マスコミ時評バックナンバー(96.12‾97.01)
'97.01.28 週刊プレイボーイ(集英社)
過去『ドラクエ』や『クロノ・トリガー』のときも行われた(らしい)、プレイボーイ
恒例の早解き企画。今回はもちろん『FFVII』である。
ただし、「早解き企画」といっていながら、途中から感動のあまり、
「すまん。もう早解きしている場合じゃなくなっちゃった」
と、ゲームの内容をこと細かに説明するのをやめてしまっている。
プレイボーイの記事でゲームを取り上げるときは、たいてい、取り上げたゲームをベタ
誉めする記事になる。今回もそうした「ベタ誉め」記事ではあるが、嫌みな感じはまった
くない。それどころか、たいへん素晴らしい文章に仕上がっている。
まず、文章のテンションが高い。筆者が(ヨイショではなく)本当にこのゲームに思い
入れを持っていることが、読み手にもよく伝わってくる。
この記事は“記名記事”である。だからこそ、これだけ独創性に富んだ文章が書けるわ
けだし、また編集部ではなく、一個人が書いた文章だとわかることで、筆者の感情の高ぶ
りが、読者にも伝わってくるのである。
このようにテンションの高い文章でありながら、一方ではなぜこのゲームにこれだけ思
い入れを持ったかという理由が、じつに理路整然と書かれている。
まずは筆者がプレイ中に感じた、「『FFVII』は本当にRPGなのか?」という疑問
を呈示する。また、「なぜそういう疑問を持ってしまうのか?」という疑問も合わせて呈
示する。
そしてそれらの疑問についてあれこれ考え、ついに答えを導き出す。それは、今までの
RPGが「謎解きだけが主流」になっていて、「早くその謎を解きたくて躍起にな」って
いたのに対し、『FFVII』では、「主人公たちの動向や背景にプレイする者の心が奪わ
れる」。つまり「主人公と一体化する」。
ここでRPGが「役割を演じるゲーム」であることを考え、筆者は
「『VII』は本当にRPGなのか?ではなく『VII』が本当のRPGだったのだ」
という結論に行き着いたのである。
この後、開発ディレクター・北瀬佳範氏のインタビューを交え、「FFVIIは<到達点>」
ではなく「<出発点>」であるという結論になだれ込む。
内容的には、私個人としては全面的に賛成できかねるくだりも多少あるが(ゲームと映
画を同一視していいものかどうか、等)、この記事は説得力があり、また読み物としても
面白い。筆者の佐々木徹氏に拍手を贈りたい(優れた記事の場合、書いた個人を賞賛でき
るというのも、“記名記事”のいいところ)。
一般誌にこれだけ「ゲームについて考える」ことができる人がいるのだ。このことを、
一部ゲーム専門誌の方々はよく覚えておいてほしい。私の目から見る限り、どの雑誌とは
言わないが、ゲームに対する思い入れの面で、一般誌の「プレイボーイ」に劣るゲーム専
門誌がいくつか存在する。そんな雑誌には「プレイボーイの爪の垢でも煎じて飲め」と言
いたい。
'97.01.28 週刊朝日(朝日新聞社)
'97.01.28 FLASH(光文社)
セガとバンダイの合併に関しては、幾誌もの雑誌で取り上げられたが、ここでは週刊朝
日とFLASHを見てみることにする。
まずどちらも記事タイトルに、『プリクラ』と『たまごっち』が出ていたのが印象的
(週刊朝日は「『プリクラ』と『たまごっち』が合体」、FLASHは『たまごっち』+
『プリクラ』)。たしかにこれらは両社のヒット商品ではあるが、『たまごっち』が出た
のはつい最近だし、『プリクラ』はセガ1社で開発したわけではないし、これら以外に両
社を代表する商品がないのかなぁと思ってしまった。
週刊朝日には、「セガバンダイの上をいくのはディズニーくらい」という、セガ中山社
長の発言を受けて、こんなコメントが載っている。
「ディズニーの成功は、キャラクターが世界中の子供から大人にまで支持されたからこそ。
任天堂のマリオならその可能性もあるが、セガの従来のキャラクターではどうか。一方、
バンダイの人気キャラクターも、実態は漫画やテレビからの借り物がほとんど」(日興リ
サーチセンター・佐分主任研究員)
“キャラクター不足”のおかげで、記事タイトルが『プリクラ』と『たまごっち』にな
ってしまったといえる。
一方FLASHは、メッセサンオーの仕入れ担当・稲越一之氏と、某人気ソフトの制作
者のコメントを中心に記事を構成している。
「硬派でマニアックなイメージのセガは今後、キャラを自由に扱えて低年齢層の取り込み
を狙えるし、バンダイはバンダイで自社のハードを出したいという、両社の思惑が合致し
ての合併」(稲越氏)
ではあるものの、
(バンダイのキャラは)「10のうち7くらいは版元等に利益を持っていかれてしまって、
言われているほどウマみはない」(ソフト制作者)
「セガはゲームの育て方がヘタ」(稲越氏)
と、ネガティブな材料も揃っている。
記事の後半は、
「もうCMやイベントの規模からして全然違う。結局(プレステは)今やソニーの子会社
の商品じゃなくて、ソニーの看板商品なんですよ」(稲越氏)
と、“PSの独走態勢”についての話に変わっていた。
PSはソフトを作り易いハードということも書かれていた。先週の週刊文春の記事にも
似たことが書かれていたことから考えると、本当にPSのソフトは作り易く、Nintendo64
のソフトは作りづらいのだろう。
また、PS独走になりかけていることで、はやくもSCEが、「かつての任天堂顔負け
の強引さ」を発揮しつつあるという記述もあった。
「やはりゲーム業界は、ハード会社が強くちゃダメなんですよ。ソフト会社が強い体制に
なっていかないと、面白いゲームはできません」(ソフト制作関係者)
最後に、飯野賢治氏のコメントで締められていた。
「国内(=ゲーム業界内)の戦争、つまりセガ対ソニー対任天堂のままではダメ。(中略)
ゲーム作家も安室奈美恵やプロ野球、『たまごっち』とどう戦っていくかを考えるべき」
'97.01.27 週刊ポスト(小学館)
先週『ときメモ』に難癖つけた雑誌と、同じ雑誌とはとても思えない。
「これが大人も楽しめるイチ押しゲーム・ソフトだ!」と銘打って、有名ソフト10本と、
それほど有名ではないけど楽しめるソフトを数本挙げている。
人気ソフトとして挙げているのが、『ファイナルファンタジーVII』『ドラゴンクエス
トVI』『バイオハザード』『バーチャファイター2』『レイジレーサー』『スーパーマリ
オ64』『ときめきメモリアル』『ダービースタリオン96』『パラッパラッパー』『ぷよぷ
よ通』。一般誌の割にはえらくまともで、しかも『パラッパ』のような“隠れた秀作”も
しっかり押さえている。先週この雑誌自身がさんざんに書いてた『ときメモ』もある。
その他の注目作は、『トポロ』『デジタルダンスミックス安室奈美恵』『デストラクシ
ョンダービー』『ワイプアウトエクセル』『バーチャコップ2』『野々村病院の人々』。
それぞれに、オススメする理由がきちんと書かれている。
最後に、セガサターンの脱衣マージャンは現在発売中止になっているが、在庫や中古店
を探せば入手できる、という細かな情報まで書かれていた。理想的なゲームソフト紹介の
記事であり、しかも的外れなことが書かれていない。
それもそのはず、ソフトを選んだのはあのGTVの渡辺浩弐氏。やはりモチはモチ屋と
いうことか。
'97.01.20 週刊ポスト(小学館)
タイトルを見て、嫌な予感がした。
「恐るべし『バーチャル・ゲーム』 今やコギャルから大人までハマる『たまごっち』
『ときメモ』の危ない話」
どうみても『たまごっち』と『ときメモ』について、何か難癖つけそうなタイトルだ。
『たまごっち』に関しては、ほぼゲームの紹介だけに終始。一方『ときメモ』に関して
は、そこそこ興味深い分析が行われている。
「これまでの男女交際シミュレーションだと、ゴールには“一発やる”段階が用意されて
いたものだが、『ときメモ』ではSEXはおろかヌードもお色気もなし。あくまで健全で
ほのぼのとした“高校純愛”路線を貫いているのが特徴だ」
ただ、ここまで分析していながら、たどりついた結末は非常に陳腐なものだった。
「ゲームより現実の方が楽しく、その分リスクもある。リスクのないところで喜んでいる
のは“オスとしての生命力の少なさ”を感じさせます。危険な方に賭けてみろよ! と思
ってしまいますね」
これが、あの荻野アンナさんの発言だというから恐れ入る。
ゲームが疑似体験なのは、ときメモラーだって十分承知している。疑似体験にのめりこ
んでるからといって、実体験がなくてもいいなんて、考えてるような人はまずいない。荻
野氏は、「ときメモラー」が『ときメモ』の女性キャラクターを、「実際の女の子の完全
な代替品」ととらえているというふうに誤解しているようだ。
『ときメモ』を一回もクリアしてない私がいうのもなんだが、このゲームは実際には、
二通りのとらえ方をされていると思う。一つは「現実世界への予行練習」。もう一つは
「どろどろした現実世界の中で生きる人の“サンクチュアリ”(聖域)」。
「現実世界から逃避している」と非難する人には前者のとらえ方を、「ゲームと現実と
の区別がついていない」と非難する人には後者のとらえ方を、それぞれ説明してやればよ
い。
記事中でも触れられていた、「藤崎詩織アイドル化計画」については、ファンの間にも
否定的な声が多いと聞く。これは“サンクチュアリ”の中の人間が現実世界に表れること
に対しての、拒否反応といえる。
このゲーム、大学生以上の年代のプレイヤーにとっては、中学・高校時代の恋愛の思い
出を呼び覚ます内容であり、これが人気を呼んだ原因の一つとなっている。したがって現
実での恋愛経験がないと、かえって楽しめないと思うのだが、いかがであろうか?
'97.01.21 FLASH(光文社)
「爆笑! あの『クソゲー』列伝」
・・・なんて企画を、よくカラーページでやったもんである。
このテの企画ではおなじみのみうらじゅん氏、ライターの直井裕太氏、そしてあの、す
ぎやまこういち氏が、心に残るクソゲーについて語っている。各氏の選んだクソゲーは以
下の通り。
みうら氏・・・『暴れん坊天狗』『聖飢魔II悪魔の逆襲』『頭脳戦艦ガル』『朝までファ
ミコン』『バンゲリングベイ』
直井氏・・・『いっき』『カケフ君のジャンプ天国』『カトちゃんケンちゃん』『東海道
五十三次』『スカイデストロイヤー』
すぎやま氏・・・『チャイルズクエスト』『真田十勇士』『ダブルムーン伝説』『いきな
りミュージシャン』『 100万$キッド』
ここに『ダブルムーン伝説』がエントリーされるとは・・・。大貫昌幸さんも浮かばれ
ない。
この企画のうまかったのは、三氏が挙げなかったけど業界では有名な「クソゲー」を、
ちゃんと紹介していること。『たけしの挑戦状』『カラテカ』『アルゴスの戦士』『ス
ペランカー』『燃えろ!! プロ野球』の五本。
あとこれに『星をみるひと』が加われば完璧である。
謎だったのが、最後のページになぜか「最新プレミアソフト10選」という、クソゲーと
は何の関係もない企画が入っている点。クソゲーにも将来プレミアがつくかもしれないと
いうことか? ちなみに秋葉原のメッセサンオーが選んだプレミアソフト10選とは、『サ
クラ大戦限定版』『ときめきメモリアル限定版』『メタルスレイダーグローリー』『マジ
カルチェイス』『コミックスゾーン』『ジ・ウーズ』『ファンタシースター復刻版』『ム
ーンライトレディ』『バーチャファイターキッズ ジャワティ版』。
ほかはだいたいわかるとしても、『マジカルチェイス』『ジ・ウーズ』『ムーンライト
レディ』に、なぜプレミアがつくのかが謎。
あと今気づいたが、「10選」なのに9本しかないのも謎である。
'97.01.25 未来潮流「いやしのゆくえ」(NHK教育)
香山リカ先生が登場して、「ゲームといやし」について語ったのだが・・・、
途中から見たせいもあって、あまりよくわからなかった。
こういう題材は、あまりテレビ向きではないのかもしれない。本なら一回見てよく把握
できないところも、もう一回読み直せるのだが。
テレビでこういう企画をやる利点は、「ゲームといやし」の関係について、より多くの
人に知ってもらえるという点だ。より深く知りたい人は、香山さんの本を読めばいい。
もっとも、土曜の夜8時に教育テレビを見ている人が、はたしてどれだけいるのだろう
か?
'97.01.20 AERA(朝日新聞社)
「ゲーム機戦争 ソニーが勝つ」
'97.01.21 週刊プレイボーイ(集英社)
「『ドラクエ電撃移籍決定』の謎を徹底解明!」
'97.01.21 週刊朝日(朝日新聞社)
「『ドラクエ』を失った“裸の王様”任天堂の将来」
'97.01.23 週刊新潮(新潮社)
「『ドラクエ』移籍で明るみに出た任天堂『山内社長』の不評」
'97.01.23 週刊文春(文芸春秋)
「『ドラクエ』をソニーに奪われた任天堂・山内溥社長の『危急存亡』」
'97.01.24 FOCUS(新潮社)
『ドラクエ』がPSで発売されるというニュースは、一般マスコミにも大きな衝撃を与
えたようだ。これだけ多くの雑誌が、このことについて記事を組んできた。
『ドラクエVII』をPSで出す理由を聞かれたときの、エニックスの回答は単純明快。
「普及台数の大きいハードにソフトを供給する」〔プレイボーイ〕
プレイボーイに限らず、各社の記事にこのことが書かれていた。またFOCUSでは、
堀井雄二氏が同じことを発言していた。
実際PSは今、ガンガン売れているらしい。
「プレステは昨年以降、爆発的な売れ行きを示している。量販店などでは売り切れ続出で、
なかなか手に入らない」〔AERA〕
「スーパーファミコンの次に何を買うか、様子見をしていた人が、昨年末から一気にPS
に流れた」(鈴木みそ氏)〔週刊朝日〕
また週刊朝日は、エニックス・福嶋社長のこんな発言を載せている。
「昨年の春ごろ、スクウェアのトップから、『PSはいいですよ』とお誘いがあったんで
す」
ではなぜここまでPSが伸びたのか? 各誌はさまざまな“ソニーの勝因、任天堂の敗
因”を指摘している。
各誌が挙げているのが、「CD−ROMとカートリッジの違い」と、それに伴う「ソフ
トの価格の違い」、そして「ソフト会社への対応」「ソフトのタイトル数の差」である。
カートリッジの欠点は、「CD−ROMに比べて場所を取り、しかも増産に時間がかか
る」(デジキューブ・黒川宣伝企画部長)〔週刊朝日〕こと。市場のニーズに即対応でき
るCD−ROMのほうが、ソフトメーカーへの負担が軽いといえる。
「SCEがゲーム流通において理想的なビジネスシステムを作り上げたのが要因だ」(長
銀総合研究所・矢田真理研究員)〔AERA〕
「ソニーCEは最初からソフトメーカーの抱き込みに全力を挙げてきましたね」「ソニー
CEは、委託生産量は千円以下。しかも、あらかじめ小売店から予約注文を取り、その分
だけ、ソフトメーカーから買い取ってくれるんです」(業界通)〔週刊新潮〕
このシステムも、CD−ROMだから可能だったといえる。
一方の任天堂は、各誌とも「ソフトに対する戦略ミス」〔週刊文春〕が響いたとみる。
「任天堂の考えの根底には“ゲームは限られた天才が作るもの”というエリート主義があ
る」「ソフトメーカーに制限を設けて間口を狭くしてしまった」(ゲーム業界記者)〔週
刊文春〕
市場独占時代の任天堂のおごりを指摘する声もある。
「任天堂が市場を独占していたころは、どんな横暴もまかり通った。その一例が、人気ソ
フトに売れないソフトを無理やり組み合わせる抱き合わせ販売です」(関西の流通関係者)
〔週刊朝日〕
さらに、こんな指摘をした雑誌もある。
(64ビットのソフト作りは)「32ビットとは比べものにならないくらい労力、スタッフ、
そしてコストがかかる」(ゲームソフトメーカー関係者)〔週刊文春〕
スーファミとPSでは、開発言語が違うから、作り方が違うというのもわかるが、64と
PSでも、違いがあるとは思わなかった。
「任天堂64はアクション・ゲーム向けで、RPGには向いてないんです。お皿(CD)と
カセットの違いで容量が圧倒的に違いますから」(ゲーム雑誌関係者)〔プレイボーイ〕
・・・まさか容量がないからといって、64ビットをアセンブリで作っているということ
はないだろうなぁ・・・。
では、PSとサターンの差はどうしてついたのか? セガのほうは、「流通面でも既存
問屋を統合し、一本化した」が、「問屋の意向に左右され、市場にソフトがだぶつき気味
になり、値崩れが起きがち」〔AERA〕というところがSCEと違うらしい。
スクウェアがPSを選んだのは、「映画のようなゲームを作りたかったので、N64が大
容量のCD−ROMを採用しないと分かった時点でファイナルファンタジーVII から任天
堂という選択肢は消えた」「サターンで売れるのはセガのソフト、というイメージがある」
(スクウェア・小林広報室長)〔AERA〕
劣勢に立たされた任天堂だが、依然強気な姿勢をとり続けている。各誌に掲載された任
天堂サイドのコメントを集めてみた。
「(ドラクエやFFが)なくなるからといって任天堂の業績に影響が出るとは思いません」
「64は昨年6月からの販売で185万台出てるんですよ。PSが売れているといいますが、
あちらは2年前から販売してるんですから」(任天堂広報)〔プレイボーイ〕
「一時的な影響はあるかもしれませんが、任天堂は今日明日を見ているわけではありませ
ん」(任天堂・今西取締役広報室長)〔週刊新潮〕
「当社の64は、西暦二〇〇〇年でも通用するように開発したハードです」「ドラクエVII
の発売は二年後というじゃないですか。そのころ業界やハード開発がどうなっているかわ
からないのに、なぜいま、あんな発表をするのか」(任天堂・今西広報室長)〔週刊朝日〕
「二〇〇〇年にはN64が勝っている」(任天堂)〔週刊文春〕
ただ、それに対する反論も、各誌に載っている。
「ヒットソフトをどれだけ抱えているかが勝負。今勝てないようでは二〇〇〇年でも勝て
ないですね」(ゲーム業界誌編集長)〔週刊文春〕
「面白いゲームなら、八ビットのゲーム機でも面白い。アイデアが枯渇するとメーカーは
画像や動きの速さに逃げてビット数をあげようとするのです」「六十四ビットの機械でゲ
ームの質を高めると言っていますが、具体的にどんな内容を目指しているのかは社内でも
わからない」(任天堂元幹部)〔週刊新潮〕
セガは「自前のチームを投入してドラクエそっくりのRPGを開発し、『ドラクエをセ
ガサターンでつくると、こうなります』と、エニックスに熱心に売り込んだという(中略)
ニンテンドーが失った初心を暗示するような話だ」〔週刊朝日〕
さて、気になる『ドラクエVII』発売時期だが、これはかなり先の話になりそう。
「一部報道では『来年3月』とか『2年後の3月』とありましたが、業界内では『21世紀
かな』という声が大半ですね」(ゲーム雑誌関係者)〔プレイボーイ〕
その頃の情勢はどうなっているのか?
「問題は、二年後にPS用として出るドラクエVIIを64に移植できるかどうかでしょう。
任天堂がプライドにこだわって、それを拒むようなら、将来は暗いですね」(「ゲーム批
評」斎藤編集長)〔週刊朝日〕
『ドラクエ』ってPSとの独占契約じゃないの?
「次の世代交代までの二〜三年は、PSの覇権が続くでしょう」(鈴木みそ氏)〔週刊朝
日〕
『ドラクエVII 』の出る頃に、もう一度大きな波が来るかもしれないということか。
'97.01.01 新春スターかくし芸大会 (フジテレビ)
じつは再放送で見たのだが、「ストリートファイター」という出し物があったのだ。
ともさかりえさんが春麗、矢部美穂さんがさくら、Mrマリックさんが元、アニマル浜
口さんがソドム、そのまんま東さんがダルシム、阿藤海さんがベガに扮して、ストリート
ファイトをするというもの。
かくし芸の題材になるということは、このゲームがそれだけ世間に浸透しているという
ことである。ゲームファンとして嬉しい。
ただ、嬉しかったのはそこまで。はっきりいって、内容は芳しくなかった。とくに芳し
くなかったのがスピニングバードキック。片足を垂直に立てて、もう片足を膝から90度
曲げているだけなのである。形が全然違っていて、しかも見栄えしない。180度開脚し
なくてもいいから、多少なりとも脚を開いて回ってほしかった。
全体的にその調子で、真面目にやってるのか、ウケを取ろうとしているのか、狙いがは
っきりしない。ダルシムのズームパンチ(東さんがただ棒を持ってきて攻撃するだけ)な
どは、明らかにウケを狙ってやっているので、なさけなくて当然なのだが、その他の、ウ
ケを狙ってない技までなさけなくなってしまっている。
唯一格闘のできる浜口さんを、格闘技術の使えないソドムというキャラにしてしまった
のも失敗。浜口さんは絶対ザンギエフにすべき。いくら『ストリートファイター』の動き
は現実味がないからといっても、緊迫感までなくしてしまうのはどうかと思う。
むしろストーリー仕立てにして、格闘をストーリーの途中に挟み込んだほうが、面白く
なったんじゃないかと思う。あれでは、元ネタを知ってる人も知らない人も不満が残る。
審査員の点数は、オール9点の45点だった。
あと、細かいようだが、春麗は波動拳など出さない(出すのは気功拳)。
'96.12.29 ダウンタウンのごっつええ感じスペシャル (フジテレビ)
まさか本当にやるとは思わなかった。
「芸能界ぷよぷよ王への道」
以前、“テトリス王”になれなかった松本人志氏が、「本当にうまいのは『ぷよぷよ』
なんですよ」と発言したのを受けて、開催された『ぷよぷよ』バトル(スーパーファミコ
ン版『ぷよぷよ通』使用)。今回も“キング・オブ・ぷよラー”になるべく、松本氏が芸
能人10人抜きに挑む。
1人めは宍戸錠氏。いきなり松本氏に「ちゃんと連鎖で潰していくのはできるの?」と
発言して、松本氏をびびらせる。
松本氏が2連鎖作ったところで連鎖を作動させると、客席から「え〜」という声が起こ
る。観客も『ぷよ』に詳しいようだ。
松本氏は2連鎖・3連鎖を駆使してまず1勝。
2人め、大関・武蔵丸光洋関。これは長期戦になった。このくらいのレベルだと、連鎖
が2連鎖・3連鎖くらいだから、長期戦になり易い。最後は松本氏の粘り勝ち。
3人め、自称「プロ2段」の篠原ともえ氏。途中、松本氏の2連鎖+同時消しを篠原氏
が3連鎖で送り返し、さらに松本氏が1色消して相殺するという、白熱した攻防がみられ
る。松本氏が4連鎖を決めて赤玉2個を送り、勝利。
有田気恵氏は、家にファミコンがなくて3日前から練習を始めたという。松本氏が今度
は全消しを成功させて勝つ。
5人めは、自ら志願して今回のメンバーに加わった神田利則氏。試合前浜田氏に、
「(負けたら)もう二度とテレビ出られへん」と脅される。
ゲームは松本氏のペースで進み、神田氏は常に上から2段めにぷよがあるという厳しい
状況にあった。しかし、浜田氏の脅しが効いていたのか(?)、その状態で粘りに粘り、
ついには2連鎖で、松本氏に31個ものおじゃまぷよを送り込むことに成功する(『ぷよぷ
よ』では時間が経てば経つほど、送られるおじゃまぷよの数が増加する)。かくして神田
氏勝利。松本氏、敗れる。
ここから先はテトリスのときと同じく、「何人に勝てるか」に変更。
宝生舞氏。“寝ると上から『ぷよ』が落ちてくる”ほど、『ぷよ』をやり込んでるとい
う。松本氏は長期戦が続いた疲れと、神田氏に負けたショックがありあり。宝生氏の3連
鎖に敗れる。
奥田民生氏が使ったのは、フィーリング連鎖(右3列にぷよをいっぱい積んで、大連鎖
を狙う。通称「のほほ積み」)。これが見事に大成功。3連鎖+2連鎖めで2色同時消し
+3連鎖め3色同時消し。これには浜田氏が驚いていた。
大貫亜美氏(Puffy)も同じくフィーリング連鎖で、4連鎖+3連鎖め2色同時消
し。フィーリング連鎖は、このクラスの相手にはとにかく強い。
河相我聞氏は典型的な階段積み(下3−上1)。おじゃまぷよの下に埋まって起動が遅
れたものの、掘り起こして起動させたら強かった。この日最大の5連鎖が決まって堂々の
勝利。「松っちゃん弱すぎ」の声が客席から飛ぶ。
最後はスチャダラパーANI氏。前3人のような派手さはなかったが、2連鎖・3連鎖
を連発する「つぶし戦法」。気がついたら、松本氏のぷよはおじゃまぷよの下に埋まって
しまっていた。
結果、4連勝6連敗。松本氏は負け越して対戦を終える。
「あなた、ほか何か強いゲームあるんですか?」と尋ねる浜田氏。
ちょっと考えて、『ボンバーマン』と口にする松本氏。
「次回は、『ボンバーマン』でお会いしましょう!」と浜田氏。
どうやらシリーズ化するようだ。この番組、ゲーム界に凄く貢献してる。
96年のゲーム界、陰のMVPは松本氏かも。
'96.12.26 週刊新潮 1月2・9日号(新潮社)
週刊新潮は依然、「任天堂は危うい」とみているようだ。
「ついにマリナーズ株売却で『任天堂』米国撤退」
実際には、任天堂のマリナーズ売却は、業績とは関係ないらしい。経営難解消のために
球団が、「新球場を建設して入場料を上げる」作戦をとったのだが、建設予定地の郡議会
議員から、計画見直しの要請が出されたために、球団のほうから地元と縁を切ったという
のが真相だそうだ(山内社長と米国任天堂がマリナーズを買ったのは、マリナーズを地元
に引き留めるためだった)。
ところが株式市場はそうは見てくれない。「任天堂マリナーズ売却」となると、任天堂
そのものの業績が原因ととられてしまう。
任天堂のコメントは、「『マリオカート64』が百万個を超える出荷を記録、このためニ
ンテンドー64は活況を呈している」(原文を編集しています)
ただ、今回もまた新潮は、任天堂の強気の姿勢に疑問符を挟む。ライバル社の幹部の発
言として、次のようなコメントを載せている。「『マリオカート』は少しも盛り上がらな
い。初回出荷は五十万本で、売れたのは三、四十万。ハードもせいぜい百万を超えたくら
いで、四百万を超え、五百万に達しようかというプレイステーションとセガサターンに比
べて見劣りする」(原文を編集しています)
米国市場については、兜町記者が、「ニューヨークでのクリスマス商戦が勝負」と言う。
「クリスマス商戦で任天堂が大負けするようなことになれば、本当にやばい」
'96.12.25 FLASH EXCITING 2月1日号(光文社)
「年末・年始 ゲームの『王様』はキミだ!」
と題して、まずは話題のゲーム紹介。『ファイナルファンタジーVII』『デイトナUSA』
『バーチャコップ2』『マリオカート64』
続いては、家庭用ゲーム機に移植されたパソコンアダルトソフトの紹介。ここのリード
文は面白い。「へたな映画がはだしで逃げだすほどの感銘と、息もつかせぬストーリー展
開を味わわせてくれるシナリオは健在」と、アダルト的な要素ではなく、ストーリーに注
目しているのだ。
アダルト的要素が規制されているために、ストーリーに注目せざるを得なかったという
背景があったことは確かだが、「PTA公認の恋愛小説なんて食指が動かないでしょ!?」
などというくだりは、説得力十分。なお、ここで紹介されているゲームは、『同級生2』
『ドラゴンナイト4』『きゃんきゃんバニープルミエール2』。私は残念ながらどれもプ
レイしたことがなく、それらのシナリオがどのようなものか知らない(『同級生2』の高
い評判はよく聞くのだが)。
機会があればプレイしてみたいと思う。
最後は、ボードゲームと、パーティゲームの紹介。ボードゲーム(『人生ゲーム』『マ
ジカル頭脳パワー』等)はともかく、パーティゲームのほうは、「ゲームを通していかに
女のコと仲良くなるか」という、アダルトゲームの項とは180度違うスタンスで文章が書
かれていて笑える。
まあ、紹介されているのが『王様ゲーム』『グレードアップゲーム』等なので、しょう
がないか。
'96.12.25 FOCUS 1月1・8日号(新潮社)
CMに出るようになってから、より一層有名になった飯野賢治氏。
FOCUSは「容貌魁偉」と表現した。適切な表現である(笑)。
今週号のFOCUSでは、意外と知られていない(と思われる)、飯野氏の経歴が紹介
されていた。すい星のごとく現れた感のある飯野氏だが、やっぱりここまでくるのには、
かなりの苦労があったようである。
それでも、19歳で会社を興し、現在26歳でここまでの地位を築いているわけだから、大
して年齢の違わない私としては、やっぱり「スゴいっ!」と思ってしまうのだ。
「中途半端に有名になってしまって恰好悪い」という発言があったが、中途半端でも有名
人なんだからうらやましいぞ(まあ、辿ってきた道が違うわけだから、うらやましがって
もしょうがないけど)。
プロレスラーだと思われたことがあるらしいけど、これでただのサラリーマン的風貌だ
ったら、ここまできていなかったかもしれない。CMに出てインパクトが残せるようなキ
ャラクターが、ゲーム界にはまだまだ不足している。飯野氏にはこれからも、“ゲーム界
のジ・アンダーテイカー”として、もっともっと怪物化していってほしい。
'96.12.25 朝日新聞
また嫌な事件が起こってしまった。
『バーチャファイター』の技を実際に試すべく、高校生を暴行してビデオに撮った中学
生が、帯広にいたらしい。
5年前なら各マスコミが一斉に「ゲーム悪玉論」を唱えるような事件だが、今のところ
幸いにしてそういう声は挙がっていない。
まあ、そういう論には無理があるということに、マスコミが気づいたということか。
あるいは、そういう論を唱えるのに無理が出てくるほど、ゲームが世の中に普及したと
もいえる(今回の事件で悪いのが『バーチャファイター』だったら、全国で大流行してい
るゲームだから、事件はこれ1件だけで済むはずがない)。
いずれにせよ、事件そのものは本当に嫌な事件。加害者の中学生3人に対して、怒りの
念を禁じ得ない。
'96.12.21 クリスマスだよ! ドラえもん&ドラえもんズ(テレビ朝日)
あの幻の名作(?)、「ゲームブック」が再登場!
「ゲームブック」は、ドラえもんのひみつ道具の一つ。巨大な本の最終ページに宝物を
入れておき、本の中の世界を冒険してその宝物までたどり着くゲームである。
のび太はこのゲームを使って、日頃あらゆる面で差をつけられている出来杉を見返そう
とする。最終ページにしずかちゃんが入り、のび太、出来杉、ジャイアン、スネ夫の4人
で、彼女を助けだすべく冒険に挑む。
これが初めて放送されたのは、たしか1985年前後だったと思う。『ドラクエ』の登場よ
り前だったか後だったかは、覚えていない。ただ、当時はまさにゲームブックの全盛期だ
った。
本の中の世界は、当時のゲームブックの冒険の舞台そのもの。奇妙な小動物が道を案内
し、巨大な怪物(スフィンクス)が襲いかかる。
途中で拾った石のお金を投げて、怪物の注意をそらし、その間に道を通り抜ける出来杉
(これは一般のゲームブックでも、モンスターを追い払う常套手段だった)。その一方で
のび太は、石のお金を拾っておかなかったため、川の渡し守(懐かしい! コンピュータ
RPGには、渡し守なんてめった出てこないんだよなあ)に払うお金がなくて、出来杉に
おくれをとってしまう。ジャイアンとスネ夫は、森の中で道に迷う。
後半は出来杉の独壇場。いかにもゲームブック的な物語が展開する。小人を助けて剣と
盾をもらう。陸に打ち上げられた魚を湖に戻すと、魚が湖の精となって、空を飛ぶ翼と、
「竜の炎を防ぐ体」を出来杉に与える。
巨大な竜が出来杉を襲う! 出来杉は竜を相手に大立ち回りを演じ、ついに竜を仕留め
るのであった。カッコよすぎるぞ出来杉。
その間、のび太ら3人は、スフィンクスに襲われて先へ進めない状態。だがのび太は、
こういうときに備えて、ドラえもんのポケットを持ってきていた。どこでもドアを取り出
して、しずかちゃんのところへワープする。
しかし、ここでゲームブックのもう一つの特徴が顔を出す。ゲームブックは、コンピュ
ータRPGに比べて、罠が多いのだ。しずかちゃんの待つ部屋に足を踏み入れた途端、ト
ラップが作動して3人は石の下敷きに。かくして、真面目にゲームをやった出来杉が、こ
のゲームの勝者となるのであった。
いやあ、しかしこういう世界って懐かしいなあ。今レトロゲームが流行ってるようだし、
こういう「罠と謎解き」主体の、ファンタジー世界を舞台にしたゲームを、久々にやって
みたくなった。別にゲームブックでなくっても、アドベンチャーゲームか何かでもいいか
ら、こういうのってないかなあ。
'96.12.20 ザ・BINGOスター(テレビ東京)
視聴者プレゼント賞品の『FIGHTERS MEGAMiX』をプレイするヒロミさん(ジャッキー)
と鈴木紗理奈さん(ハニー)。
さすがに「ゲームカタログ」卒業生の紗理奈さん、割とアッサリ2連勝。
もっとも、ハイキックしか出さないジャッキーに、空中に浮かされ追い討ちをくらうシ
ーンはあったが(笑)。
'96.12.19 朝日新聞
「高度化きらって『地味ゲーム』流行」
テトリスキーホルダーと『ポケットモンスター』、『ナムコミュージアム』を取り上げ、
高性能ゲーム機全盛の中、なぜこうした「地味」なゲームがヒットしたのか、様々な人の
意見が書かれている。
「ゲームは本来、気晴らし。高度になる一方のゲームについていけなくなった人が飛びつ
いたのでは」(ヒロ開発部長・横田青史氏)
「プログラマーの復権。ゲーム製作現場で、グラフィックデザイナーの占める割合が大き
くなる中、もう一度、遊びの仕組みを作るプログラマーの腕が問われる時代が戻ってきた」
(任天堂・宮本茂氏)
「女子中高生が積極的にゲームを自分のファッションに取り込もうとした結果」(茨城大
・山下恒男教授(心理学))
「一つはゲームの中で肥大化していった義務からの離脱。もう一つはディスプレーとジョ
イスティックから離れる何かとつながることで、息詰まった状況を突破しようとしている」
(ゲームアナリスト・平林久和氏)
「軽いゲームの流行」については、私も「ザ・ゲームパワー」でたびたび書いている。
私は、今後もこの流行が続きそうな気がする。
'96.12.19 DIME 1月1日号(小学館)
「年忘れハマリまくり おすすめゲーム大全」
このタイトルだけなら、どこにでもありそうな普通のゲーム記事だが、サブタイトルに
「ゲーム界名士『私のベスト5』付き」とあるのに興味をひかれた。
もっとも、興味をひかれたのが「ベスト5に選ばれたゲーム」ではなくて、「ゲーム界
の『名士』って誰なんだ?」というところなのが私らしい。
各「名士」がベスト5を選び、それらのゲームについて語っている。「名士」1人につ
き1ページ。
ベスト5について語るといっても、全員がほとんど「ベスト1」のゲームについて語っ
ていた。いわば1本のゲームについての、(ファミ通でいう)「インプレッション」的な
構成になっている。このことで、各人の語りに、奥深さが出ている。
登場する各「名士」も、「名士」と呼んで申し分ない人物ばかり。以下に、各人が「語
る」ゲームのタイトルを挙げておく。これらのゲームに対する「語り」が聞けただけでも、
この企画は大成功といえるだろう。
鈴木亜矢子さん(タレント)『バイオ ハザード』『太陽のしっぽ』
田尻 智さん(ゲームデザイナー)『ポケットモンスター』ほか
(開発者本人による語り!)
平林久和さん(ゲームアナリスト)『スーパーマリオ64』『バイオ ハザード』
カーツさとうさん(コラムニスト)『刻命館』『ガングリフォン』『結婚Marriage』
町田シンイチローさん(DIME誌ライター)『ウキウキ釣り天国3』ほか
松岡賢治さん(DIME誌ライター)『ファイティングバイパーズ』ほか
ペグ福田さん(DIME誌ライター)『痕〜きずあと〜』ほか
'96.12.04 Newsweek 12月11日号(集英社)
「3DOはなぜ失敗したか」
3DO社の設立者、トリップ・ホーキンズ氏と、3DOの辿った経緯について書かれて
いる。
ホーキンズ氏は、あのエレクトロニック・アーツの創立者(私は初めて知った)。同社
を離れて3DO社を設立。氏は3DOの規格を、ビデオのVHSのような「業界標準」に
するつもりだった。
だがうまくいかなかった。Newsweek誌は、3DOが失敗した理由として、ゲー
ム機およびソフトの発売が遅れたこと、値段に問題があったことを挙げている。
私としては、これに「ソフトが揃わなかった」ことを加えたい。とくに日本人受けする
タイトルに乏しく、日本では残念ながら、成功する要素がなかった。
今後ホーキンズ氏は、インターネット用ゲームを中心とする、ゲームソフトの開発に専
念するとか。
さらば 3DO もう お別れだ
また、この週のNewsweek誌には、『ミスト』の続編『リベン』の情報も掲載さ
れていた。
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または GEF05575@niftyserve.or.jp
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