PCケース

PCケースは4代目くらいです。
本当にPCケースは「ピンキリ」です。   「ピンキリ」つまり「ピンからキリまで」です。割り切ってしまえば数千円で電源付きのPCケースが手に入りますが、「難」を言い出せばキリがありません。 だからと言って、高ければ良いという分けでもないでしょう。
最初は何も解らず「安物」で始めましたが、とにかく音がうるさいことに嫌気がさして次は結構高額なアルミケースを使用していました。 このアルミケースはサイドが二重パネルになっていて結果的には「強引に遮音する」ような形のものでした。





近年で高額なアルミケースは姿を消していて、購入する前にその良否を判断するのが難しいと思ったのですが、 北欧メーカーの進出があって以前の考え方が変わりました。
20194月にケースを取り替えました

Fractal Design Define R6

今回は自作パソコンの通り、ほぼ「全部取り替え」になりました。
当初はケースは従来(20134月購入のアルミケース)のものを流用しようと考えていたのですが、Fractal Designを見て、 入替えの対象にすることにしました。

Fractal Design Define R6

Fractal Designはスウェーデンのメーカーです。 (実際の製造はやはり中国ですが....)
スチール製であることを逆に前面に打ち出しており、その工作精度の高さを訴えています。 購入して使用しないと判らないことですが、非常に精密で静粛なスチール製ケースです。

Fractal Design Define R6

フロントハッチを開けて、上面とサイドのパネルを外したところです。 吸気フィルタも外しています。





ケース前面側の5/3.5インチベイ域と底部電源域は「小部屋」に別れたようになっていますが、空気の流通はあります。 ケース前面側の5/3.5インチベイ域はサイドが目隠しになっているだけで前側ファンから後方への空気の流れには障害はありません。 近年のケースらしく5インチベイは1基のみです。





標準搭載の白いファンはすべて14cmで前面側に2台、後面に1台です。 大径でゆっくりした回転速度なので音は静かです。 上面パネルは通常は開けませんが、水冷系のラジエータを搭載する場合に必要なようです。
それの利用以外の開閉は吸気フィルタの清掃時のみとなります。
フロント部分は樹脂製でハッチを閉じていても吸気できるように左右全体にルーバーが設けられています。 また、フロントハッチの内側には他の金属パネル同様に吸音シートが貼り付けられています。

かなり良いPCケースでした。

Fractal Design Define R6

これがマザーボードを実装した状態です。上の説明と多少重複しますが、実装時の特徴を説明します。
ケーブル処置 近年のケースなので、シリーズにサイドパネルが透明アクリルのものもあります。このためのケース内の「見栄え」対応もすばらしいものがあります。
ケーブル類はマザーボードの周囲にあるグロメットからマザーボード背面側に追いやる仕様でスッキリしており、この背面側にも幅20mm以上の空間があります。 この画像だと、マザーボードの右上の方に赤や黄色のコードが少し見えるのが電源からのコードです。マザーボードの右の黒いところにそれらのコードが吸収されていく部分がゴム製のグロメットで 電源からのコードがここから裏パネルの裏を通ってケース底部の電源に向かうという構造なので、マザーボード前面にはコードやケーブル類が行き交うことがほとんどありません。 グロメットはマザーボードの右側の上下の黒いものと、上側の左右の黒い部分です。電源コードの他、各種ケーブル類もグロメットの穴から一旦背面側に抜けて接続先に向かいます。



ATXマザーボードは元々はケースの上部に電源を配置する設計であるため、電源コネクタも上方に配置されています。
このケースのように近年は電源を底面に設置するケースが増えてきていますが、普通はマザーボードの上に電源コードが渡ってしまうため見栄えが悪くなります。 このケースであれば初心者が実装させても見栄えが悪くなることが避けられます。
冷却 1つ上の画像のようにケースには3基のファンが実装されています。
ケースの前側から14cmファンが2基で吸気されており、 ケースの後側は14cmファンが1基で排気される構造です。
電源はケース底部のパネルで分離された下に配置されているので、この画像では見えませんが、底部のパネルにはスリットが切ってあるので空気の流通がないわけではありません。 ですがATXの電源は下から吸気して背面側へ排気する構造なので、マザーボード側庫内の排気の役には立っていません。
ケースファンの数のバランスで見れば「吸気過多」になるわけですが、これはケースの設計によるものかも知れないので、このままで使用していますが、 この分はケース底部から排気されているようなので、下の「対ホコリ処置」で現象を説明しています。
静音処置 ケースに実装されている3基のファンのほか、CPU、グラフックカード、電源のファンが駆動していますが、 音はとても静かで、距離が離れている部屋のエアコンの音のほうが目立つ位で、この画像のようにサイドパネルを外していても気にならないほどです。 ファンの問題だけでなく、厚みが厚いスチールを採用していて工作精度が高いケース自体も寄与していると思われます。
ケース実装の14cmファンは、大径なこともあって低回転で耳をかなりそばまで持って行かないと音が聞こえないほどです。
対ホコリ処置 1つ上の画像では前面側のダストフィルタを外して撮影していましたが、 この前面と、電源の下となる底面、また、水冷用に用意されているケース上面にダストフィルタが設置されています。(ケース上部は未使用でパネルで塞いでおり機能しません)
ダストフィルタは結構しっかりしたもので、樹脂整形部材に細かいナイロンメッシュがしっかり貼られているものです。
1ヶ月程度使った状態では、フロント側は手前側にある程度ホコリが付いており、 底部側は予想通り電源部分の真下は下側にホコリが付いていて、それ以外は上側に若干にホコリが乗っているので、ケースのファン構造が「吸気過多」である分が 底部から排出されているということになるのでしょう。このホコリの量は電源の真下以外は数ヶ月放置しても問題ない程度です。 ダストフィルタはワンタッチで外せて、水洗いも可能な感じです。
ダストフィルタのナイロンメッシュは「網戸」程度のものです。細かいホコリは内部に入ってしまいますが「ある」と「ない」では大違いです。 ダストフィルタなどの配慮が全くなく、庫内がホコリだらけになってしまうケースも多いわけですから大変うれしい配慮です。

ASUS PRIME Z390-A

これはケース上面前端の電源ボタン付近の画像です。フロントハッチを開けた状態です。
電源ボタンやUSBポートなどの操作パネルはこのように上向きの配置されています。 近年のPCケースは用途がなくなってきている5インチベイが少なくなっており、 デザイン上でもPCケースの高さが低くなってきていますから、操作パネルが上向きになるのは使う側からすると歓迎です。





電源ボタンの左には「USB3.1 Type-C」ポートもあり、今後はこのポートを利用する機器が増えても対応できると思われます。
今のところだと、AUひかりの回線に障害が起きて、代替としてスマーフォンのUSBテザリングを利用することでもないと使うことはありません。





経験上、PCケースは4世代目で、以前は結構高額なアルミケースも使っていたのですが、 このPCケースはとても良いです。 世代とともに良くなっていくものかも知れませんが、1万円台で買えるものとは思えません。