発行日:’94年 3月27日(日)
発行:守山リス研事務局

リス研通信 No.337

北海道 帯広市エゾリスの会訪問 2/9

緑ヶ丘公園の樹木

この公園は、自然林を利用して、更に植樹したもので、イタヤカエデ、オニグルミ、カラマツ、チョウセンゴヨウマツ、カシワ、クワ、ハルニレ、ミズナラ、ヤチダモ、ハンノキ、バッコヤナギなど多数存在。ヤチダモなどは、φ76.7cm、ハルニレφ80.3cmの直径とかなり太い樹木が残っている。高さも15-20m近い。驚いたことに、常緑広葉樹がほとんど見られない事である。そのため林床は、多くがササだけで、非常にすっきりとしている点である。この点I2さんより紹介された本州、東谷山との特徴的な違いであった。また自然林の樹木の間隔距離も長くどちらかといえばまばらで「これでエゾリスがよく生存できるなあ!」という感じなのである。ここでは、常緑樹は針葉樹のみで、トドマツ、ドイツトウヒ、チョウセンゴヨウマツぐらいであった。このトウヒとチョウセンゴヨウの実がエゾリスの最大の餌であるとのこと。後からその事実をハッキリと確認できたので、後述する。エゾリスが人を恐れなくなったのは『人間が追いかけなくなったからで「居て当然」という態度であるとエゾリスも人間にかまわず、自分たちの生活と活動をする』との事であった。チョウセンゴヨウマツにしても、戦争中に油をとる目的で植林されたわけで、もともとエゾリスが餌にしてきたわけではない事も、私たちの活動にかなり示唆的だと思います。

[写真1]
[写真2]
こちら側が乾燥した段丘の上でカシワ道路より右は、ヤチダモ、ハルニレ、ハンノキ、バッコヤナギ

← 前の号 | 次の号 →


「リス研通信」へ
「守山リス研究会」の入り口へ