<室の八嶋>
(むろのやしま)栃木県栃木市
旅行日 '97/7
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芭蕉は日光へ向かう途中、少々遠回りして、室の八嶋(むろのやしま)を訪れています。
「室の八嶋」とは現在の大神(おおみわ)神社の俗称。ここが記念すべき『奥の細道』最初の訪問地となりました。が、芭蕉は曽良から受けた説明「ここのご祭神は木花咲耶姫(このはなさくやひめ)で・・」をつらつらと綴っているだけで、自身の所懐はなにひとつ差し挟んでいません・・。
「室の八嶋」とはどんなものだか見てみましょう。杉木立のなかの小さな池に島が八つ浮かび、各々の島には小祠が祀られています。池からは(常にではないしょうが)水蒸気が煙のように立ちのぼり、これが古人の心を惹きました。
歌枕としてこの室の八嶋を詠むときには、煙にちなんだ歌を詠むのが習わしになっているそう。分かりやすそうな歌を一首。
煙かと 室の八嶋を 見しほどに やがても空の 霞ぬるかな
源 俊頼(千載集)
私が訪れたのは初夏の早朝。煙なぞ立っていず。
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