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T PROOF−操作性と機能
ボディーについてはやや大きいのが収納とスタイル面でややマイナスですが、これもホールディングと言うことを考えるとプラスとなります。コンパクトはただでさえぶれ易いので角が丸くてやや大き目のボディーの方がホールドしやすいのです。またG1と違ってファインダーブロックの出っ張りが無く適度にデート部がふくらんでいるので鼻や額にくっつけやすく、その点もぶれの防止に有効です。
下の写真は撮影現場を見つけてとっさに構えたんですが、バッグでふさがっていたので片手だけでスナップしたものです。

T PROOF, Reala Ace
またこれもよく言われるようにシャッターの半押し感覚が軽くてうっかりとシャッターを切ってしまうことがたびたびあります。ただアクティブ方式のせいかAFの合焦自体は早く、うっかり切ってしまってもわりとピントはあっています。
ファインダーは特にこのクラスとしては問題ないようにおもえます。ただこのクラスでは文句のいいようもないですがグリーンの合焦マークはファインダーに目をつけていると視認しにくいという欠点もあります。
プリントのあがりを見ていると忘れますが、このときはただのコンパクトカメラということを思い出させてくれます。
このカメラにもちろん絞りやシャッター速度を任意で変えることはてぎませんし、いわゆるイメージモード(絵文字のポートレイトモードなど)もありません。しかし、いろいろとシチュエーションに合った撮影はできます。
フラッシュ強制発行モードにするとスローシンクロ(ポートレイト夜景モード)になりますし、ピントの無限設定ができるので遠景モードとして使用できます。またガラス越しでも対応できます。さらに撮影距離が短くなるといわゆるマクロモードに自動設定されるようです(ここは詳細はわかりません)。
またプログラムAEの設定なのでしょうが近距離でピントを合わせるときちんと背景がぼけるように絞りを開けます(ポートレイトモード?)。最短撮影距離が約40センチと良好なので準広角の35mmでも意外と美しいボケが楽しめます。また逆光の自動補正機能もついています。
きちんとボディー内の光路では植毛で内面反射防止加工もされていて見えないところにもこだわりを感じます。
レンズにおけるツァイスの技術者同様、ボディーにおける京セラの技術者の努力もなかなかのものです。
レンズバリアのカバーは半透明になっていて収納時でもレンズの銘(Carl
Zeiss Tessar 3.5/35 T*)が見られるのはちょっとした遊びですが気が利いています。

またニューアングルスコープというサブファインダーがカメラ上部にもついていて、極端なローアングル・ローポジションやボディーを反対にしてハイポジション(群集の上から撮る場合など)というシチュエーションにも対応しています。下の写真はカメラを壁面にぴったりくっつけてニューアングルスコープを使用してアングルを決めたものです。わたしは空が入る構図が好きなのでこういうのは役に立つかもしれません。しかし、このときグリーンの合焦マークは見えずかなり不安定になります。
ちなみにこの時、中型カメラのウエストレベルファインダーとおなじ理屈なので左右は逆像です。この感覚が妙に中型カメラをいじってるときに近くてふと苦笑してしまいます。

T PROOF, RDP2, NAスコープ使用
そしてTプルーフのもっとも大きな特徴は生活防水と言うことです。
これは雨の日にこそ連れ出すカメラと言えるでしょう。頭のなかでは雨の日こそすばらしい被写体があることを予感しています。しかし高級コンパクトと言ったたぐいのカメラを雨にさらすには心にブレーキがかかります。
そうした点ではもちだすのにブレーキのかかりにくいプルーフはまさに常時持ち歩くに適したカメラと言うことができるでしょう。
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レンズ |
カールツアイス
テッサーT*35mm/F3.5
3群4枚 |
露出制御 |
プログラムAEのみ |
シャッター速度 |
1 sec. - 1/700 sec. |
測光 |
2分割SPDによる外部測光
(逆光自動補正)
EV3.5 - EV17 |
フィルム感度 |
50 - 3200でDX対応
ただし一段刻み |
フォーカス |
赤外線マルチビーム・マルチゾーン方式
160ステップ
半押しでAFロック |
撮影距離 |
約0.35m - 無限 |
フィルム装填 |
自動巻き上げ
自動巻き戻し
途中巻き戻し可能 |
ストロボ |
ISO100で
0.35 - 3m |
デート機能 |
あり
なしも可能 |
その他 |
生活防水
JIS保護等級4 |
寸法・重量 |
118mm x 64.5 x 42
200g (電池別) |
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T PROOF, RVP
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