![]() | 埼玉県 御室塚古墳(加須市・樋遣川古墳群) |
加須市の東部、ひろびろと田んぼの広がる樋遣川[hiyarikawa]。 すぐ東には加須大利根工業団地が控えてもいる地域です。 現存する加須の古墳はほとんどが神社古墳なのですが、上樋遣川のこれらは独特の佇まいを見せています。 |
![]() | 見通しの良い水田地帯を歩き、南東より接近。中央に見える木立は古墳ではなく、屋敷森で、その向こうが御室神社の社叢である。ここに見えている範囲内に宮西塚もあったらしい。 |
田園地帯ではあるが、旧家の屋敷森か寺社以外は大部分が水田でむしろ森林は貴重。 | ![]() |
![]() | 「かつて前方後円墳だった」とあるが、根拠、詳細は不明。「分布調査報告書」では円墳として記載されている。「七塚」あったことは「新編武蔵風土記稿」に記載されている。県教委の目録によると宮西塚出土物は、方格渦文変形四獣鏡、金銅製鐘形宝鏡板、金銅装辻金具、金銅装円形杏葉等となっている。 |
単独の「御室(みむろ)神社」は珍しい。ヤマトタケルの後継として景行天皇56年に東国に派遣された御諸別王の墓と伝えられているとされるが、とんでもない年代(2世紀?)になるので疑問。 | ![]() |
![]() | ちゃんと立派な随身門がある神社で、その後ろが墳丘登り口になっている。 |
高さはけっこうあるが、後代の変形を受けていると思われる。元々の規模も不明、埋葬施設も不明だが、これほど平地で目立つものが放っておかれるはずも無く、早い時代に盗掘を受けているのであろう。 | ![]() |
![]() | 墳丘東側。樹木で形がわかりにくいがおおむね円錐形をしている。 |