JAXA はやぶさ2 小型副衛星

ARTSAT2-DESPATCH, SHIN'EN2, PROCYON


● (No.809) JAXA はやぶさ2 小型副衛星 (2013年9月22日)
 ------------------------------------------------

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、平成26年秋期に打上げ予定の「はやぶさ2」に
相乗りする小型副ペイロードを平成25年4月に公募し、検討の結果、以下の3機が
選定されました。

ARTSAT2-DESPATCH 多摩美術大学  http://artsat.jp/project/despatch
SHIN'EN2         九州工業大学  http://www.eee.kagoshima-u.ac.jp/~fuku-lab/sinen.html
PROCYON          東京大学,JAXA http://fanfun.jaxa.jp/topics/detail/689.html



 (C)JAXA


《補足1》

JAXA     選定結果
JAXA     打上計画書
ARTSAT   衛星写真集
DESPATCH プレスリリース
DESPATCH プリントモデル
DESPATCH ポートレート
DESPATCH 共同受信実験
DESPATCH 実験構築詳細
DESPATCH 軌道情報ソフト
SHIN'EN2 公式サイト
PROCYON  ミッション


《補足2》

ARTSAT2-DESPATCH の 「STL Model」 から、STL1, STL2 をダウンロードできます。
STL とは、Standard Triangulated Language、あるいは Stereo Lithography の
ことで、三次元CADソフトウェア用のファイルフォーマット、つまり 三次元の形
状を表現するデータフォーマットのことです。最近は 低価格の 3Dプリンターも
登場しているので、これをもとに造形することも可能となります。3Dプリンター
は、三次元で描かれた立体を樹脂などで積層して造形するもので、製造・建築・
医療・教育 等の幅広い分野で利用されています。ARTSAT2-DESPATCH の立体形状
を専用フリーソフトを用いていくつか表現してみました。

DESPATCHは宇宙空間では姿勢制御をしないので、管制局ではそのランダムな回転
(タンブリング)を数値計算によってシミュレートしています。自局はそれと同様
なことを、管制局が公開している STLファイルと、フリーソフトStoneyDesigner
を使い模擬的に表現してみました。動画作成には、これもフリーソフトgiam.exe
(gif_anime)により地道に作成しました。下の回転図がそれです。(25.Aug.2014)
管制局の動画はこちら、→ Movie


  

  



DESPATCH http://despatch.artsat.jp/ja/, 437.325MHz CW


「DESPATCH 軌道情報ソフト」 (by JI1IZR局) が、以前要望した箇所が全て改善され
DESPATCHpass.exe、および DESPATCHtrack.exe として新たに大幅改訂されました。

> 次期衛星 ARTSAT2-DESPATCH は地球脱出軌道のため、通常の地球周回軌道の計算
> を基礎とする衛星位置計算ソフトでは対応できません。そこで、多摩美大x東大
> のARTSATプロジェクトでは、衛星位置情報を WebAPI により配信する方法を考え
> ています。これを効率良く算出するソフトを、JI1IZR局が VisualC# により新た
> に開発されましたので ここに紹介します。詳細は次のサイトを参照して下さい。
> 自局では Microsoft .NET Framework4.0 で、このソフトは正常動作しています。
http://ji1izr.air-nifty.com/ham_satellite/


    


《補足3》
 
しんえん2, 九州工業大学, 鹿児島大学
http://www.shin-en2.jp/
http://kit-okuyama-lab.com/sinen2/
http://www.eee.kagoshima-u.ac.jp/~fuku-lab/sinen.html
http://leo.sci.kagoshima-u.ac.jp/KSAT-HP/Shin-en2_Comm.html
http://amsat-uk.org/2014/04/23/shin-en2-to-carry-mode-j-linear-transponder/

打ち上げ日: 2014年11月30日 13時24分48秒JST

ミッション: 熱可塑性CFRPによる宇宙機の背策と宇宙技術実証
            遠距離における地球−宇宙機関の相互通信

  437.505 MHz CW beacon
  437.385 MHz WSJT telemetry
  Inverting SSB/CW transponder
  145.940-145.960 MHz uplink LSB
  435.280-435.260 MHz downlink USB

鹿児島大学の GS によると、次の PDF, MP3 は決定ではなく暫定的なものなので
環境構築や設備投資は未だ待った方がよいということです。(暫定版転載許可済み)

宇宙機運用通信系における送信形式と送信フォーマット.pdf (GS 公開)
送信データ試験信号20140917.mp3 (JE9PEL/1 保管)
WSJT7-JT65C (JE9PEL/1 記事)

  (補足)
  > Q1. 電波型式は、WSJT となっています。より具体的な型式(JT65,FSK441等)
  >     をご教示ください。
  > A1. 抜粋

    JT65,FSK441等を検討した。しかし、深宇宙で GPS がない、高安定の時計を
    載せられないなどの理由で、宇宙機と地上で時刻同期をとる手段がないこと
    から変則的な方法になっている。(暫定的な形式は上記PDF)

    DATA1 から DATA8 の 8バイトに、HKデータ, 地上から送信したメッセージ,
    コールサインなどが入る。どのデータが送られているかは、CLS(=Class) の
    ところで判定する。

    基本周波数は、f0=441Hz, 儺=1sec なので、通信速度は 1bps。これを F1D
    の形式で送ってくる。うまく周波数が合うと 441Hz の定数倍の音が1秒ごと
    に切り替わるように聞こえるはず。Sync(同期)は、441Hz の一定音。

    A系(通信実験用回線) のアップリンクの形式も F1D で、こちらは 10bps の
    パケット。通信速度が遅いので、効率的にコマンドやメッセージを送るため
    こちらも変則的なパケットになっている。現在、パケット形式の確定作業中
    であり、ダウンリンクのパケットと似た形式にする予定。(上記MP3)

  > Q2. ドップラーシフトを計算するため、しんえん2 の脱出と接近速度の予想
  >     値を知りたいのですが、これは実際に発射された後でないと分からない
  >     という認識でよいのでしょうか。
  > A2. 予測値はあるが非公開。打ち上げ後に発表の予定。


  
  (C)Kagoshima University


《補足4》

ARTSAT2-DESPATCH 異形種

DESPATCHの構想段階のいろいろな形です。これらを見ると『人工衛星は芸術だ!』




(C)ARTSAT project team

FWD from ARTSAT project team
> デザインの初期検討としては、縄文式土器に始まり、ウラジミール・タトリン
> の「第三インターナショナル記念塔」やロバート・スミッソンの「スパイラル・
> ジェティ」など「螺旋」をモチーフとした過去の芸術作品を参照・引用しつつ
> 造形のスタディを多数行いました(画像を参照)。これらのプロトタイプの中
> から現在のデザインが採用されましたが、その決め手となったのは次の点です。
> 
> ・視点の位置によってさまざまな表情の変化が生まれる
> ・アルゴリズミックな形状とオーガニックな風合いを融合する

http://ja-jp.facebook.com/artsat
http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/numbr851.htm


 トップ へ戻る.
 前のページ へ戻る.
 次のページ へ移る.
 ホームページ(目次) へ戻る.