旧有明貯木場の埋め立てに対する
政党。候補者への「公開質問書」（アンケート）の結果について

　私たちは東京港の奥に唯一残された「江戸前の海」と呼べる水辺の価値を認識し、多くのつり人から
　十六万坪」の名称で知られている旧有明貯木場を埋め立てから守り、自然環境とマハゼをはじめ
　豊富な魚介類の宝庫として知られるこの水域が都民に親しまれる場所として残していくために
　住民･自然保護団体・つり人･釣り舟･遊漁船事業者など、幅広い人々で会をつくって運動しています。
　この度の衆議院選挙において各党の考え、各候補者の考えをお聞きし公約としてまとめました。

　　　　　　　有権者の投票における判断の参考になればと思い公開教します。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2000年6月22日江戸前の海十六万坪を守る会
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　会長　　安田　進

　調査方法：　公開質問書「アンケート用紙」を各政党及び東京選挙区(小選挙区)の各候補者に郵送に
　　　　　　　て送付(一部手渡し)し、6月20日までに回答をファックスにて返送をお願いしました。
　調査対象：　政党は下記の表に記載のとおり東京1区〜25区の小選挙区立候補者全員
　　　　　　　(内、2人については郵便局よりあて先不明で搬送〕
　回答状況：　政党6党/回答政党数5党
　　　　　　　小選挙区候補者112人/回答者数34人【回答率30.3%】ー78人は回答なし
　回答内容：　埋め立てに賛成＝O人、反対＝32人、その他＝2人

［各政党よりの回答］

政党名	賛成	反対	その他	コメント
自由民主党 (東京都支部連合会)			・東京都が充分検討して計画したものと考えます。	貴団体　安田会長名の趣旨の中で、全ての公共事業が 悪であるとの判断で、今選挙が公共事業偏重の政治と決別 するためのものであるとの主張は、一方的なものであり納 得できない。 　我党は特に東京都においてはては生活インフラの整備 いつ何時起こるかわからない地震、災害対策など 都民の生命と暮しを守るために、むしろ公共事業を都市に 集中的に 実施する必要を訴えています。当然のことながら 税金のムダ使いは公共事業にかかわらず、断固ゆるされる ものではありません。 従って、公共事業も自然との共生も国民、都民の福祉向上 に必要なもので相反するものではないと考えています。 来るべき2 1世紀は人間の英知で諸問題を解決する時代で す。
民主党		○		当事業については関係住民の意向を尊書し、 必要的場合は、反対していきたいと思います。
公明党 (東京都本部)			無回答
日本共産党 (東京都委員会)		○		有明貯木場の埋め立ては、東京湾奥に残された貴重な自 然を破壊する 暴挙です。しかも最近、絶滅が危倶される 希少種の江戸ハゼの生息地であることも確認されただけ に、絶対保全すべきです。 　そもそも「臨海」開発は企業進出が低迷し、都財政を パンクさせる など、破綻は明らかです。埋め立ての目的 とされる公共住宅建設の見直しも全くなく、巨額を投じ 新たな埋め立てをする必要はありません。自民、 公明な どの賛成で都の予算はとおりましたが、運輸省 に都が提 出している埋め立て認可を却下させるため、多くの都民 の皆さんと力をあわせてがんぱります。
自由党 （自由党本部）		○		江戸前の海は守りたいと考えます。
社会民主党 （東京都本部）		○		有明北の水面は、貴重なエドハゼなど多様な生物の保育 園です。また、過密都市へのクーラーの役を果たしていま す。高速を含む4本の道路新設は最悪の環境破壊です。破 綻した「副都心」開発をやめ、臨海部は都民のオアシスと して保全すべきです。