発行日:92年11月15日(日)
発行:守山リス研事務局

リス研通信 No.165


リスの目と声について

出典
「リス」
山本祐治 著、自由国民社

フィールド調査の時に参考となるような事項について抜粋して ここに記載します。

  1. リスの網膜
    1. 円錐細胞のみで出来ている。(昼行性)
    2. 光の波長を区別して色を感じる事ができる。(昼行性)が、
    3. 光の量が多くないと働かない。(昼行性)
    4. 光に対する反応速度が極めて速い。
    5. 1秒間に100 回の点滅まで識別できる
  2. リスの目は黄色

    カメラの黄色フィルターと同じで、十分な明るさがあると物のコントラストを非常にはっきりさせる働きがある。

    この黄色は、目の水晶体自体が黄色である。(一番原始的)

    この黄色は、若いリスが成長するにつれて、色が深まり成獣になるとオレンジ色に近くなる。

    夜行性の動物は目に反射層をもっているため、夜、光をあてると光が反射層に反射して、目が光るが、リスには反射層がないため、リスの目は光をあててもほとんど光らない。

  3. リスの視野

    とても広く、頭の後ろを除いて、ほとんどの部分が見える。物の距離や立体性を判断するには、左右の目の位置の違いによる視差を利用するため、この双眼視はリスの生活にはかかせないもの。木に飛びついたり枝を飛んだりする場合、木や地上までの距離を正確にはかれないとたいへんである。…リスは頭をほとんど動かさずに頭上や下を見ることが出来る。これは空中から襲って来る猛禽類を発見するのに役立っている。…一般の動物では、盲点は網膜の中央近くにあるが、リスは盲点が狭い線状になって網膜の上から3 分の一ほどのところにある。水晶体を通った光は上下逆になるから、頭上のつまり空中視野を盲点がさえぎることがなく、猛禽類の発見を妨げないのである。

  4. リスの臭覚

    リスは雪が10cm積もっているところでも地上の食べ物を探す事ができる。…食べ物の貯蔵場所を探すのは、嗅覚に頼っている事が極めて大きい。これにより貯蔵された食べ物が貯蔵したリスだけでなくその地域にすむリス全体に利益を与えている。…イギリスのリス研究家ロイド氏がハイイロリスで実験した結果、…リスは木の実の中身がつまっているか、空なのか、中に虫が入っているのか臭いで判断する。それは成長するとともに、たくみになって行く。 リスの樹上の通り道には、匂いの印が付けられていると言われ、リスは通り道を通りながら、その臭いをかぐ動作をしばしば行う。交尾期はオスはメスの尿の臭いに集まり、メスを見つけた場合近距離でにおいをかぐ事によってメスの発情をたしかめるようである。

  5. リスの音声信号状況鳴き声
     状況鳴き声
    警戒音1)警戒の度合い大
    移動しながら短く大きく
    (猛禽類やネコに襲われた時)
    「キュルルル」
    2)警戒度合い小
    移動しながら
    「クワッ、クワッ、クワッ」
    3)枝や幹にへばりついて
    静止しながら
    「クワッ、クワッ、クワッ」
    「グルゥーグルゥーグルゥー」
    威嚇音他の個体を威嚇
    餌場でカラスを追い払う
    「グルゥー」
    「ゴ・ゴ・ゴ・ゴ…」
    威嚇された時の音追われている時
    小さく
    「ギョウー、ギョウー」
    その他「ギョッ、ギョッ、ギョッ」や 「クゥー」

11/8 森林公園の武藤課長さんより電話あり「公園にクルミを大袋でもって来られて提供を受けたので取りに来てほしい」との連絡が入りました。早速、お礼の電話をして、状況をお伺いした所、ご実家に植えられているクルミを拾って持って来て頂いたもので今後も集めて頂けるようにお願いし快諾を得ました。

豊田市 S.K.殿


東谷山調査報告

給餌台No.減少数まわりの状況
2−5080に増加。台に歯跡あり
1−5080に増加。バラバラのかけら有台に歯跡、爪跡
5−5080に増加。
6−4880に増加。1ケ腐り
3−5050に増加。カジリ品1個発見
7−5050に増加。カジリ品2個発見
台に糞らしきもの発見
8−5050に増加。エビフライ、カジリ・カケラ
4−5049に増加

今までにないものとてして、給餌台に歯跡、爪跡や糞がみられるようになってきた。


11/8森林公園で、出口さんがわざわざ来られて、野草の会のメンバーにリスの話をしたら、「瀬戸の方で、クルミを200 個ばかりもって来てくれたのでもって来た」といいながら、会に参加したいが、都合でできないので、替わりとして寄付をさせて欲しいとして3000円寄付を頂きましたのでご報告します。


森林公園調査報告

給餌台No.減少数まわりの状況
1 
2 
3−250に。エビフライ多数発見(20-30
4−5080個に増加。アケビ の 皮7-8 個
5エビフライ多数(10-

黒松の青いマツボックリのエビフライが多数発見。No.2の給餌台から北へ行く道で。今までにない種類と場所であった。


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