前回のメールで紹介したように、マッターホルン・バーンは、イタリアの
チェルビニア・エリアとつながっています。リフトのチケットにも「インター
ナショナル」という種別があり、これを買うと、スイス側だけでなく、イタリ
ア側のゴンドラやリフトにも自由に乗ることができます。
スキーでの国境越えなど、めったにできることではないので、私は期待して
きました。
クライン・マッターホルン(小マッターホルンの意、3883m)の頂上までロー
プウェイを乗り継いで登り、そこでモンブランなどの山々をながめた後、南斜
面を滑り始めます。コースの途中には、「左イタリア、右スイス」を示す案内
板が立っています。イタリア側へ進路を取り、あとは標高2050mのチェルビニア
の町まで一気に下ります。こちらも広いバーンです。所要30分ぐらいでした。
パスポートコントロールなどはありません。単に山の北側斜面から南側斜面へ
移っただけ、という感じです。
ただし、案内してくれたガイドさんによれば、これは天候がよいからで、風
が強くてロープウェイが止まっている場合は、風のなかをTバーを乗り継いで
いくので、かなり大変、ということでした。
ところで、ツェルマットからチェルビニアへ行く際の注意点は、帰りのゴン
ドラの運行が終わらないうちにツェルマットへ戻ること。4000m級の山々に隔
てられているので、シャトルバスやタクシーで戻るわけにはいきません!
(つづく)