■■■■■■■■■■■ダイス新聞■■■■■第5号■■


 第3号の「福井でございます!」の予想、大当たりです! 「チャイルズクエ
スト」が双葉社から出ました!(監修 ラサール石井/作 高野富士雄)
 僕はまだプレイしていませんが、ルールだけを見るとアクアク大冒険にうり二
つ。双葉社は版権ものには

定評

があるので、プレイするのがとーーっても楽しみです(でも案外いいGBkなのかも
しれない)。
 それでは今年も元気にいきましょう、お馴染み、このコーナーからです。

《ゲームブックの世界は SHOW BY ショーバイ!》
 お待たせしました。今回のテーマはこれです。
4)人気者でいこう!
 チームエディット機能のある野球ゲームで、選手に漫画や小説のキャラの名前
をつける人は多い。
“セインツの先発むうがマウンドに立ちました。1回の表ロードスの攻撃は、う
っどからです。むう、第1球を投げました。初球バント! 三塁線。サードが取
って、一塁へ。間一髪アウト! 2番、まーる。むう、第1球を投げました。打
ったー! レフトへ! のびている! 入った、ホームラン! まーるのホーム
ランです!”
 まーるとホームランとは絶対に結びつきそうにない組み合わせだが、実戦では
こういうことがよく起こる。またプレイヤーから見ると、自分のつくったチーム
が勝てばいいのである(通になると接戦を楽しむようだが)。−−で、こんな長
い前置きで何が言いたいのかといえば、「キャラに対する思い入れ」についてで
ある。
 イシュト派とナリス派の果てしない抗争が続く(?) グイン・サーガや、現在ま
でに同人誌が何冊出たか見当もつかない聖闘士星矢を例にするまでもなく、思い
入れというのはしばしば作者でさえ思いもしなかった現象を産み出すほどのパワ
ーがある。ただしそれ以上に、作者にとって嬉しい方向へより多くのパワーが向
かう。その漫画・小説の売り上げがのびるのだ。
 もちろんどんなキャラでも“思い入れの対象となるキャラ”となるわけではな
い。それなりの要素が必要だ。確かにどんなキャラに思い入れをするかは人それぞれ
である。しかし、思い入れの対象とはなりにくいキャラもいる。個性のないキャラで
ある。事務的なことしか話さない店の主人とか、町なかで主人公に、「ここは○○の
町です」とだけしゃべるキャラとか。この場合はチョイ役だから個性が出ないのだが
主人公と一緒に旅をする仲間であっても個性のないキャラになってしまうことがあり
うる。いわゆる『戦闘要員』である。
「マルコは本当に杖を大事そうに抱えてたなあ。アレクの鼠恐怖症は治ったろうか。
マレーアの彼氏ってのはそんなにいい人なのかなあ。」
「マルコは意外と使えたなあ。アレクは使えない。ただのお荷物。マレーア? そう
言えばいたなあ、そんなの。」
 解き終えたゲームのことを思い浮かべるなら、どちらがいいだろう?
 もちろんこれくらいの設定ならチョイ役にだってつけられる。だが、あまりチョイ
役が目立ってしまうと主要登場人物が霞んでしまうこともある。
 さて、“思い入れの対象となるキャラ”にはもう一つ、ある共通点がある。彼(女
)らは、(ごく一部の人を除き)顔が良いのである。漫画の主役の美形キャラは思い
入れの対象となることが多い。小説の場合はイラストレーターの腕の見せどころであ
る。
 架空世界の人物は、顔を見ただけで性格がわかる(あの顔で云々というパターンで
なければの話だが)。陽気な美形と陰気な美形とでは顔が違う。だがどちらも存在す
る。ただ、個性のない美形にはお目にかかったことがない。
 更に最近のトレンドでは、二枚目の面と三枚目の面を両方持っているキャラの人気
が高い。あほなこともやるけれど、キメる場面ではきちんとキメる。こういったキャ
ラは、また作者としても使い易いだろうし同人誌にも描かれ易い。
 ところがGBkの世界では、このようなキャラがなかなかいない。小説なら話を進
める原動力となるキャラなのだが、GBkではプレイヤーの選択の幅を狭める強制キ
ャラとなりがちである。小説では一緒に旅をする仲間は基本的に皆同レベルの知能を
持つ。だから異なる意見が出てもその後、当事者間で話し合いができる。GBkでは
主人公の知能が極端に優れている。逆に言えば仲間の知能は極端に劣っている。
話し合いができないので主人公と仲間の意見が食い違ったときは、「仲間の意見
はあくまで助言に過ぎず最終的な決定は主人公(つまりプレイヤー)が行う」
「仲間の出すいくつかの提案の中から一つを選ぶ」「仲間が勝手に決める」のい
ずれかしかない。このうち後の二つでは『プレイヤーの自由な選択を制限する』
といったイメージがどうしてもつきまとう。しかし最初のパターンでは仲間の個
性が殺されてしまう。−−いずれにせよ仲間に人間臭さは見られない。
 そんな難しい状態ではあるが、最近はGBkにも人気のあるキャラが登場して
いる。「ドルアーガの塔」以来、個性的なキャラが数多く登場するGBkが主流
となっているようだ(そう、ここでも先駆者は鈴木直人氏なのだ)。
 「ベルゼブルの竜」の魔王とその家族は、あれだけしか登場しなかったのが残
念だ。(この原稿を書いている時点では「夜の馬」は発売されていない。それに
してもこの題名は何とかしてほしい。)「ウルフヘッドの誕生」のキャラは‘ア
ドベンチャラーズ・イン’でいいように遊ばれている。同人誌まであと一歩!
 しかしやっぱり“思い入れの対象になるキャラ”といえばメスロンにかなう者
はいない。エルフで王子で美形で使えて二重人格で主人公。完ぺきである(この
ワープロは「かんぺき」という字も知らん)。余談だが金持ちの家の次男という
のは一番モテるんだそうだ(悪かったな俺は一人っ子だ金はない)。
 「パンタクル」では、“思い入れキャラ”を意識したと思われる表現が随所に
見られる。特に魔法。漢字魔法は最近のトレンドだが、これだけウケを狙ったネ
ーミングも珍しい。魔法の書にあるイラストもいい味だしている。「ティーンズ
パンタクル」という明らかにネラったGBkまで出るそうだ。「ファンにこびて
いる」という批判もあるが(アド・イン17号)、今までこういった人気のキャラ
がいなかったのだから、むしろこれだけこびていた方がいいと思う。こびながら
も良いGBkを作っているのだから鈴木氏はやはり凄いのだ。
 主人公だけではなく脇役や悪役にも個性がある。欲を言えば敵にもう少し人間臭
い面(悲しい過去があるとか)が欲しかったのだが、そこまでやると他のGBk作家
は誰も追いつけなくなってしまう。
 こうなったら東京創元社さんには「ティーンズパンタクル」を積極的に宣伝して貰
いたい。うまくいけば売れるに違いない。GBk界の復興につながるかもしれない。
 −−ゲームブックには可能性がある。

《いまどきのゲームブック》
 「問わず語りの編集人」改め「いまどきのゲームブック」です。遂にできましたこ
のコーナー。ラターの独断と偏見に満ちた意見が続出します。反論お待ちしておりま
す。
「暗黒の聖地」伊藤武雄著
 敵が弱い。とにかく弱い。出てきても緊迫感がない。つまり敵など出ようと出まい
と同じということになる。これではせっかく個性ある敵キャラを作っても意味ない。
 しかし、それで全体としては程よい難易度に仕上がっているから不思議なものだ。
それに死ぬことが少ないので、迷宮内のいろんな出来事を余裕を持って楽しめる。実
際、次から次へといろいろなものが出てくる迷宮なので、飽きることがない。難易度
を低めにしたのも、そういう出来事(イベント)を楽しんでもらおうという作者のサ
ービス精神なのだろう。
 もう一つ言いたいのはストーリー性の弱さ。いまどきさらわれた姫を助けに行くだ
けのシナリオなど前世紀の遺物以外の何物でもない。だからもう少しストーリーにも
味付けをするか、あるいはいっそのこと、もっとストーリー性を弱めて「ウィザード
リー」路線を狙うか、どちらかにすべきだろう。後者の場合はクエストの結果を喜ぶ
ことより、冒険の過程を楽しむことの方にウェイトがおかれる。タイトルも、「伊藤
武雄の大迷宮」みたいな感じにしたら面白いかもしれない。−−それこそ大きな「冒
険」かもしれないが。
「エクセア」宮原弥寿子著
 「暗黒の聖地」とは逆に異常に難しい。特にフュンフ。「本日、フュンフに勝てる
確率は10%未満でしょう(天気予報のお姉さん風)。」そう。強くてもどこか弱点が
あるとか、あるいは戦わずにすませる方法があるとかだったらよい。そうではなくて
単にサイコロ目だけの勝負。奇数か偶数かで死ぬか生きるか決まるのは「暗黒教団の
陰謀」だけにしてもらいたい。
 むしろサイコロ目を無視して“物語として”読み進んでいった方が面白い。い
らだちの中で進まないゲームを無理に進めようとするよりずっと楽だろう。いつ
ものように最後の対決はこれでもかこれでもかといわんばかりの点数チェックに
サイコロ目チェック。劇的にしたくて対決シーンを長くするのはいいが、パラグ
ラフ飛ぶ度にやれ何点以上必要だやれいくつ以下の目を出さなきゃなんないやれ
何を持ってなきゃなんない……。まさに「なにそれ、やめてよ、言い訳すんな」
(吉田建語録)もの。聖闘士星矢をGBkで再現しようという着想はいいが、ア
プローチの仕方に工夫が欲しい。「主人公はヒーローだ(ヒロインでもいいが)
」という考えを持つことが重要だ。
 ……とここまでさんざん書いてきたがつまるところ悪いのはゲームバランスだ
け。読み手の方で数値を変えてプレーするというのも面白いかもしれない。
「二つの川のおおみそか」冒険企画局編
 こういうほのぼのとしたゲームも冒企ならではだろう。雰囲気だけではない。
このゲームには様々なアイデアが散りばめられている。
 まずマップ内座標移動システム。「A15」「K7」といった座標を指定するだ
けで移動ができてしまう簡単移動法。実は私も全く同じシステムを考案し、「オ
セイリアii」で街の中の移動に使おうとしていたのだが……。このシステムの長
所はパラグラフを節約できることだ。プレイヤーの自由度が高いことが長所にも
短所にもなりうる。だがいろいろ応用がききそうなシステムだ。
 あちこちでいろいろな事件が起こる。普通のGBkには見られない多彩な事件
も楽しめる。パソコンゲームの「ロードス島戦記」をほうふつとさせる自由度の
高さである。
 また、賛否両論あるかもしれないが、「マルチエンディングを楽しんでもらお
う」というコンセプトも斬新だ。手軽にいろんなストーリーを楽しめる。もちろ
ん、先の二つの特徴があるからこそできることである。
 ま、しかし、このゲーム最大の特徴は「ウォーロック」誌読者の投稿に基づい
てこのゲームが作られたということだろう。こういうPBM(プレイ・バイ・メイ
ル)もはじめて見る(「コンプティーク」誌でこれのイラスト版みたいなのを冒企が
やっているが、ストーリーがこじつけで、またあえてパラグラフゲームにする必然性
がまるで感じられないし、更にGBkの評判を落としかねないのでやめた方がいいと
私は思う)。
 こういうと「二つの川のおおみそか」はものすごく良いGBkのようにきこえる。
実際私はそう思っているのだが、人により評価はかなり分かれると思う。そうとうな
冒険作なのでこれは当然だろう。こういう新しい試みはどんどんやってほしい。
 ただし一つだけ私も気にいらなかったことがある。O16の武術家は余計だ。デッド
エンドが悪いというのではない。人魚や銃士隊にやられてもそれは一つの“物語”と
なる。それにこれらは気をつけていればさけられる。しかしO16の場合は突然リーム
がやられて終わってしまう。“物語”としても中途半端だし、警告も何もない。一番
悪い例とされる「突然デッドエンド」なのだ。ましてやこのゲームは「ほのぼの感」
がウリなのだから、こんなデッドエンドは絶対作ってはならない(毒だぞ毒!)。
 逆にいえばこのゲームはこういう細かい点をつつき出さなければ欠点が見つからな
いほど優れたものということができる。
「迷宮のドラゴン」本田成二・木越郁子著
 「ほんだせいじ」をワープロで漢字に変換したら「本惰性時」になって驚いた。ワ
ープロまでがこのGBkを皮肉っているようで怖い。
 このGBkはご存じの通り「ワルキューレの冒険」シリーズ、別名「何とかしてほ
しい題名」シリーズの第1巻である。題名のことは以前にさんざんけなした。あのと
きはまだこのGBkをプレイしていなかった。で、プレイした。どうか。結構良い。
どこがと言われても返答に困るが、要するにオーソドックスに良くまとまっているの
だ。冒険の舞台も変化に富んでいる。森の中やどこまでも同じ形の迷宮ではてこずる
が、項目番号をメモってチャートを作れば何とかなる。バランスも良い。このGBk
はかわったバランスの取り方をしている。キャラの体力はバシバシ減る。そのかわり
体力を回復できるときは一気に何ポイントも回復できるのだ。
 無論不満な点もある。まず、ニスペンになかなか会えないこと。盗みをしなければ
会えない。この手のゲームのプレイヤーにはいわゆる勇者タイプの善(ローフル)の
キャラを作る人が多い。さらに「迷宮……」では魅力ポイントが減ることをおそれて
盗みをしないようにする人も多いだろう。そんなことおそれずに大胆に行動しろとい
われればそれまでだが、正義のためにがんばろーと意気込む冒険者に盗みをさせて良
いのだろうか(この意見には賛否両論返ってくると思う)。
 もう一つ。最後の意外な真相の部分。項目番号 187か 280で「サンディ」を「セネ
カ」に、「きみ」を「アリオン」に置き換えてみよう。はい、映画「アリオン」の出
来上がり。‘少年の姿をした少女’はよくあるパターンだが、シチュエーションから
何からみんな同じ。そりゃマイナーな映画だったが……。これではオリジナリティが
なさすぎる。
 題名も含め、練り込みがやや甘い部分がある。ただしゲームとしては良くできてい
る。
「ピラミッドの謎」本田成二著
 著者名「本田成二」を「吉村作治」に変えてみよー。ピラミッド研究書の出来上が
り(実際、この題名を持つピラミッド研究書は結構ある)。冗談はともかく。
 考えてみればこれもPBMの一種かもしれない。NPC(ノンプレイヤーキャラク
ター)作りが読者の担当。そのかわり著者はNPC選びと
いう、更にたいへんな仕事をするはめになる(ご苦労さんでした)。こういう試みは
新しくていい(MSX2版「ワルキューレの冒険」でもモンスターキャラの募集をし
ていたが偶然だろうか)。
 今回まず気になったのが、バランスの悪さ。いや、「迷宮……」のバランスの良さ
は継承している。ただ、金のバランスが悪い。せめてマントだけはもう少し安くして
ほしかった。僕はマントの値段を見て、マントは四人で一枚あればいい物と思ってい
た(ちなみに僕は金貨 150枚で一枚、 120枚で一枚買った)。
 ピラミッド内部では体力・知力とも結構減ることがある。はじめは苦労していたが
やがてデザートの宿に行かなくても体力を回復できる方法を見つけた。1: 112で全員
が水をくむ。2:その場で水を飲む。3:15か59へ進む。4:水を飲む。5: 112へ戻って1
から繰り返す。これで体力回復。
 この巻のラストもちょっと芸がない。女性をさらえばストーリーが続くと思っ
ている人がゲーム作家には多過ぎる。ドンキーコング以来、俺達は何人の女性が
さらわれるのを見てきたのだろう(藤井郁弥風)。サンディもカイもセリアもフ
ィアンナも皆一緒だー!
 しかし今回もゲームとしては十分楽しめる。特に僕はアテナのクリティカルヒ
ットが好きだ。出ると気分がいい。「時の鍵の伝説」はまだ解いていない。解き
終わったらまた意見を言うつもりだ。

《ニュース採集版 クロ野球ニュース》
 1月11日現在の順位表です。
1 巨人   33−25 1 .568
2 広島   31−25 1 .553  1.0
3 中日   28−27 1 .509  3.5
4 大洋   27−28 2 .490  4.5
5 ヤクルト 27−29 1 .482  5.0
5 ダイス  27−29 1 .482  5.0
7 阪神   24−34 1 .413  9.0
 後半戦に入りました。巨人と広島の差が縮まり、面白くなってきました。
名勝負解説
阪神−ヤクルト7(甲子園)
 先発は池田と中本。ヤクルトは2回3回に1点ずつ入れ、6回にはパリッシュ
のソロが出て計3点。一方阪神は中本に抑えられ7回まで無得点。
 8回裏も二死走者なし。ここで池田の代打金森が四球で出塁。大野がヒットで
続き二、三塁。和田は四球で出て満塁。そして三番真弓。真弓は疲れの見えた中
本の四球目をジャストミート。右翼スタンド中段へ飛び込む逆転本塁打。9回表
を野田が抑え、阪神、見事な勝利です。
広島−ダイス7(広島)
 長富と上原(96)の先発。2−0とダイスリードで迎えた5回表、無死満塁で打
者は一番に戻って安田(88)。安田は粘って四球を選び、鈴木(60)がホームイン。
続く山本( 4)は打った瞬間入るとわかる大きな満塁本塁打。その後二死一、三塁
となり、一巡して打者は鈴木。負けじとこちらも代わった金石から大きな3ラン
を打ちます。その後も連打が続き、結局この回ダイスは打者16人を送る猛攻で大
量11点を加えます。もちろん試合は14−4でダイスが勝ちました。
ヤクルト−ダイス5(神宮)
 内藤と古川( 6)の先発。2−3とヤクルトリードで迎えた9回表。竹田が二塁打
で出塁。しかし二人倒れ、古川の打順。ここで代打樋口(40)はヒットを打ち、一、三
塁。若桜木監督(13)は思い切って、安田に代えて塩田(16)を送ります。その塩田、期
待に答えて三遊間を抜くクリーンヒット。代走の角田( 0)がホームインして同点。そ
の裏は宮原(23)が抑え、延長戦に。10回表内藤はこの回先頭のリビングス(26)に四球
を与えます。続くブレナン(14)のときにリビングス盗塁。成功。そしてブレナンは浅
い右飛を打ち上げます。リビングス果敢に走って三塁へ。次の打者は代走に出てその
まま中堅に入っている角田。打つ方ではあまり活躍のない角田ですが、内藤の初球を
思いっ切り引っ張って、右翼へ大きなフライ。リビングスゆっくりホームインして4
−3、逆転。その裏ヤクルトも一死一塁の好機がありましたが、宮原の好投にヤクル
ト打線抑えられ、試合終了。宮原は勝ち投手となりました。
巨人−広島8(東京ドーム)
 槙原、大野の先発。2−3と巨人1点リードで迎えた9回表、走者が一塁に出たも
のの既に二死。しかし球場全体を包む「あと一人」コールに反発して、達川は槙原の
二球目を広島応援団のいる左翼スタンドへ叩き込みます。3−2。その後大野、高橋
慶の連打で更に1点追加。巨人もその裏岡崎の適時打で1点を返しますがあと一歩及
ばず。4−3と広島が勝ちました。
大洋−阪神11(横浜)
 両先発、野村とキーオが共に絶好調。野村は信じられないような好投で7回まで阪
神打線を抑えます。キーオも、2回に河野のソロで1点を失ったものの、その後力投
し、また8回には自らの安打で同点に追い付きます。9回表に田尾が適時打を打ち逆
転。しかしその裏、二死二塁から石橋が適時打を打ち再び同点。延長戦に突入です。
 この熱戦に決着が着いたのは11回裏。二死三塁で野村が自ら安打を放ち、大洋のサ
ヨナラ勝ちとなりました。
ヤクルト−広島8(神宮)
 内藤、大野の先発。4−5とリードされた広島、9回表に突然打線が爆発します。
西田、高橋慶、正田、ロードン連続安打で2点。小早川も続き逆転。その後四球が一
つ出て一死満塁。この好機に長嶋は一二塁間へ打ちます。二者生還。投手は内藤から
酒井に交代です。しかし続く達川はその酒井から3ランを放ちます。結局この回、
広島は大量8点を奪います。試合は12−7で広島が勝ちました。
巨人−大洋9(東京ドーム)
 4−2と大洋2点リード。9回裏も走者一、二塁ながら二死。大門完投勝利目
前。打者は鹿取に代わって有田。
 大門の六球目。有田が打ちました。レフト線。伸びています。ポール際。入り
ました。ホームランです。まさかまさかの有田の2号逆転サヨナラ3ランです。
広島−中日10(広島)
 川口と鈴木孝の息詰まる投手戦。両軍とも全く点が取れません。このまま延長
戦に入るかと思われた9回裏一死走者なし。しかしここで今日全く当たりのなか
ったアレンが鈴木孝の初球をジャストミート。左中間スタンド中段に飛び込むサ
ヨナラ本塁打となりました。
ヤクルト−巨人10(神宮)
 先発はヤクルト伊東、巨人は初先発の宮本。両軍とも再三チャンスをつかみな
がら相手投手を攻略できず8回まで無得点。
 9回裏、二死ながら走者三塁。宮本は広沢を敬遠。荒井の代打に小川。しかし
宮本、初先発の疲れか、小川にも四球。二死満塁。ヤクルト絶好のチャンス。角
に代えて若松を送ります。宮本は制球に苦しみ、カウント1−3。五球目。内角
低目きわどい球。判定はボール。好投した宮本でしたが、最後は押し出しで敗れ
ました。
ダイス選手レポート
 ダイスのエースは誰かと聞くと、人によって違う答えが返ってくるでしょう。
 ダイス投手の四本柱といえば、古川( 6)、上原(96)、井上(50)、下村(45)で
す。古川は昨シーズンまで抑え投手でしたが今期先発に回って速球を武器に活躍
しています。“意外性の投手”上原は今期ヤクルト戦でノーヒットノーランを達
成。上原が勝つときは何かあることが多く、1イニング11点取った試合の先発も
上原でした。井上は制球が良くなり最近上り調子。下村も今期好調。また人気も
あります。
 この中でエースといえば、古川か下村をあげる人が多いですが、井上をあげる
人もおり、更に抑え投手ながら3勝している宮原(23)をあげる人もいます。
 悪く言えば「エース不在」の投手陣。しかし良く言えば「みんながエース」。こう
いうダイス投手陣です。

《福井でございます!》
 このコーナーも企画倒れになりつつあります。なにせファミコン人気ソフトのGB
kは双葉社がみんな出してしまいます。このコーナーではコンピュータゲームGBk
化の予想をするわけですが、僕自身「面白いGBk」にならないようなGBk化は嫌
いなので数に入れないようにしています(第一失礼じゃないですか、GBk業界にも
もとになったコンピュータゲームにも)。
○ドラゴンクエスト4(エニックス)ファミコン
 123と出てますからエニックスは4も出すでしょう。いつもながらファミコン版
ドラクエの、あれだけの人気にもおごることなくより良いものを作ろうとし続ける姿
勢には感心させられます(見習おうと思います)。しかし、もしこの超大作をGBk
にするとしたら、一体どういうものができるんでしょうね。カジノや闘技場は「ソー
サリー」を参考にすれば何とかなるのですが、問題はあの個性的な迷宮をどう再現す
るか。そして、AI戦闘をどう再現するかでしょう。注目しましょう。
 GBkの出る確率 80%
◎イース2(日本ファルコム)PC88SR,98,X1turbo,FM77AV,MSX2,PCENGINE(CDROM),
ファミコン
 「最悪の移植」と言われた「イース」ファミコン版の更に下を行くGBk版。「イ
ース2」がファミコンで出ればまた双葉社がGBkを出すでしょうが、もう少しまし
なGBkにしてほしいと思います。
 GBkの出る確率 50%
●MADARA(コナミ)ファミコン
 コナミはわざわざ自社で出す必要のないGBkばかり出しているような気がします
(あの内容なら双葉社に頼んでも一緒だと思います)。ただし「MADARA」の場
合、角川絡みなので、富士見書房がGBkを出すかもしれません。そうなったら期待
しましょう。
 GBkの出る確率 20%

《編集後記》
 まず次回予定から。「SHOW BY」では「薄さの中に品(ひん)がある国際ハ
ーベスト大学」と題してお送りします。「いまどきのゲームブック」次回は「時の
鍵の伝説」「ドラゴンクエスト」「夜の馬」を予定。「クロ野球ニュース」では巨
人と広島の 1.0ゲーム差がどうなるか楽しみです。
 それに加えてミニアドヴェンチャーゲームがつきます。「トレンディワールド
'89」。89年の総決算。「一杯のかけそば」「オバタリアン」「いか天」「W浅
野」「24時間戦えますか」「こんなん出ました」「Mr.マリック」「ゲームボー
イ」その他89年流行ったものを組み込んでゲームを作ります。君はウノ大王を倒
せるか?
 ダイス新聞第6号発送は3月頃になると思います。お楽しみに。
 最近、古いゲームをやったりします。いまやってもぜんぜん古くないのがゼビ
ウス。ファミコンがここまで広まった原因の一つと言われていますが、確かにそ
んな感じがします。ゼビウスのGBkもありました。GBkの黄金時代に出され
たもので、当時としては最高傑作、今のものと比較しても五本の指に入る名作と
言えるでしょう。
 それからドラクエ。2や3を知っている人が1をやるとこのシリーズの変遷、
ひいては日本のRPGの変遷がよくわかります。今度の4でもドラクエはRPG
の新しい流れを作っています。AI戦闘(オートバトル)機能のあるRPGがど
っと増えました。4で僕が一番注目したいのが個性的な迷宮。木の中の迷宮、滝
の流れる迷宮、段差のある迷宮、建物のある迷宮……。これだけヴァリエーショ
ンがあれば飽きることはないでしょう。
 そしてドラクエシリーズには、GBk作りにも役立ちそうなアイデアが幾つも
あります。GBkの場合、ドラクエ4のような、仲間が主人公となる話が幾つか
出たあとに本編が出る形式にすると結構メリットがあると思うのですが……。
 2月11日にビックカメラにはどれだけの行列ができるのか? 渋谷に行くつい
でに見物しようと思います。
 遊演体のネットゲーム「蓬莱学園の冒険」がスタートしました。この大規模な
PBMがこれからどんな方向に進んでいくのか、これも楽しみです。
 それではまた第6号でお会いしましょう。
     1990年1月16日発行

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