[江戸前の海十六万坪(有明)を守る会]
情報、其之拾八   2000.9.18
[ 地元江東区 住民自治会 立つ!
 
地元江東区住民自治会 
都知事と港湾局長に工事中止の要望書を提出!
 
 
 本日、地元江東区の住民自治会、現地十六万坪を取り囲む団地にお住まいの四つの
団地自治会の代表が、石原都知事と東京都港湾局長に、有明北地区(旧貯木場)
十六万坪の埋立事業の中止を求める要望書を手交いたしました。
 都庁においては、やはり石原知事の直接の対応はなく、中村秘書課長に要望書を
手渡し、港湾局においても局長への直接の会見は叶わず、高野副参事の対応にて、
手交と説明が行われたとの事です。
 この港湾局への要望書手交に関して、事前に都合を問い合わせた自治会代表に対し、
その時の担当官が、「マスコミ取材を伴うなら、局長への直接の手交は断る。」との
暴言があったなどの噂もあり、許されざる対応だと、憤る声も大きいものでしたが、
やはり、石原慎太郎都知事も斎藤哲哉港湾局長も地元自治会の要望には会見すらしない
事実がはっきりと浮き彫りにされた模様です。
 港湾局の対応と説明によると、工事手順に関しての住民説明会でしたら、今後、
必要や要望に応じて開くことはありえますが、工事そのものの見直しに関しては、
いっさい対話や説明の必要はなく、それは平成4年の時点で終了しているとの事。
こんな論理が成り立つのでしたら、8年も前には何も知らなかった住民達の権利は、
いったいどうなるのでしょうか!!。
 同じように、現地十六万坪の水域で営業している関連業種の中にも、今回の反対
運動によって初めてこの事業の詳細を知った方々も名のり出ております。
8年も前の住民合意?権利者合意?それも限られた団体や組合を対象に行われたものを、
今にしても着工の根拠とする都の行政姿勢は、あまりにも傲慢なものと云えるでしょう。
 
要望書
 
   

   = 有明貯木場の保全と埋立て事業の見直しを求める要望書 =

 有明貯木場は、貯木場としての機能を終えて十数年を過ぎ、今日、東京湾の奥深く唯一の浅瀬として、どんな風水害にも負けず水深2〜3mを保ち続け、ごく自然な景観と静かさをたたえ、人々に心のやすらぎと、釣舟、遊漁船などが行き交う一大風物詩がかもしだされています。
最近この浅瀬に絶滅危ぐ種といわれているエドハゼの生息が専門家の調査で明らかになりました。
 また、蟹、アサリ、海老など多くの魚介類が生息しております。
私たち東雲団地自治会などの住民は毎日、その貯木場を見て暮し、中には夕日が沈む様子に手をあわせる姿も見られます。
 都は臨海副都心開発の中に、この貯木場も含め、着々と埋立ての環境づくりを整えています。
ここに超高層住宅を建設する計画ですが、まだその具体策もありません。
 私たち貯木場附近の団地住民は、この埋立て計画が具体化する中で、マスコミが取り上げ、
漁船の海上デモを見て、何かしなければ、の思いが強くなり、都、環境庁、運輸省などに要請してきました。
 この旧有明貯木場の姿は、日本はもとより世界の国々にも、貴重な浅瀬と序々に知られるようになりました。

 都は今からでも考え直して下さい。国、都、住民の意見を聞き、計画をやり直して下さい。
私たち団地自治会は心からその事を願っています。

2000年 9月 18日 

東京都知事
石原慎太郎 殿

                 都橋公社自治会       会長  川上芳明
                 都営一丁目団地一号館自治会 会長  田中浄子
                 都営二丁目四号棟自治会   会長  大塚新一
                 東雲団地三号棟自治会    会長  金井義輝