丸帆亭 萬釣報 #31  2000.3/20 更新                   
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もう出鱈目の数字は御免だ!現地の正確な調査を求めよう!
 既に都議会3/13の自民党と港湾局のなれあい答弁はお読み頂いた事とおもいます。
怒りくるう方、呆れかえる方、反応はさまざまですが、この問題の反対運動関係者を越えて
釣り人そのものを、処刑人扱いとは、理解の浅薄さも、ここまでとは恐れ入りました。
全国の釣り人を敵に回す発言と受け止めるべきででしょう。
我々釣り人は、確かに魚を殺して自分で食べます。だからこそ、私はそのとき奪ってしまう
魚たち一匹一匹の命を考えてしまいます。たぶん釣り人はみんなそうですよね。
一匹一匹の命を自分の手のひらにして、初めてそれを育んだ自然と環境を、自分という
人間も含めた生態系としてとらえる事ができる訳です。開発による大量殺戮を何のためらい
もなく、人間側の都合だけで決めてしまう様な方が、例え言葉の遊びとしても、
発言して良い事ではないと思います。

 それにしても、行政側の発想には驚きます。何が何でも金のかかる工事を発注する事が
今までの仕事のすべてだったのでは?と疑いさえ持ってしまいます。
私の知る限りでは、この運動の関係者の望むものは、金をかけた親水公園などでは、
ありません。まず、一般人が護岸に立入れる様にして欲しいと言う事がメインで、
それが公園という事なら、そうすべきだと言うだけなのです。
現行の計画図面では、偉そうに言っている親水性のある公園になりそうなのは、
一番晴海側のほんの一画が傾斜護岸になるだけだって事も隠して、もし、埋め立てが
実施されなくても、全部の護岸を意味のない再工事を、と考えるなんて、誰が望んでいる
のでしょうか?個人的な意見としては、そんなもの、木製の桟橋やボードウォークで
充分だと思います。
さて、この手の反論は、今後も徐々に当サイトにもUPされる事と思います。
そんな中、早速ながら、東京新聞、書いてくれました。野呂さんありがとうー。

東京新聞2000.3/19朝刊の報道より
東京新聞2000/3/19朝刊「くらし再興」からの転載です。
検証・有明旧貯木場のハゼ「生活史調査」が不可欠

江戸前のハゼの楽園」「いや、ハゼの聖地ではない」ー。東京港にのこされた
有明旧貯木場(江東区)の埋め立て問題をめぐって今、事業主の東京都と市民団
体、釣り舟関係者の間でこんな論争が繰り広げられている。しかし、都は環境影
響評価(アセス)調査でハゼの生息状況が分かる年間調査などを実地しておら
ず、調査のやり直しを求める声が上がっている。
ことの発端は先月先月二十九日の都議会代表質問。埋め立て推進派の自民党の質
問に浪越勝海港湾局長は「環境アセスでは有明地区のハゼの巣穴の密度は多摩川
河口域の五十分の一程度で、聖地といえるような実態にはない」と答弁した。
さらに、海上デモが行われた前日の今月六日、港湾局は急きょ、ハゼの生息状況
の資料を発表し、「有明は唯一の生息地ではない」とあらためて強調した。これ
に対し、「ハゼの最後の楽園」として埋め立てに反対する市民団体などは「環境
アセスは調査が不十分なうえ、発表資料も巧妙なデータ隠しや操作がみられる」
と反発する。
果たして都のアセス調査は適切だったのか。
調査は一九九七、九八年の三月に実施。海底にロープを張って潜水(長さ300m
幅2m)し、巣穴の有無を観察した。その結果、九七年調査(十平方bあた
り)で有明〇・四八個、お台場三・〇五個、多摩川河口域一八・二個など。「五
十分の一は多摩川河口域の巣穴数と有明の二ヶ年の平均巣穴数を対比した数字」
(港湾局)という。
だが多摩川河口域分は都水産試験場の調査で、規模(長さ50m、幅2m)など
調査条件が異なるデーターを引用。九八年と九九年の調査は河口域が五・一個、
三・二個と激減しているが、発表資料に九八年分は記載なしと、最大値のみでの
比較が行われていた。しかも、最大の問題点はハゼの生活サイクルを調査してい
ない点。ハゼは二月からふ化し、約四十日浮遊して海底に着床。稚魚は浅場に寄
って成長し、多くが水温が下がる晩秋に深場(7〜8m)に移動。海底から1m
前後の巣穴を掘って産卵後、一生を終える。
産卵と生育の場所は異なるケースが多く、同試験場の加藤憲司主任研究員は「生
き物は生活史のどこか一ヶ所でもつぶされれば途絶える。産卵場だけの調査では
判断できない」と話す。
では、ハゼの成育場所は調査していないのか。市民団体が行った情報公開請求な
どで、ハゼの出現個体数の調査の一部が判明した。
九八年九月の調査(長さ300m、幅2m)で有明旧防波堤東側百六匹、同西側百
二十匹、お台場東側十一匹、同西側一匹など。有明のハゼ数はお台場に比べて十
倍も多く、他の水域よりも群を抜いている。また、巣穴の数も十二月(九七年)
と早い時期には有明(一・三個)は多いほうだ。
港湾局の小林伸好開発技術課長は「環境アセス案を作成した時点でのデータを公
表している。生息調査は巣穴の密度で十分と判断した。有明水域54hの三分
の一は残され、ハゼは生息できる」と説明する。
これに対し、江東区の船宿「晴海屋」の安田進さんは「多摩川河口域の深場も夏
には生き物がすめない貧酸素水域となる。魚が多くの時間をどこで過ごすのか明
らかにしてほしい」。
日本科学者会議東京支部環境アセスメント研究会の藤田敏夫代表もこう語る。
「有明に残された江戸前の貴重な自然は、今の水域規模によるスケールメリット
が大きい。計画通り埋め立てられれば単なる水路に近い環境に変わる。アセスを
やり直さない限り、説得力はない」 (野呂法夫)


2000.3/20校了
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