<象潟2・蚶満寺>
(きさがた・かんまんじ)秋田県にかほ市(旧・由利郡象潟町)

旅行日'94/11 '94/12 '95/10 '97/4

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 では、象潟の町をプラプラと散歩してみましょう。以前は駅にレンタサイクルがあったのですが、いつの間にかなくなってしまいました・・。
 トラックやダンプがひっきりなしに通る国道7号を渡って、裏手の静かな旧街道を歩きます。「六月十六日、芭蕉が宿泊した問屋跡」「六月十七日、宿泊した能登屋跡」「芭蕉のもてなしをした嘉兵衛の家」などなど、町のつくった案内板がそちこちに設置されています。うれしい配慮じゃありませんか!

 国道7号沿いに歩くと、芭蕉も訪れた古刹「蚶満寺」(かんまんじ)。趣味の悪い看板が目印。現在は陸づたいに寺の境内へゆけますが、かつては潟に浮かぶ「島」でした。芭蕉も舟でこの寺を訪れています。
 旅姿の芭蕉像を左に見ながら参道を進みます。するとポツネンとたつ山門に出くわしますが、ちょっと異様。受付で拝観料300円を納めると「拝観のしおり」をもらえますので、これをたよりに境内を散策しましょう。







 蚶満寺から北へ300メートルほどのところに温泉併設の道の駅があります。汽車旅派の私は『道の駅』なんというものは大ッ嫌いなのですが、ここについては記す価値があるので記します。道の駅の建物の4階が浴場で、景色が良い。さらに6階の展望塔まで上ると、西には日本海、東には象潟の九十九島と鳥海山の絶景が眺望できます。
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道の駅象潟「ねむの丘」展望風呂・眺海の湯
(09年4月現在)
入浴利用 朝9時から夜9時まで
入浴料350円
毎月第三月曜日休み


続けて、芭蕉の句(↓)へ。



<芭蕉の句>

 汐越や 鶴はぎぬれて 海涼し

(しおごしや つるはぎぬれて うみすずし)

<句意>
(波の打ち入る)潮越(の浅瀬)で、(えさをあさっている)鶴の長いはぎが海水にぬれて、あたりの海はいかにも涼しげである。
三省堂・新明解シリーズ「奥の細道」(桑原博史監修)より



 右の写真は芭蕉が「汐越や・・」の句を発案した場所といわれる「腰丈(こしたけ)橋」。
 ところでこの時期、この地方には渡り鳥である「鶴」はいないそうです。芭蕉は「こうのとり」を「鶴」と思い違えしたようです。けっこういいかげんじゃん、芭蕉さん。


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