル出場となっている。
この時点では、Modenaの登録メンバーのうち、中国からの選手は全くそろっていない。さらに、初戦のBergamo戦では、クロフォードも出場しなかった。そのため、初戦ではゼトバとグリューンに打数が集中。次の3位決定戦では、クロフォードが出場したものの、そのクロフォードとグリューンのレフト戦の決定率が極度に悪かった。かろうじてゼトバだけまともに決まっているという苦しい状況で、この大会を2敗という結果に終わっている。

なお、この大会の優勝はホームのVicenzaとなっている。グリンカ・トグットなど大型エースが破壊力を示した。

Modena1 (17-25, 25-13, 15-25, 19-25) 3Bergamo
Modena2 (20-25, 18-25, 25-19, 25-15, 11-15) 3RCalabria

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第1節(10/28)

いよいよ本間のリーグ戦デビュー。その試合の相手はFirenzeである。今シーズンは、昨シーズン以前よりアタッカーを強化してきたが、優勝争いを考えればきちんと勝たなければならない相手である。

この試合でもまだ呉咏梅がチームに合流しておらず、予想以上の苦戦を強いられることになる。第1セットは、Modenaの2〜3点リードで終盤を迎えながら、それを追いつかれて、31-33と落としてしまう。第2,3セットは問題なくとるものの、第4セットはFirenzeの2〜3点リードが続いた。このセットは第1セットとは逆に、Modenaが追いついてデュースに突入、第1セットの裏返しの点数33-31でModenaが奪い、苦しみながらも勝点3を得た。
Modenaのレフト線はいずれも50%以上の決定率をマーク。加えてゼトバの破壊力でねじ伏せたという試合だった。Firenzeはサイドの攻撃力では劣るものの、センターでの得点はModenaに倍する26点。センターの決定率が高く、その分もつれた試合となった。
本間は、リベロとしての役割を十分に果たしているのか疑問はあるが、この試合もフル出場している。

この日最も注目と思われるのは、先週のスーパー杯を制し勢いのあるVicenzaと、昇格組ながらメンバーの充実しているJesi(Monte Schiavo Banca Marche)の対戦である。この対戦は期待通りフルセットに突入。最終セットは、一時12-7とVicenzaが大きくリードする場面がありながら、さらにデュースにもつれるという激戦となった。しかし、粘り続けたJesiをVicenzaが最後に振り切った。
Vicenzaはこの試合、スーパーエースのトグットが不出場。グリンカがセッター対角に回り、空いたレフトにValentina Fiolinという選手が入った。しかしそのFiolinが、アタック・サーブレシーブともレギュラー選手以上の活躍を見せた。

ここ2シーズン、低迷が続いていたReggio Emiliaが、(この時点では)上位が予想されたReggio Calabriaとの対戦でフルセットまで粘った。ブラジル代表経験のあるKatia Lopesに率いられ、Reggio EmiliaのエースのNikolic、ベッカリアの決定率は50%を超えた。しかし、Calabriaでは、ナターシャ・レトがさらに上を行く62%(28/45)という決定率をマーク。激しい打ち合いをものにしている。
RavennaがPalermoにストレートで敗れるという波乱があった。究極の「何だこれは」自滅試合で、Ravennaのミスによる失点はわずか3セットで31点という有様である。

BergamoはImolaに、PerugiaはNovaraに(この日の戦力で見て)順当に勝点3で勝っている。この時点では、Novaraには、この後の快進撃の中心選手は全くいなかった。

Modena3 (31-33, 25-20, 25-18, 33-31) 1Firenze

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第2節(11/1)

この日のModenaはPalermoとの対戦である。この試合、本間にとっては最初のModenaホームでの試合となる。
呉咏梅もチームに合流し、豪華なフルメンバーでの最初の試合だったけれども、Palermo相手に1,2セットを続けて落とすまさかの展開になる。特に、レフトがよくなかったらしく、クロフォードが先発しながら第1セット途中で殷茵に交代、しかしその殷茵がさらに悪く、第2セットにクロフォードを戻すという状況だった。結局、ゼトバがアタック29/58、総得点32有効得点27という活躍で、2セットダウンから3セット連取したものの、きっちり勝たなければいけない試合で勝点1を落とした。Palermoでは、メンショーワが得点26、Natalia Bozhenovaがアタック19/30と目立った。
本間はこの試合もフル出場している。2セットダウンも、サーブレシーブを大きく崩されたようには見えない。

この日も波乱があった。中国から孫月・何キが加わったNovaraが、Vicenzaをフルセットで下している。孫月は合流初戦でアタック16/32、早くも実力を見せている。
Reggio Emiliaは、Bergamoとの対戦でフルセット、2試合連続強豪との対戦でフルセットに持ち込んだ。Bergamoではピッチニーニが極度の不振。それでもセンター線を多用、センターのアタックで29点を取ってくるあたりはさすがである。一方、Emiliaでも、サイドアタッカーは先週の試合ほど決まらなかったものの、Bergamo以上にセンターは高い決定率をマークしている。試合は最終セット16-14でBergamoの勝ち、Emiliaは大金星を惜しくも逃した。

わずか2試合で勝点を全く落としていないチームがなくなり、混戦模様のリーグのスタートとなった。

Modena3 (22-25, 21-25, 25-23, 25-16, 15-9) 2Palermo

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第3節(11/4)

グラチャン前の最後の試合、Modenaの対戦相手はPerugiaである。レチコ・チェブキナと、2シーズンぶりに復帰のアゲロが中心のチームだが、層の薄さは否定しようがない。
ところがModenaは、そのアゲロの猛打に苦しんだ。アゲロは、アタック23/45、総得点28という活躍だった。本間もアゲロをはじめ強いサーブに苦しんだらしく、サーブレシーブのPerfectの割合はわずか15%である。一方、Modenaの攻撃は、ゼトバが決定率34%止まり。それでも、グリューンが14/27とよく当たり、呉咏梅・レッジェーリというセンターの層の厚さもあって、フルセットでPerugiaを下している。
グラチャン前の序盤3試合、Modenaは全勝。しかし、フルセット2試合で勝点2を落とし、優勝争いに入らないと思われる相手にいずれも苦戦を強いられている。

この日の注目の対戦は、Reggio Calabria対Vicenzaである。この試合、チューリナがアタック決定率67%と大当たり、ポタショーワも21点を叩き出した。ロシアの両エースの活躍でCalabriaがVicenzaを3-1で下し、優勝候補との対戦で大きな勝点3を得た。一方、Vicenzaはこの3試合で勝点3にとどまり、出遅れている。
Reggio Emiliaは、この日のJesiとの対戦でもフルセットを戦った。Emiliaのベッカリアがアタック27/55、Jesiのウェールシンクが29/56と、激しいスーパーエース対決は、アタック決定率・総得点ともウェールシンクがわずかに上回った。試合もJesiの勝ち、Emiliaはフルセット3連敗となってしまった。
残留争いに絡む可能性のあるFirenzeとPalermoの対戦は、セットカウント3-1でFirenzeの勝ち、今回リーグ初勝利を上げた。Firenzeでは、Meika Wagner, Jenny Barazzaのセンター線の活躍が目立っている。

BergamoはNovaraとの対戦、RavennaはImolaとの対戦で、問題なくストレートで勝利。Imolaはいまだに勝点0、得セットすらない。

Modena3 (19-25, 25-15, 25-18, 28-30, 15-12) 2Perugia

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第4節(11/25)

グラチャン休み明けの初日、ModenaはBergamoとの対戦である。優勝争いを左右しうる重要な試合の一つである。
この試合、Modenaは、絶対的エースのゼトバが欠場している。グリューンをセッター対角に回し、殷茵とクロフォードのレフト線という苦しいチーム構成になった。案の定、レッジェーリとクロフォードがまずまずだった(それも打数があまり多くない)程度で、攻撃がまともに決まらない。Bergamoでも、タラ・バトルがスパイク決定ゼロという極度の不振、交代のピッチニーニもほとんど活躍しなかった。しかし、フィップスとCarmen Turleaが50%以上のアタック決定率、あわせて58点を叩き出し、この両選手の活躍でフルセットでModenaを下した。
本間もこの試合は出場していない。Daniela Ramiriという選手が代わりにリベロで登録されているが、この選手も出場はなかったようだ。

休みの間に何人かの選手の移籍があったけれども、最も驚くべきは、Reggion Calabriaのナターシャ・レトをNovaraが獲得したことだろう。
Novaraにそれだけの資金があったことももちろん驚きだし、ビッグネームのチームが攻守の中心選手を放出するとはそれ以上に信じ難いことだった。Calabriaでは、リーグ初戦以外はあまり目立たなかったけれども、レトの貢献は攻撃面だけではなく、このチームで守備も最もまともな選手だった。
Calabriaはロシアのエース線が頼り、攻撃もともかく守備が極めて疑問のつくチームになってしまった。一方Novaraは、センター線は相変わらず???のままだが、孫月・レトというレフト線は極めて強力になっている。
また、今シーズン当初はどのチームにも登録されず、ついに引退かとも思われたキリロワが、Perugiaで復帰を果たしている。センターのチェブキナと組んで、往年の旧ソ連→クロアチアのコンビ復活である。

そのNovaraはRavennaとの試合、いきなり注目の対戦である。しかし、移籍直後ということもあったのか、Novaraの二枚看板は不発。孫月はアタック決定わずか3本で、第4セットは出場なし、最終セットも先発しないという有様だった。どちらかというと目立たないセンターのSara Anzanelloという選手だけ78%という飛び抜けたアタック決定率で、ブロックとあわせ18点を叩き出すものの、試合はRavennaがフルセットで勝っている。Ravennaでも、センターのペレスの活躍が目立った。

Reggio EmiliaとVicenzaの対戦は、またしてもフルセット、Vicenzaの勝利。Emiliaは全てフルセットで4連敗、唯一の勝ち星なしになってしまった。Vicenzaではグリンカがアタック20/34と絶好調。Emiliaのベッカリアもアタック27/52と打ちまくっている。しかし、センター線の活躍が明暗を分けた。Vicenzaのセンター線はいずれもアタック決定率50%以上、あわせてブロック8本。それに対し、Emiliaのセンターはアタック決定率も低く、ブロックも4本にとどまった。

ここまで3戦連続ストレート負けのImolaが、Firenzeに3-1で勝ち、今シーズン初勝利を上げた。これで残留争いも混戦の色を濃くしている。

Modena2 (25-23, 24-26, 25-23, 20-25, 7-15) 3Bergamo

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第5節(11/28)

この試合の相手はJesiである。今シーズン昇格したばかりのチームながら、顔ぶれはこのリーグでの実績十分の選手ばかりである。ゼトバの欠場が続いていることもあり、決して簡単には勝てないと思われた。(本間も出場していない。)
それでも試合は、グリューンがわずか3セットで26得点、アタック決定率57%と大活躍。センターのレッジェーリ・呉咏梅もブロックあわせて9本を決めるなど、Modenaがストレートで快勝している。

この日最も注目の対戦、かつ最大の波乱は、Bergamo対Vicenzaである。ここまで全勝のBergamoにVicenzaが土を付けた。それもストレート勝ちである。Bergamoのサイドアタッカー、フィップス・ピッチニーニ・Turleaはそろって不発。それに対し、Vicenzaのスーパーエース、トグットはアタック20/36と絶好調、一人でBergamoをねじ伏せてしまった。
これで、この日Palermoを下したReggio Calabriaが、レトが抜けて先行き不安が大きいにもかかわらず、唯一無敗で単独首位となってしまった。

RavennaはFirenze相手に苦戦を強いられた。ペレス・ボーンのリーグ最強センター線の得点が非常に少なかった。セッター対角のVirginie de Carneという選手が、総得点27ブレーク12有効得点18と活躍し、何とかFirenzeをフルセットで下している。

Modena3 (25-23, 25-18, 25-17) 0Jesi

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第6節(12/2)

この日のModenaの対戦相手は、ここまで唯一勝ち星のないReggio Emiliaである。この試合、本間が久しぶりにリベロとしてフル出場を果たしている。カップ戦の試合も含めて何試合か欠場が続いたので、クビにされてしまうのかと心配していたところだった。
この試合もゼトバは欠場が続いている。しかし、相手のEmiliaはセッターのKatia Lopesが欠場、Modena以上に著しい戦力ダウンである。アタッカーは全く変わっていないのに、正セッターがいないとどうしようもない。全く一方的にModenaが勝った。
Reggio Emiliaは開幕から6連敗となってしまった。今シーズンは久しぶりにらしい増強を行い、巻き返しも期待された。上位が予想されるチームとの対戦でフルセットの連続、決して力がないわけではない。どうしても勝ちきれずにきてしまった。

この日の注目の対戦は、Vicenza対Ravennaである。Vicenzaでは、ミフコバがアタック20/32、グリンカが22/42と、レフトの攻撃が絶好調。対するRavennaでは、強力センター線、ペレスとボーンがあわせて34得点、アタック決定率は両方とも50%を超えている。セッター対角のVirginie de Carneは、アタック決定率は高くないものの、サービスエース6発をたたき込んだ。激しい打ち合い、フルセット、3セット連続2点差という僅差の試合をRavennaがものにした。Ravennaは初戦にわけの分からない負け方をしただけで、それ以降は勝ち続けている。

前節まで最下位のImolaが、ここまで無敗で首位のReggio Calabriaをフルセットで下すという番狂わせが起きている。Calabriaの連勝を止めるのがこのチームというのは予想外だったけれども、Calabriaのメンバーからすれば、すんなりと勝ち続けるほうがむしろ不思議ではあった。

前節ストレート負けを喫したBergamoは、この日はJesi相手にストレート勝ち、きちんとペースを取り戻してきた。
FirenzeとPerugiaの対戦はFirenzeのストレート勝ち、この両チームが同じ勝点で並んだ。中位から下位も混戦が続く。

Modena3 (25-17, 25-14, 25-12) 0Reggio Emilia

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第7節(12/9)

Modenaのこの日の対戦相手はRavennaである。Ravennaは、楽勝の試合はほとんどないものの、フルセットの試合を立て続けにものにして、ここまで5連勝している。
この試合、Modenaでは、セッター対角のグリューンが全く不調、ようやく復帰したゼトバと何度か交代する有様だった。一方、RavennaのスーパーエースのVirginie de Carneは、アタック37/72、このルールでは史上最大級の爆発である。de Carneの総得点39は、現行ルールに変わってからこのリーグの史上3位タイの記録になる。
Modenaはセンター・レフトはよく働いたおり、リニエーリを徹底的にサーブで狙って完璧に潰した。しかし、最も打数の多い選手の活躍でここまで差がついては、いかんともしがたい。試合はフルセット、4セットが2点差という競り合いになったものの、Ravennaが勝った。Ravennaは、前節のVicenza戦を上回る激戦をものにして、連勝をさらに伸ばしている。

Perugia対Vicenzaの一戦は、Modena対Ravennaを上回るスーパーエースの独り舞台となった。Perugiaはこの試合、アゲロにボールを集めまくった。アゲロは、アタックミスも多いものの、チームのアタック決定56本のうち35本を一人で叩き出した。さらに、サービスエースも4発。総得点は40、昨シーズンのゼトバの記録と並ぶこのリーグ最多タイである。いかんともしがたいアゲロの攻撃の威力で、Perugiaがフルセットで格上と思われたVicenzaを倒した。
しかし、下位相手ならともかく、優勝候補のチーム相手にスーパーエース一人の攻撃力で勝てるとなると、リーグのレベルには疑問がついてしまう。

Reggio Calabriaは、この日はポタショーワが欠場。Jesiとの対戦で気の抜けたようなストレート負け、首位から転落した。Jesiのロルはアタック16/21、レフトのポジションとしては驚異的な高決定率をマークしている。

唯一勝ち星のなかったReggio Emiliaが、Imolaとの対戦でようやく初勝利を上げた。正セッターのKatia Lopesは欠いたままだが、ジョーリがアタック12/22、ブロックも6本の活躍。ベッカリアもアタック25/50と打ちまくった。Imolaも、グリゴロビッチを獲得して正セッターに据えたものの、なかなか結果が出ない。グリゴロビッチ自体「絞めたくなる」くらい下手くそだし、セッター一人代えて何とかなるとも思えない。(しかし、グリゴロビッチ本人にとっては、この移籍は間違いなくプラスだろう。Reggio Calabriaのようなビッグクラブにいても、出場の機会はほとんどない。下位のチームでもA2でも、フル出場できるチームで経験を積むべきだ。)

Modena2 (23-25, 25-16, 25-23, 27-29, 15-17) 3Ravenna

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第8節(12/16)

この節のModenaは、ホームでNovaraとの対戦である。Novaraは、レトの増強で3連続ストレート勝ち、順位も急浮上している。Modenaにとっては、勢いのある相手との対戦が続く。
この試合、久しぶりにゼトバが先発、ベストメンバーがそろった。しかし、1ヶ月以上の欠場上がりのゼトバは、やはり本来の調子は出ない。決定率わずか30%にとどまった。それに対し、Novaraはレトが絶好調。アタック26/45、サーブレシーブも31本受けて失点なしという、非の打ち所のない仕事ぶりである。現行ルールでリーグ史上最長にもつれた第3セットを42-44で押し切られると、その勢いのまま、結局第2セット以降3セット続けて奪われた。Modenaは、今回リーグ初の勝点0の敗戦となった。

RavennaはJesi相手にフルセットで勝った。これでRavennaは、5試合連続のフルセットでしかも全勝。リーグ序盤のReggio Emiliaの4試合連続フルセット全敗以上の「曲芸」(?)をやってのけた。しかし、もつれた試合が避けられない相手はもちろんあるものの、優勝を狙うためには、勝てる相手、勝てる試合にはすんなりと勝っておかなければならない。この試合にしても、2セットを先取しながらその後2セットを落として、フルセットでの勝ちである。

Palermo対Perugiaの試合は、フルセットでPalermoが勝った。Palermoは、Natalia Bozhenovaをセンターからライトに回したところ、この起用が成功したようである。アゲロは、前節の試合で力を使いすぎたのか、この試合では決定率も36%、ミスやブロックされるものが非常に多かった。Perugiaもなかなか残留争いのグループから抜け出せない。

BergamoとReggio Calabriaの対戦は、昨シーズンの決勝の顔合わせである。しかし、現時点では戦力の差は極めて大きい。ポタショーワは1試合休みだけで復帰しているものの、Bergamoが難なくストレートで勝っている。
FirenzeがKatia Lopesを欠くReggio Emiliaにストレートで勝って、3勝目を上げた。Emiliaは前節初勝利を上げたものの、勢いをつけることができない。

Modena1 (25-22, 18-25, 42-44, 19-25) 3Novara

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第9節(12/23)

Modenaの今節の相手はReggio Calabriaである。
この試合は、ゼトバがアタック27/49と打ちまくり、さらにブロック3本、サービスエース4発をたたき込んだ。待望久しいスーパーエースの活躍で、Modenaがセットカウント3-1で勝利、連敗を止めた。しかし、いきなりここまでゼトバに頼らなければならないとは不安が感じられる。特にグリューンは深刻な不調が続いている。この試合で、ゼトバは現行ルールで1試合30点以上が5回になった。これを2回以上記録している選手はほかにいない。
本間はこの日もリベロでフル出場。この日は、サーブレシーブ10本受けて全てPositive以上という好成績だった。序盤はなかなか数字が上がらなかったけれども、ここにきて次第にリーグにも慣れているように感じられる。

ここで、暗い話題を一つしなければならない。このリーグのスター選手2人に薬物使用の疑惑がかけられている。ドーピング検査で、カッチャトーリは利尿剤が、フィップスはマリファナが検出された、とのことである。
陽性反応が出たのは、10月のイタリアスーパー杯の後の検査である。しかしながら、9月の欧州選手権で、カッチャトーリは(おそらく)全く出場がなく、全時間ロビアンコがトスを上げている。また、Bergamoがいかにビッグクラブといえども、カッチャトーリ・シュリワと、このクラスのセッターを2人獲得することは通常は考えにくい。このあたりからすると、以前から疑われるふしがあったのだろうか、という疑問が浮かび上がる。
とにかく、バレーボールはこれまでは比較的ドーピングには縁が薄かったと思われるが、今後は、ドーピングの問題が避けて通れなくなる可能性がある。残念な事態である。

この日の最大の注目は、首位決戦のBergamo対Ravennaである。薬物使用疑惑で大エースのフィップスが出場停止になったにもかかわらず、BergamoがストレートでRavennaを下した。Ravennaの連勝は7で止まっている。この試合でも、Bergamoはリニエーリをサーブで徹底的に狙う戦略に出て、それが成功している。Ravennaとの対戦では、これがどうやら定石になりそうだ。この勝利で、Bergamoは2位との差を勝点4に広げている。Ravennaはサイドアタッカーの非力さが致命傷になった。しかし、Bergamoもこの先楽観視はできない。

NovaraとJesiの試合は、昇格チーム同士の対戦ながら、上位の争いも大きく左右しうる一戦である。しかし、この試合でもNovaraの勢いが止まらない。ストレートでJesiを下し、5連勝でついに2位まで順位を上げた。この5勝は全て勝点3の勝ち、失セットも1セットだけである。
この間、ナターシャ・レトの活躍は驚異的である。1試合2試合の大当たりは珍しくないけれども、悪い試合がないのは類例を見ない。アタック部門で4位、サーブレシーブ部門で7位と、いずれも上位に入っている(移籍後のみの成績の評価である)。アタック部門の上位はほとんどがセンターの選手が占めるため、サイドアタッカーだけを見れば圧倒的大差でのトップである。異例の移籍の理由はわからないけれども、この移籍がレトにとって幸いだったことは間違いない。レト・孫月のレフト対角は、間違いなくリーグ最強である。

Modena3 (15-25, 25-23, 25-22, 25-19) 1Reggio Calabria

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第10節(1/6)

Modenaのこの日の対戦相手はVicenzaである。リーグ全体を見ても、前半戦では最後の優勝候補の対戦と言える。

Vicenzaには、リベロとしてアナフラビア(サングラード)、スーパーエースにスターレンスが加わっている。スターレンスはシーズン当初から名前は登録されていたものの、故障で合流は遅れていた。ようやくフルメンバーがそろったことになる。
顔ぶれは現在のリーグで一、二を争う豪華な対戦だが、結果はあまりにもあっけなくModenaが勝った。トグット・グリンカ・ミフコバ・スターレンスという大型アタッカーを4枚そろえた(先発はスターレンスを除く3人)ものの、機能しなかったようだ。一方、Modenaのゼトバは、アタック19/33・ミス1本のみと、気持ちよく打ちまくった。
Vicenzaは、フルメンバーのBergamoに唯一土を付けているように、当たれば圧倒的な攻撃力がある。しかし、今リーグではどうにも安定しない。レト獲得前のNovaraに負けるなど、取りこぼしが多く、優勝戦線から後れをとっている。

Bergamoは、カッチャトーリ・フィップスがドーピングのため出場停止という非常事態に陥った。それでも、レフトがピッチニーニとクロスバトル、セッターがシュリワというバランスのとれた戦力が残っている。現時点から見れば、シュリワを獲得しておいたのは先見の明としか言いようがない。この日のPerugiaとの対戦は、第3,4セットをいずれも31-29というきわどいスコアでものにして、3-1で勝利。前半戦の首位折り返しを決めている。
NovaraはReggio Calabriaとの対戦。途中移籍のレトにとっては、前所属チームとの対戦という因縁がある。しかし、そのレトの移籍以降、両チームの勢いの差は歴然としている。孫月が第1セット途中で下がるという非常事態にもかかわらず、Novaraがストレートで勝っている。(故障か、アタックが決まらなかったためかはわからない。)
この日は、Bergamo, Novara, Modenaの上位3チームがいずれも勝点3で勝っている。通常シーズンのトップ争いもこの3チームに絞られてきたようである。

Ravennaはこの日のReggio Emilia戦で、またしてもフルセットを戦っている。この前までRavennaはフルセット5戦全勝、一方Emiliaは1勝4敗。フルセットでは明暗を分けている両チームの対戦は、その通りの結果になった。最終セット15-10でRavennaの勝ち。この日もリニエーリのサーブ受数57本と異常に多い。相手としては、サーブレシーブでリニエーリを潰せば、互角以上に戦える。ここまで弱点がはっきりしているのでは、優勝争いに絡むのは難しい。

残留争いを大きく左右するPalermoとImolaの対戦は、Palermoがストレート勝ち。Imolaはこれですぐ上との差が勝点5に開いており、さよならA1の気配が濃厚になってきた。

全体として、この日は番狂わせはなく、いずれの試合も順当な結果と言える。

Modena3 (25-17, 25-17, 25-17) 0Vicenza

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第11節(1/13)

この日のModenaの対戦相手は、現在最下位のImolaである。
しかしながら、Modenaは、3セットでサービスエース5本を被弾している。本間にもサーブレシーブで失点2がつくなど、サーブレシーブでは万全とはいかなかったようだ。
それでも試合は問題なくストレートでModenaが勝っている。

前節に引き続き、この日も順当な試合結果が多かった。
Reggio CalabriaとRavennaの対戦は、最終セットに突入。ポタショーワが、アタック25/49、サーブレシーブでも高い成功率をマーク、そのポタショーワの活躍でReggio Calabriaが勝っている。Ravennaは、今回リーグフルセット7試合目にして初の敗戦となった。しかし、フルセットに入るのはもともと力の差が小さいわけだから、その最終セットを何試合も続けて勝てるものではない。
Perugiaには、キューバのセンター・フランシアの加入が発表されており、今後不気味な存在になるかもしれない。フランシアはこの試合ではまだワンポイントで登場しただけだったが、レチコ・アゲロのサイドの主軸が活躍し、Jesiをストレートで下している。

この節で前半戦が終了している。前半戦の結果を見ると、3グループにはっきりと分かれている。優勝争いのグループが、Bergamo, Novara, Modenaの3チーム。Ravenna, Vicenza, Reggio Calabria, Perugia, Jesiが、中位グループ。Palermo, Firenze, Reggio Emilia, Imolaが残留争いグループである。今回はプレーオフは8チーム参加で行われるけれども、その8位と9位の差はすでに勝点6に開いており、プレーオフ進出のチームも確定に近い。問題は残留争い(Imolaは降格濃厚と思われるので降格はあと1チーム)と、プレーオフの対戦の組み合わせになってくる。

Modena3 (25-22, 25-23, 25-12) 0Imola

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第12節(1/20)

リーグも折り返しを過ぎて、Modenaは今週はFirenzeとの対戦である。
この試合のModenaは、攻守とも安定、前節のようなサーブレシーブのミスもほとんどなかったようである。あえて不安材料を探すとすれば、レフトの決定率が低いことだろうか。終始相手をリードして、ストレートで完勝している。

VicenzaとJesiの対戦は、意外にもJesiがストレート勝ち。Vicenzaは、スターレンスが加わり、トグット・スターレンス・グリンカ・ミフコバの大型アタッカー4枚をそろえる超攻撃的布陣をとっている。しかし、どうもうまく回転しているようには思えない。この内容は、グリンカがまずセンターに回り、ミフコバがセッター対角、そしてトグットとスターレンスが対角を組む。しかし、スターレンスのレフトはともかく、トグットがレフトに回るのは聞いたことがない。まさか、レフト−セッターという対角ではあるまいし。

Reggio CalabriaとReggio Emiliaの試合は、Reggio Emiliaが2セットダウンから2セットを奪い返し、フルセットに突入。それも、第4セットが36-34、最終セット19-21の激闘となった。しかし最後は、攻撃の層の厚さで上回るCalabriaが勝っている。特に、Calabriaは、センター線のアタック決定率が6割、ブロック・サーブも含め総得点43と目立った。ポタショーワも前節に続いて29点を叩き出している。Emiliaのベッカリアもポタショーワと同じ得点29と打ちまくっているが、Calabriaとはセンターの活躍で差がついた。
RavennaはPalermoとの対戦で、またもフルセット勝ち。それも、2セットを先取され、第3セットも26-24という、ストレート負け寸前のきわどい展開だった。Ravennaでは、スパイク・ブロックの両方でペレスの活躍が目立っているけれども、トータルで見るとセンター線でも互角以上に張り合われている。

Novaraは3試合続けて孫月がスタメンから外れ、ワンポイントのみの出場。負担がかかったレトのペースも落ちている。それでもPerugiaにストレート勝ち。Nadia Centoniがアタック16/25と打ちまくるなど、ほかの選手で取り返してしまうのは、勢いが本物になっている証明である。なお、Perugiaのフランシアは、第3セットに先発で出場しているが、レフトのレチコと交代という不思議な起用だった。
この節はBergamoも含めて、上位3チームは全てストレートで勝っている。ここ4試合、三強は全て勝点3で勝っており、激しいマッチレースになっている。

Modena3 (25-18, 25-22, 25-20) 0Firenze

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第13節(1/27)

Modenaはこの試合はPalermoとの対戦である。
第1セットを24-26と奪われたものの、第2セット以降は問題なく3セット連取し、セットカウント3-1で順当にModenaが勝利している。本間のサーブレシーブの数字はあまりよくないけれども、受数自体少ない。レッジェーリ・呉咏梅のセンターのサーブレシーブ受数が多く、センターをサーブで狙って速攻を封じようという相手の意図はうかがえる。

Vicenzaはこの日、本業のセッターが2人とも故障で欠場、本職セッターがいないという例のない非常事態に陥った。しかし、分からないものである。上位にいるNovaraを相手に何とストレート勝ち。グリンカがアタック13/25・Fault1本のみという大活躍だった。一方Novaraは、ここまでの快進撃の軸となったレト・孫月のレフトがそろって極度の不振だった。Novaraは、パーフェクト連勝(全ての試合に勝点3を獲得)は8で止まり、首位争いから大きく後退している。

Perugiaは、キューバの二枚看板、アゲロとフランシアが初めてそろって先発。早くも威力を発揮し、Ravennaをセットカウント3-1、それもとった3セットいずれも大差を付けて下している。

Modena3 (24-26, 25-19, 25-19, 25-13) 1Palermo

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第14節(2/3)

Modenaはこの日Perugiaと対戦する。Perugiaは、順位こそそれほど上位にはきていないものの、アゲロ・フランシアのキューバ勢を擁し、決して侮れない戦力のチームになっている。
果たして試合は、その予想を裏切らない激しいものになった。第2セットまでModenaが連取した後、第3セットは25-27とPerugiaが取り返す。そして第4セット、Perugiaのセットポイント11回、Modenaにマッチポイント12回、48-46というとてつもないセットになった。Modenaは第9節のNovara戦で44-42というセットを記録したばかりだが、それをまた更新した。Modenaがゼトバのアタックでしのぎにしのぎ続け、その後Modena先行の展開となり、最後はグリューンのアタックで試合をものにしたようである。

この日の断然の注目のカードは、Novara対Bergamoの一戦である。Novaraが競り合いを制して2セットを連取、第3セットも途中21-17とリードし、ストレート勝ちかと思われる展開だった。ところが、Bergamoもここから底力を見せる。このセットを33-31と逆転でとると、その勢いで第4セットも25-19として連取。最終セットも先にマッチポイントを迎えた。しかし、Novaraの勢いもまた本物だった。そのマッチポイントをしのいで、最終的には26-24とこのセットを逆転でとった。Bergamoも勝点を落とさないパーフェクト連勝を続けていたが、これも8で止められた。
両チームあわせて250点を超える大熱戦。この試合はNovaraのホーム扱いだが、通常の本拠地ではなくミラノで行われた。"Volley Land"と銘打って、男子イタリア杯の決勝トーナメントと同じ会場で開催された試合である。6500人という大入りの観客の期待にも応えるものになったようである。Modena対Perugiaの対戦とあわせ、まれにみる激戦が2試合続いた週となった。

Vicenzaはこの日も本職セッター抜きでの戦いを強いられた。しかし、チーム事情から全く元気のなくなったReggio Calabriaを簡単にストレートで下している。

Modena3 (25-20, 25-22, 25-27, 48-46) 1Perugia
Novara3 (25-22, 25-23, 31-33, 19-25, 26-24) 2Bergamo

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第15節(2/10)

この日は、Bergamo対Modenaという最大注目の対戦である。Bergamoは、フィップス・カッチャトーリを欠いた間も手堅い戦いを続け、パーフェクトの8連勝をマークするなど、首位を走っている。
この日はフィップスの出場停止が解け、早速その攻撃力を見せつけられた。フィップスのアタック21/44に対し、Modenaのゼトバは14/39にとどまり、この差が結局勝敗にそのままつながった。セットカウント3-1でBergamoが勝利、Modenaも連勝が5で止まっている。Bergamoは難敵との連戦を終了して首位を堅持しており、通常シーズン首位の可能性がかなり高くなった。

この日は残留争いで決定的とも思われる試合が続いた。PalermoがJesiとの対戦で、Reggio EmiliaがVicenzaとの対戦で、いずれも格上相手にセットカウント3-1で勝利、大きな勝点3を得ている。Palermoは2月に入って、メンショーワ・アダムスの大型レフト対角の活躍が目立っている。(アダムスはシーズン途中にNovaraから獲得)
Reggio Emiliaでは、センターのジョーリがアタック19/29という大活躍だった。2月に入って、アルゼンチンのクルソーエを獲得したところ、早速その効果が現れたことになる。アタッカーはそれなりにそろっているので、当初のセッターのKatia Lopesを欠いたことがいかに大きかったかわかる。一方のVicenzaは、セッター2人のうちオーモーがやっと戻ってきたけれども、その試合で格下にあっさり負けるのだから、理解不能である。グリンカは好調を維持しているものの、トグットにスパイクミスが多く、さらにミフコバは26打数で決定2本と極度の不振だった。このチームはセッター不在のほうが強いのか!?
さらに、FirenzeとImolaという下位の対戦で、勝点0で8連敗中だったImolaがストレート勝ち。これでFirenzeもA1さよならの雰囲気が極めて濃厚になっている。後半戦に入って勝ちがないのはFirenzeのみになった。

Ravenna対Novaraという上位の対戦は、4セットいずれも2点差という競り合いながら、Novaraがセットカウント3-1で勝っている。NovaraはVicenzaにあっさりストレートで負けながら、強豪との3連戦で勝ち越した。この試合も第3セットは終盤までRavennaにリードを許していた。もちろんそれなりのメンバーはそろっているのだが、苦しい試合を粘り強く勝っていくところは、昇格初年度のチームとは思えない。

Reggio CalabriaとPerugiaの対戦は、とんでもなく派手なエースの打ち合いとなった。Calabriaのポタショーワがアタック32/59、Perugiaのアゲロは37/64、しかしながら有効得点では29対26とポタショーワが上回る。試合のほうは、Perugiaが最終セット16-14で勝利した。アゲロはリーグタイ記録の1試合40点を今シーズンだけで2回達成した。

Modena1 (21-25, 21-25, 25-23, 23-25) 3Bergamo

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第16節(2/17)

この週のModenaはJesiと対戦する。この試合、ゼトバ・グリューンのサイドの大砲も好調。それに加え、レッジェーリ・呉咏梅のセンター線が、打数こそ多くないものの、攻守に完璧な働きだった。攻撃陣全体として快調で、ストレート勝ちをおさめている。

後半戦に入って苦戦の続くRavennaは、この週、セッター対角のde Carneを欠くという非常事態に陥った。後半戦勝ちのなかったFirenzeに、ストレートで貴重な1勝を献上。Firenzeは、不振の続くパハーレをリベロで起用というショック療法に出て、この奇襲戦術も当たったようである。これで、FirenzeとReggio Emiliaの残留争いも振り出しに戻った。
PalermoはReggio Calabriaと対戦し、フルセットで負け。勝点1を獲得し、しぶとく安全圏に踏みとどまっている。

BergamoはVicenzaとの対戦で3-1で勝っている。Vicenzaのグリンカは爆発的な好調をなおも持続している。ところが、それがなかなか勝ちにつながらない。ミフコバの不振も前節と同じ構図。それでも代えの選手を出せないのが問題である。
NovaraはImola相手に、2セットダウンから3セット連取で逆転という苦しい試合をした。前半の快進撃を支えたレトだが、ここ何試合かは完全にブレーキ、この試合では有効得点がわずか3という有様である。強力なレフト線を軸に、かみ合ったチームを作り上位に浮上したNovaraだが、「ビッグ」ではないから選手層は厚くない。先発選手の調子が落ちると苦しくなる。

Modena3 (25-20, 29-27, 25-21) 0Jesi

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イタリア杯準決勝・決勝(2/23,24)

この週は、イタリア杯の準決勝・決勝が行われる。Modenaは順当に勝ち進んでおり、準決勝はRavennaとの対戦である。
Firenzeにもストレート負けを喫するなどどん底の状態にあるRavennaと、Bergamo戦を除き順調に勝ち進んでいるModenaと、力の差は歴然としている。Ravennaのde Carneは復帰したものの、Modenaでは、ゼトバがアタック15/27の快進撃、センター線の決定率も極めて高い。そして、予定通りリニエーリをサーブで狙って完全に潰し、第2セット途中で退かせるに至った。守備面でも全く問題なしの圧勝である。

準決勝のもう1試合は、BergamoがReggio Calabriaとの対戦をこちらも難なくストレート勝ち、全く順当に二強の決勝戦となった。

この試合のModenaでは、これまで今ひとつ目立つ試合の少なかった殷茵が大活躍を見せた。アタック13/21、ミスは1本だけである。また、Modenaのブロックが極めてよく、わずか3セットで15本のシャットを決めた。通常シーズンでは、ModenaはBergamoに2敗しているけれども、その相手にストレートで勝って、イタリア杯のタイトルを獲得した。
この2試合のModenaで、もう一つ特筆すべきは、ミスの少なさである。6セットでミスによる失点はわずか15。日本の感覚では大したことないと思えるかもしれないけれども、サーブミス・アタックミスいずれの割合も高いイタリアのリーグでは、これは驚異的な少なさである。
リベロの本間は、この2試合で、サーブレシーブの失点なし・成功率(Positive以上)90%以上という極めて高い数値を上げている。リベロとして安定感も出てきたように思われる。

Modena3 (25-15, 25-14, 25-19) 0Ravenna
Modena3 (25-15, 25-19, 25-23) 0Bergamo

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第17節(3/3, 6)

イタリアセリエA1の第17節は、本来3月3日に行われる。しかし、Modena(ほかにRavenna, Vicenzaも)は、欧州カップ戦の一つであるCEV杯の決勝トーナメントと重なるため、この節のリーグ戦は3月6日に行われている。
CEV杯では、Modenaは、準決勝でロシアのBalakovskaia BALAKOVOと対戦、決勝ではイタリアどうしの対戦となりRavennaと対戦した。いずれも順当に勝ち、前週のイタリア杯に続いて優勝に輝いている。

Modena3 (25-15, 25-16, 25-15) 0Balakovskaia BALAKOVO
Modena3 (25-21, 19-25, 25-20, 25-19) 1Ravenna

Modenaは、この週のリーグ戦ではReggio Emiliaとの対戦である。
カップ戦でいずれも優勝という最高の結果になったとはいえ、他のチームが休んでいるところで4試合も多く戦っているのだから、疲れがないはずはない。アタックミス・サーブレシーブのミスとも多く、数字から何となくその疲れがうかがえるような試合になった。
それでも試合結果は、問題なくModenaがセットカウント3-1で勝っている。攻撃では、グリューンがアタック14/22という飛び抜けた決定率、17得点10ブレークと活躍した。また、センター線の2選手あわせてブロックは13本に達した。

BergamoはJesiと、NovaraはPalermoと対戦し、いずれも競り合ったセットが目立ったものの、2セットを2点差でものにして、セットカウント3-1で勝っている。この週は上位3チームはいずれも勝点3を獲得している。

プレーオフ進出順位を大きく左右しうるRavennaとVicenzaの一戦は、セットカウント3-1でRavennaが勝っている。Ravennaにも目立って当たっている選手はいないけれども、Vicenzaはグリンカの勢いも完全に止まり、アタッカー全員決定率3割前後という惨状だった。
この両チームは、実は4日前のCEV杯準決勝でも対戦しており、このときもRavennaが勝った。Ravennaも苦しい状況だが、それ以上に危機的と思われるのはVicenzaである。CEV杯でも、3位決定戦でのロシアチームとの対戦さえ敗れるという、メンバーからは考えられないような結果に終わっている。

Modena3 (25-22, 25-19, 16-25, 25-14) 1Reggio Emilia

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第18節(3/10)

ただでさえ前節の試合が6日に延期されたところなのに、この節の試合は土曜の9日に開催である。イタリア杯以降の強行日程もピークに達している。しかしながら、その条件はこの節対戦する相手のRavennaもほとんど同じである。(イタリア杯の決勝に進んでいない分、1試合だけModenaより少ない。)

3週続けてこの相手との対戦があったわけだが、今回も定石通り、まずはサーブでリニエーリを潰すことからである。そして毎回面白いくらいあっさりその通りになるのだ。Modenaでも、疲労がピークに達しているのか、ゼトバの決定率は30%台の不振。しかし、前節に続いてグリューンの攻撃が好調である。さらにセンター線が攻守とも完璧な働きで、ストレート勝ちをおさめた。
この試合、リベロの本間が試合の最優秀選手に選出されている。この試合、センター線の決定率がかなり高かったが、センターの攻撃を有効に使うためには、レシーブがセッターにきちんと返っていなければならない。新天地で着実に評価を得ている(と思われる)本間だが、これでまた一つ勲章が加わったことになる。

3月に入って、欧州カップ戦と重なる関係で、変則開催の試合が増える。本来3月17日に行われるべき対戦のBergamo対Reggio Calabriaの試合が、1週間以上早まって7日に開催。しかもBergamoは、わずか2日後の土曜日に本来の18節の試合を行っている。
この連戦はいくらBergamoでも無茶だったようだ。Reggio Calabriaとの対戦は順当にストレートで勝利したものの、18節のPalermoとの対戦で何と1-3で敗戦、大金星を献上してしまった。この試合ではいずれのアタッカーもそろって不振、クロスバトルを第3セット途中でピッチニーニに交代したものの効果はなかった。Palermoでは、センターのElena Butnaruという選手がアタック14/20という大活躍。エースのモニク・アダムスも、サーブ受数39本と執拗にサーブで狙われながら、総得点24有効得点16と奮闘した。
Bergamoにおつきあいを強いられる形で、絶対的エースになったポタショーワを欠いた週に2試合を戦ったCalabriaのほうも悲惨である。Bergamo戦に続き、Jesi戦もストレート負けを喫した。詳しくは後で書くが、プレーオフ進出さえできない危険が出てきた。

中位グループの対戦のVicenza対Perugiaは、Perugiaがフルセットの末勝利、Perugiaは4位グループの中ではわずかにリードしたようである。
NovaraはFirenzeとの対戦でまたフルセット勝ち。8連勝の頃の勢いはすっかりなくなり、苦戦が続いている。下位との対戦も含めて楽に勝った試合は久しくない。
Imola対Reggio Emiliaの試合は、3-1でImolaが勝った。Imolaも10位のFirenzeと1勝の差まで接近している。しかし、翌週にFirenze対Reggio Emiliaの試合があるため、この勝者が残留する可能性が高い。

そろそろプレーオフの対戦を考えてみたくなる。今週取りこぼしがあったものの、Bergamoの1位はなお可能性が高い。Modena, Novaraが2位と3位に入ることも確実である。Novaraはかなり苦しい様子だが、残り4試合で4位とは勝点10差に開いており、残る上位対戦がModenaしかないことを考えても、4試合で勝点3をとれないとは考えられない。
4〜8位グループの順位は、まだ現時点では予想が難しいけれども、Perugiaが現在4位、さらに上位との対戦も比較的多く終わっている。後半に入って順調に勝点を伸ばしていることからしても、Perugiaが5位以内に入る可能性は高いと見ている。
とすると、準決勝は、Bergamo対Perugia・Modena対Novaraという対戦になる可能性が高い。Bergamo対Perugiaの対戦は微妙なところがあるが、Bergamoに対抗するにはPerugiaのレフトはあまりにも弱いだろう。

今週の金星で、Palermoのプレーオフ進出の可能性もわずかながら出てきた。勝点ではまだ6点差があるものの、Reggio Calabriaが下位との対戦を全て終わってしまい、上位との対戦だけきれいに残している。Palermoは、最下位グループのReggio EmiliaとImolaとの対戦を残しているため、この2試合を確実にとった上でVicenzaあたりに勝てれば、ひょっとするとひょっとするかもしれない。

Modena3 (25-19, 30-28, 25-20) 0Ravenna

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第19節(3/17)

今週のModenaはNovaraと対戦する。通常リーグでは最後の三強直接対決、さらに、準決勝の前哨となる可能性が高い重要な対戦である。

しかしこの重要な試合で、Modenaはレッジェーリが欠場という非常事態に陥った。代わりにElena Bussoという選手が出場したものの、レッジェーリはサーブレシーブでも中心的役割であり、まずサーブレシーブに破綻をきたしてしまった。4セットでサーブレシーブでの失点が実に11(本間も失点4を記録)。これほど守備が乱れては、攻撃もまともにできるはずがなく、サイドアタッカーはそろって20〜30%台という決定率である。一方、Novaraでは、孫月・Centoni・Anzanelloのアタックが好調だった。
Modenaはセットカウント1-3で敗れ、カップ戦を含めた連勝は7でストップ。リーグの順位は3位に転落した。一方のNovaraは、序盤4試合を除くと14勝1敗勝点39という驚異的ペースを維持している。

この日はブロックと守備の要のレッジェーリを欠いており、参考程度とはいえ、プレーオフに向けて不安を残す結果となっている。イタリア杯ではBergamoに勝っている。が、リーグ戦では、三強との直接対戦は4試合全敗である。Modenaは、今回リーグでは攻撃力は飛び抜けたものがある。一方、準決勝・決勝で対戦の可能性が高いNovaraとBergamoは、いずれも堅守を誇るチームである。その堅い守備を打ち破るためには、まだ課題が残されているようである。
前に、決勝までは比較的楽に行けそうだと書いたけれども、前言撤回せざるを得ないようだ。

中位グループどうしの対戦であるRavenna対Jesiは、Ravennaがフルセット勝ち、2セットをいずれもデュースで落としてから3セット連取の逆転である。PerugiaはPalermoとの対戦、VicenzaはImolaとの対戦で、いずれもセットカウント3-1で勝っている。この結果、Perugiaが4位で抜け出す気配は強くなっているけれども、その下は勝点29で3チームが並ぶという大混戦となっている。
事実上の残留決定戦と言えるReggio EmiliaとFirenzeの対戦は、Firenzeがセットカウント3-1で勝利。Emiliaとの差を勝点4に広げ、残留を極めて濃厚にしている。

Modena1 (16-25, 25-12, 25-27, 11-25) 3Novara

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第20節(3/24)

この週、ModenaはReggio Calabriaとの対戦である。
レッジェーリはまだ復帰していない。さらに、リベロも、本間ではなくDaniela Ramiriという選手が起用されている。それでも、前週と違いサーブレシーブの破綻はなかった。前回のこの相手との対戦と同様、ゼトバがアタック26/49と打ちまくっている。呉咏梅の決定率も極めて高かった。Modenaがセットカウント3-1で勝ち、とりあえず軌道修正に成功している。

この週はフルセットの試合がなく、試合結果も順当なものが多かった。唯一順当でなかったのは、Jesi対Novaraの試合である。ストレートでJesiが勝利、前半のこの対戦の雪辱を果たしている。この試合のJesiは、第1セット途中で、フレデルスからCinzia Callegaroという選手に交代しているが、これが大当たりだったようである。エースのロル・ウェールシンクがいずれも50%を超えるアタック決定率をマークした。

Modena3 (25-19, 23-25, 25-19, 25-21) 1Reggio Calabria

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第21節(3/31)

この日のModenaはVicenzaと対戦している。
レッジェーリが復帰、本間も1試合休みだけで戻り、Modenaはベストメンバーがそろった。しかし、復帰初戦のレッジェーリは、やはり本調子ではなかったようだ。決定率も低くサーブレシーブのミスも出た。サイドアタッカーも、殷茵以外は当たりが出ない。Vicenzaも、ミフコバが21/45と好調だったのを除けば、アタック決定率も低くミスも極度に多かった。さらに、Modenaは合計17本のブロックを決めている。
互いにアタックがなかなか決まらないという試合は、最終セットに突入した。最終セット、10-12とVicenzaにリードを許し、Modenaにとっては最後まで不利な展開だったけれども、そこから17-15と逆転、Modenaが苦しい試合をフルセットでものにしている。

この週は前の週とはうって変わって、フルセットの試合も多く、順位争いも激しさを増している。
この週に勝点1でも加えれば残留が確定するFirenzeだが、前週に上位のNovaraを破ったJesi相手に、10, 17, 16という信じがたいくらいのスコアでストレート勝ち。Firenzeは、わずか3セットでブロック15本、セッター以外の各選手とも10点前後と極めてバランスよく得点している。Jesiは、前の試合に続いてCallegaroがトスを上げたものの、前の試合とは全く逆の結果になった。
勝ち続ければプレーオフ進出の可能性が大きくなるPalermoは、最下位のImolaと対戦した。しかし、絶対に落とせないこの試合で、アダムス・メンショーワの両エースが、いずれも有効得点がマイナスという極度の不振。逆にImolaは、チーム全体のアタック決定率58%という驚異的な勢いだった。セットカウント3-1でImolaが勝ち、Palermoのプレーオフ進出はなくなった。

Perugia対Bergamoは、前半の対戦でも競り合いになったが、この節の試合はそれ以上の激戦になった。Perugiaのサーブレシーブが安定し、逆に堅い守りのBergamoのサーブレシーブが崩れて、苦戦を強いられた。それでもBergamoは、メロ・Ritschelovaのセンター線の決定率が60%前後と高く、センター線で39点を上げている。Bergamoが最終セット18-16で激戦をものにしている。Perugiaは敗れたものの、勝点1を獲得し、4位を確定した。
Reggio Calabria対Novaraの試合も、2セットデュースでフルセットに突入している。結果は最終セット15-12でNovaraの勝ち、連敗は免れた。Novaraは、ここ何試合か、センター・ライトに毎試合変更があり、苦しい事情をうかがわせる。最も疲れがあるのはどう考えてもレフト線(特にナターシャ・レトが深刻)なのだが、ここだけは代えがきかない。

この週で多くの順位は確定したものの、5〜7位の順位はなお全くわからないまま、最終週を迎えることとなった。

Modena3 (25-21, 19-25, 25-16, 25-27, 17-15) 2Vicenza

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最終節(4/7)

最終週は、ModenaはImolaと対戦する。
下位との対戦ということもあり、レッジェーリをまた休ませて臨んだ。それでも、呉咏梅がサーブレシーブ・攻撃とも完璧な働きをした。ゼトバもわずか3セットで21点を叩き出している。守備面でも問題なく、ストレートで久しぶりの快勝となっている。

NovaraはReggio Emilia相手にストレートで順当に勝った。Novaraにとっても、ストレート勝ちは実に久しぶりである。
それに対し、BergamoはFirenzeとの対戦で、セットカウント1-3でよもやの敗戦。第3セット以降、センターのRitschelovaを欠いたのが大打撃となったようである。Firenzeでは、セッター対角のElvira Savostianovaが、アタック19/37と目立っていた。大勢に影響しない試合とはいえ、Bergamoにとっては後味の悪い通常シーズンの終わりとなった。

最終節となると、消化試合の気配が漂うこともある。しかし今シーズンは、中位グループの順位争いが最後の最後まで持ち越されている。
まず、RavennaはReggio Calabriaとの対戦で、セットカウント3-1で勝っている。リニエーリがサーブで執拗に狙われた関係もあるのか、センター線が本来の力を出せない試合が多かったが、この試合ではボーンがアタック14/21と活躍した。
Jesi対Perugiaの対戦は、フルセットでJesiが勝っている。4位が確定していたPerugiaは、力が抜けたわけではないだろうが、フランシア・レチコ以外のアタッカーは不振が目立った。Jesiは、第3セットまでサーブレシーブのミスが目立ったコスタグランデを、Stefania Fiolentiniという選手に交代している。攻撃ではコスタグランデは好調だったので、これも難しい判断だったと思われるが、結果的には成功した。
Vicenzaは、前節までRavenna, Jesiを勝点1リードし、最終戦の相手も9位確定のPalermoと、この3チームで最も有利な状況にあるかと思われた。しかし、グリンカが好調だった一方で、ミフコバがアタック・サーブレシーブとも極度の不振。フルセットの末Palermoに敗れ、結局7位に転落してしまった。Vicenzaは、チームがどうにもかみ合わず、格下相手の取りこぼしがとにかく多いシーズンだったところ、それを象徴するような最終戦になってしまった。Palermoでは、アタック決定率74%(14/19)・ブロックも5本のElena Butnaruの活躍が目立った。

Modena3 (25-15, 25-18, 25-18) 0Imola

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