今更ですが、聞仲と飛虎の
ラストについての
メール対談2
7月20日:朔夜さん
>私も「こうなるんだろうな」と思っていたので、あえて言霊信仰に 乗っ取って、
>「聞仲が飛虎ちゃん相手に本気で戦えるわけないから、 飛虎と聞仲が
>出会ったら聞仲が死ぬのよ!!!」って、これっぽっちも 信じてないのに、
>みんなに言いまくってました……。
やっぱり思いますよね。言霊信仰ですか…あたしは天化で犬吉さんと同じ ことをしてます(笑)まだ、天化は死んでないですけどね。 原作では黄一族の中で、天化が一番最初に死んじゃうって聞いてた のでかなりどきどきしていたのですが。 ところで、犬吉さんは封神の原作って読んでらっしゃいますか?
>飛虎が死ぬより聞仲が死ぬ方が、ベストだと思うんだもの。飛虎って 前向きな人だから
>聞仲いなくてもはっきり言って生きて行けると思うんですよ。彼には家族が沢山いるし、
>愛する奥さんの死も乗り越えられた 人だから。
これは私もそう思います。飛虎には家族と義兄弟がいる。 それに飛虎は聞仲が死んでも、心の傷は残るでしょうが、それを乗り越えていける人だと思います。ひたむきで前向きで、そして心が 強い人だから。けれど聞仲には飛虎と、「殷」という国以外なんにも ないですもんね。しかも、その「殷」も、聞仲が望んでいた、飛虎と 自分で護っていたかつての姿を失ってしまっているわけですし、 王もダッキに骨抜きにされて、かつての名君ではなくなってしまって いて、実のところ聞仲が守りたかった殷とは、微妙に違って しまっている訳なんですよね。そこで飛虎が死んでしまったら、 聞仲にはもう何も残らないし、全てを失った聞仲は生きていけない と思うんですよ。聞仲は弱い人ではないかも知れませんが、飛虎ほど 心が剛いひとではないと思うので…。
> でも聞仲には飛虎と殷しか無くて、でも殷はボロボロで、 彼は「自分さえいれば」って
>言ってるけど、それを言い続けて いるというのは、もう「殷は駄目だ」ってことが分かってるから
>じゃないですか。初恋の人の死によってあそこまでボロボロになって 「自分には殷しか
>ないんだ」って思い詰める聞仲が、飛虎が死んだら どうなっちゃうの!?って、
>やっぱり思いますよねぇ!!!!!
思いますよ!!っていうかもう聞仲は死んでしまうと思うんですが。 飛虎が死んだ時点で、彼の中の何かが崩壊してしまったような 気がします。ヤケになってるような気がします。 私はまだ今週のジャンプを読んでないので何とも言えませんが きっと太公望と闘うんだろうし…。(このメールを書いたら 買いに行って来ますので、次に出すメールには書けると思うん ですが)
>どう考えても、聞仲は中ボスだし、飛虎は人のためなら平気で自分の命を 粗末にするし
そうですよね。そこが飛虎の良いところでもあると思うのですが、 やっぱりあの結果は悲しいです。
> 飛虎が聞仲のために 死んじゃうのは本当によく分かるのですが、でも聞仲のために死んでも
>良いと思うなら、聞仲のために生きてあげて欲しかったです。ぶん殴るのは あそこを
>出てからでも良いじゃない! あそこを出てからぶん殴って、それか ら しきり直せばいい
>じゃない!人間として、太師と武成王という立場で 人間の方法で戦って、それで飛虎がじゃない!
>じゃない!それなら聞仲は大丈夫だと 思うんですよ。
飛虎はたぶん、自分の死によってしか聞仲の目を覚まさせて、戦意を消失 させることはできないと思ってたんじゃないでしょうか。 そこまで計算をしてないにしても、聞仲に目を覚ましてもらいたいとは 思っていたと思います。 けど、本当に、あの空間の中で闘わなくても、外にでて、しきり直して 戦えば、っていうか、聞仲は飛虎のひととなりに触れれば、それだけで元の自分を取り戻せてたのに、(なぐられたときに、昔の面影が 重なってちょっと聞仲、呆然としてましたよね。我に返ったというか) あそこで戦って結局飛虎は死んでしまった、っていう結末が どうしようもなく悲しいです。本当に、聞仲のために生きて欲しか ったと思います。
>でもはっきり言って、聞仲が禁鞭でぶん殴ってる間にも、 酸をざんざん被ってたわけだし、
>聞仲、飛虎にあって動揺してたから 禁鞭でばしばし殴って飛虎の体力そぎまくっちゃったんだと
>思うけど、 でも「自分が禁鞭なんか使わないで、さっさと飛虎ひっつかんで外に出てれば
>死ななかったかも……」って後悔しちゃうんじゃないだろうか、 って思うんですよ。
きっと後悔すると思います。飛虎の魂縛に向かってのばされた聞仲の手が 堪らなく辛かったです。彼の腕から擦り抜けていく飛虎を想って 空をつかみ、きっとその後に震えながら握りしめられただろうその拳が 目に見えるようでした。 その前に聞仲「だめだ…飛虎、行くな」って言ってますよね。 「逝くな」ではなく、あえて「行くな」だったことに切なくなりました。
> 聞仲思い詰める人だから(て、私は聞仲の知り合いか!?)、ここから先の 聞仲は見るに
>忍びないです。あの場合、死んだ飛虎の方が絶対幸せ。でも、 聞仲があそこで死ぬわけは
>ないんですよね。話の都合上も、それを 取っ払っても、あれだけ強い聞仲が飛虎相手に
>死ぬわけはないんですよ。 だからこそ、聞仲は人間として、兵を使った戦を飛虎としたかった
>ろうなって 思うんです。勿論聞仲は太師で、太師っていうのは軍事上の最高位に当たるし
>三〇〇年も殷を守ってきた聞仲は兵を使った戦も上手でしょうとも。でも飛虎 も 「武成王が
>傍にいることが王者の証」と言われるほどの戦上手ですもの。 兵を使って戦えば、互角な
>戦いが2人の生き死にに関係のない所で出来ると、 そして、殷対西岐の戦争にも決着がつくと、
>そう聞仲は思ってたんでしょう。「西岐は人間が正々堂々戦をしてるのに、仙道を
>使うんですか?」って言われ た ときには「これが私の戦略だ!」って言い切った聞仲が、
>飛虎とだけは兵を使った戦をしたかった、というのはそういう事ではないか、と思うんです。
これを読んですごく納得させられました。きっと聞仲には、王天君に よって与えられたこの舞台はまさに青天の霹靂、何故ここに飛虎が… という感じだったのでしょう。 飛虎と戦うにしてもこんな形ではなく別の場所で、別の方法で戦い たかったのだろうとすごく思います。7月26日:犬吉
>思いますよ!!っていうかもう聞仲は死んでしまうと思うんですが。 飛虎が死んだ
>時点で、彼の中の何かが崩壊してしまったような 気がします。ヤケになってるような
>気がします。 私はまだ今週のジャンプを読んでないので何とも言えませんが きっと
>太公望と闘うんだろうし…。(このメールを書いたら 買いに行って来ますので、
>次に出すメールには書けると思うん ですが)
いやぁ、まだ今週のジャンプ見てないのでアレですが、 まさか聞仲様が自殺なさるとは……。彼は本当に壊れちゃったんですねぇ……。何か、ちょっとびっくりですよ……。封神台で仲良くやって下さることを希望します……。でもまぁ原作を引っ張ってくるなら、聞仲は自分で岩に頭をぶつけて死にますので、まぁ自殺と言えば自殺ですものね……。ああもう……、怖くて見てないんですよ、今週のジャンプ!
しかし集英社も、あんなにあからさまに聞×飛にして下さるとは……。あんなに聞仲様が飛虎への思いの丈を方って下さると、「これは同人誌!?」とか思ってしまいます……。いや、嬉しいんですが、ちょっとびっくり……。
今日はちょっと短めになってしまいました。というのも聞仲が自殺するというけじめの付けかたにショックを受けているので、辛くてその辺の事を今考えられないからなのですね……。いや、今週号買ってきたら、実は自殺じゃないのかもしれないけど、でもアレはどう考えても自分から投身するしかないですよね……。
あぁあ……。私は今までずっと「飛虎好き」だったはずなのに、まさかこんなにも聞仲様を愛していたとは……。っていうか、飛虎はあの死に方に納得がいくのですが、聞仲様……ああもう聞仲様……。
二人のメールで熱く語っているのはこの辺までなので、ここで終わりですが、今読み返してもなんだか私はあのころのことを思いだして泣きそうになってしまいます……。
あのころの私は、夏コミあわせの聞仲×飛虎本というか紂王×飛虎本というかを制作していた最中で、毎日のように原稿に向かっていたんです。ですから、考えないようにしようとしても、どうしても聞仲と飛虎のことを考えてしまい、そして当然考えることといえばあの二人の決着の付け方についててでした。
もちろん、頭の中でうだうだ考えているだけだったので、「メールを書く」という形で、自分の中で初めてきちんと毎日のうだうだを整理していたように思います。
今はこのことを忘れて、ひたすらアマアマな小説を書いています。明日になれば(明日は10月25日、WJ本誌で封神台がお披露目される日です)、きっと封神台の上で本当に聞仲と飛虎がラブラブしているはず、と信じています。(これで飛虎がかけらも出てこなかったら怒るよ!!!!)
それでは。ちょっとしみじみしてしまいましたが、ここまでおつきあい下さいましてありがとうございました。
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