西洋スーツ語録その2

あれだけの任務を失敗したら、イギリス商会をクビになってそのままフェードアウトするというのが当然なのに、
10数年の時を経て、西洋スーツはパワーアップしていたのである。

思い出は美しいままがいい」
「まさか、ダム工事にイギリス商会が絡むわけないしな〜」
「原作じゃ、ダム工事はすんなり終わって硫安作ってるころだろ〜」
「黒須とじーじと孫でお腹いっぱい」
「かじめ列車で、もう言うことないんですけど」

という状況の中にも関わらず、彼は蘇えったのである。
火野興産という会社の社長として、
「ダム建設の利権」を賭けて
再び玲睦と対決するために!!
(つーか、原作では電力余りで困るから硫安作ったんですけど…)

進め、火野薫!! 宿敵牧玲睦を倒すのだっ!!

←の車にのって、颯爽と村に現われたは良いが
車輪が道から落ちて玲睦&黒須に救出される。

「手間賃だ」と腕だけを差し出して玲睦に札3枚を渡す。

「いいからとっとけ」と空中にヒラヒラさせる。
って、かなり地味になったな(爆)

「しかし窓をあけたとたん…
何だ、このにおいは。
山の中だってのに…
かじめのにおいがプンプンしやがる」

と、腐ったかじめの強烈な臭いに嫌悪感を示す。


「悪かったな、それじゃあ」
と言って、車を走らせ村長のもとへ…。


「構いませんよ、あなたは大事なお客様ですから
それよりダム工事がまた再開したとか」
と村長と会話する。
村長は所長が替わったことで…とお茶を濁す。

「それを」
というと、一緒に来た社員が札束をオープン!!

「これは前金です。
残りは土地の権利書を頂き次第
お支払いします」

それでも、ゴネようとする村長に対し、

「もうゴネ得は通用しませんよ
近日中に権利書を用意してもらいたい」

と交渉を終了させ、帰路へ。

「あの強欲じじいめ、
地価の3倍の値をつけてもまだ欲張りやがる」
「あぁ…一山で二社hが競合して大もうけだ、あのじじい。
まぁ、杉井商店の方は二束三文の山をつかむ事になるがな」
「抜かりはない、
今やダム産業は引く手あまたの国家事業だ。
どこの電力会社も、喉から手が出る程欲しがっている
濡れてに泡のボロ儲けさ」

車の中での社員との会話。微妙にことわざが違うのは気のせいですか?



第25話:金の暴力

村長の家まで車で送られて、降りた時の一言。
「うむ」
この一言で事足りてしまうのである。


「確かに、この土地権利書でまちがいありませんな」
「それでは、村長取り引き終了という事で…」
(欲ボケじじいが…人間こうなっちゃあおしまいだ)
大金の山に我を失った村長から、権利書を入手。


そして、「ダムだ、もう一仕事ある」とダム建設現場へ車を走らせる。

ライバル杉井商店の手先となって働く村人を抱き込もうと
「カバンの中身を見せてやれ」と札束攻勢。

杉井商店の人かい?と聞かれて
「いや…。火野興産というディベロッパーだ
今度新しいダムを着工することになってな、
今日あんたたちの中でやる気のある人間を雇いに来た」

すると、村人は引き抜きか?と聞くので、「スカウトだ」と答える。
意味は変わらないと思うんですがねぇ…。

しかし、村人はなびこうとしないため、西洋スーツこと火野様は怒りに身を振るわせる。
「やい!おまえら、ここのダム工事はもうおしまいだ!!
裏山にもう一つ新しいダムが出来るんだぞ」
「火野興産が買い上げた山に、
大手の帝都電力がダム工事を手掛ける!
帝都電力相手じゃ杉井商店などひとたまりもないぞ」

と言ったため、村人に微妙に動揺が走る。

「一つの山に二つのダムはいらん!」
と追い討ちをかけるも、相手の所長に邪魔をされる。

「所長?」と思わず困惑する火野様。

かじめを手に持ち、かじめは覚えていても…俺の顔は忘れたかと相手の所長に言われてしまう。
そして、ようやく火野様はこの所長が何物か理解できた。

(お…おまえ、もしや…
外房の小僧…、沖津の牧玲睦か!?)

そして、かじめを投げる小僧に、
「ヨードの恨み…忘れはせんぞ小僧」
と恨み節を言う火野様…。



第26話:それぞれの想い

そういえば、いつから
「この作品は、小説「男たちの好日」をもとに漫画誌向けにアレンジしたものです」
という単語が載っていたのでしょうか? まるで、原先生のSAKONを思い出してしまうのは私だけでしょうか?


料亭で政治家の先生と談義する火野様。
「すでに土地権利書も入手し、後は先生のお力添えを…」
「帝都伝右衛門旅二何卒ダム着工のお話を進めて頂きたい」
とすると、政治家の先生(毛利総理系)は「高くつくぞ」とコメント。

「過不足ないよう用意致しました」
「話しがまとまり次第、もう一箱用意してございます」
「それでは」
と、ケース1箱分の札束を手渡して会談終了。

(利権漁りの“政治屋”め、ちょろいもんだ)と思い去って行く火野様。
車の中では、「ダム現場じゃ昔の知り合いに会ったみてえで…」と部下に言われる屈辱を味わう。
「無駄口たたかずに運転しろ」と言うだけでなんとか我慢している模様。

そして、部下に「お疲れ様でした」と挨拶をされ、「うむ」と返し、
金蔵に金貨を投げ入れた。(今日もいい鳴き声をきかせてくれよ)とばかりに。

西洋スーツの回想
まさかあいつが…
ダム工事の責任者だったとはな
不思議なもんだ
人間の縁てのは…
おれがここまでのし上がったのも…
奴のおかげかもしれん…
外房の大網元“岩源”への買収工作に失敗し…
さらに世界大戦勃発でイギリス商会は本国へ撤退
職を失い…
残った物はわずかな小銭だけ
しかしあれがおれの転機だった
人に金で支配されるより
金で人を支配する側に回ろうと…
それからが血のにじむような毎日だった
日雇い労働
セールス
金貸し
相場
土地投機
やがて金が金を産み…
さらに金の方から集まってきた
たった10年でよくここまできたもんだ
外房の小僧よ
今のおれはあの頃と違うぞ
うなる程の金を持ち何百人もの配下を動かすことができる
ダム現場の所長程度がこのおれに対抗しようなんぞ甘過ぎる
杉井商店とて同じ事…
ヨードの時は足許にも及ばなかったが…
今度は違う!
積年の恨みを晴らすチャンスだ!
ヨードの敵はダムで討ってやる!


第27話:山の恵み

今日も今日とて日課の、「金蔵に金貨を入れる」という行為を行う火野様。
その絶妙なコントロールがあれば、武鉄でローテは確実でしょう。

(今日もいい鳴き声だ)
そして、待たせていた車に乗り、料亭「あやめ」に向かう。
毛利総理にの政治家「増田」は、自分の作り上げた新聞記事が見事だっただろうと火野様に言う。

「さすが増田先生。息のかかった新聞記者や
役人達が周りにたくさんおりますな」

そういうと、民意は固まったと言って、次は帝都に売り込むことを決意する増田。
「先生は帝都の相良社長をご存じで…?」

と言うと、意外にも「知らん」と答えられる。
そして、「相手がわしの事を知らん訳がない」と言い、事態を楽観的に見ているようである。

(この男…不適任だったかも)
と思わず後悔する火野様。


第30話:冬の戦利品

ついに杉井市兵衛と玉岡が火野興産に襲来。
火野興産自慢の闇社会パワーで対抗できるのか?

「やあ、これはようこそ。
ダムの事で…私に何か?」
と葉巻を吸って余裕を見せる火野様。
だが、難物杉井&玉岡コンビは土地開発における条令規定を持ち出してきた。

「何か重要な条項でもおありですか?」
とまだまだ余裕を装う火野様。相手に条令に抵触している部分があると突っ込まれても、

「それは、わざわざご親切に…
しかし私にはこんなもの必要ない」
と何とか平静を保とうとするも、杉井市兵衛が繰り出した

『増田代議士は当てにならん&帝都もあんたの話に乗らん』攻撃と

玉岡の『あんたじゃ玲睦に勝てない』攻撃で、完全に切れちゃった模様である。
条令規定が書いてある本を投げ捨て、
「なめおって〜
あなどるなよ、この火野興産を〜っ」
と、唇を血が出るほど噛み締めたのであった



第三十一話:仇敵の意地

扉絵が火野様のアップ。となりのページにいいんちょがいるという時点で特定の人は悶え死にそうです。

窮地に追いこまれた火野興産では、杉井商店と全面戦争をするための会議が開かれていた。
「帝都電力も手を引き…、仲介役の増田代議士も逃げた。
しかし私は降りん。全財産投げうってもこのダム工事火野興産がやる」
「なあに、ダムさえ強引に作ってしまえば、買い手はいくらでもいる。
まず、ダムありきだ」
そんな火野さんの言葉に納得する部下達。
バブルのころのゼネコンってこんな感じだったのでしょうか?
(シーガイアとかホークス3点セットとかって、そういうノリっぽいし)

「工事人を確保しろ。
できるだけ屈強そうな男をかき集めるんだ。
兵隊崩れだろうがヤクザだろうが、かまわん金に糸目はつけん。
こうなれば杉井商店と全面戦争だ。火野興産の怖さを思い知らせてやる」

と、黒須のような男と戦える男を投入するということですかね〜。
つーか、新たな大巨人が登場しそうな予感…

そして、火野様は自宅へ戻る。
「どうもお疲れ様でした」という部下のねぎらいの言葉に「うむ」と答えると、
ピン!チャリーンといつもの儀式を行ないます。
「おい、明日車を何台か用意しろ」と部下に指示。
「蔵の中を総ざらいする」
この言葉に、部下達は気になっていた蔵の中身が見れるということでドキドキしています。


そして翌朝、「開けろ」との号令の下にいよいよ蔵が開けられます。
「おまえらどいてろ、雪崩れ落ちるぞ」と警告するも、部下は蔵の前から離れません。
そして、本当に雪崩れのように襲いかかる小銭の山が!!
部下達は金貨でないことに不満を持つも、
「何を勘違いしとるんだ、ばか者どもが!」と怒る火野様。
「今のおれは…この小銭のおかげで、ここまで登りつめたんだ。
札束や金貨なんぞただのビジネス用の道具に過ぎん。
この小銭こそ唯一無二の本物の金だ」
「イギリス商会に見捨てられた後…、
おれは、この小銭のおかげで生き永らえた。
この一銭一銭こそが、おれの生きてきた証であり…血と汗の結晶だ」

と霞拳志郎ばりに小銭を握り締めます。つーか、血流し過ぎ…。

「おれの持っている全財産を使い切ってでも…
杉井商店からダムを奪い取る。
それが俺の決意だ。
たとえ山に血の河が流れようと…必ず奪い取ってて見せる」

とまるでバイオレンスな展開が起こることを予測するかのようなコメントが。

その前に止血してもらわないと、志半ばで死にそうで怖いです。



第32話:黒須!負けるな!!

山では黒須が鈴たんのことを好きになっているということが発覚するが、
火野薫はそんなことには構っていられない。作業員たちをブチのめすための工事人を集めなければいけないからだ。
旅館前で「御苦労様です社長」というねぎらいの言葉に「うむ」と答え、

工事人が集まっているという報告に「そうか」と頷いていると、旅館で乱闘が。

中に残った男には「なかなか頼もしい」とコメントし、
そして、「ぐわっち」と外に放り出された男は工事人不適格とばかりに
「このクズはいらん追い返せ」と言い、
「もっともっと強い男をかき集めるんだ。
命知らずの野人どもをな。
おれはこれから信州へ向かう。後はまかしたぞ」
と伝言。そして、火野は車へ乗り込む。

運転手は「信州はまたダムですか?」と聞くと
「いや…松本だ。そこに会いたい人物がいる」と答える火野さん。

火野さんの信州に行く目的のモノローグ

信州電燈社社長佐久間雄吉
信州一の大地主佐久間一族の総本家で地元企業の大実力者
この男を味方につければ形勢は一気に逆転できる

増田や帝都電力は当てにはならん今
もはや東京を動かすより地元を動かした方が得策だ
信州電燈に安い電力供給などの好条件を出して…
この男を籠絡する

佐久間の懐に飛び込んで
杉井商店を信州から追い出してやる



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