<堺田・封人の家>
(さかいだ・ほうじんのいえ)
山形県最上郡最上町

旅行日 '94/12 '97/8

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 芭蕉が「奥の細道」の旅中に宿泊したところで、唯一現存する建造物、と言われているのがここ封人の家(ほうじんのいえ)。以下は資料館のパンフから。

 「封人の家」とは国境を守る役人の家のことで、仙台領と境を接する新庄領堺田村の庄屋の家、つまりこの旧有路(ありじ)家住宅であったと言われています。


大山(たいざん)をのぼって、日既に暮れければ、封人の家を見かけて、舎(やどり)を求む。三日風雨あれて、よしなき山中に逗留す。
 
 日暮れになっても泊まる宿が見つからず、やっと探し当てて泊めてもらった家がここ。現在「封人の家」は国の重要文化財に指定され、最上町によって管理、公開されています。
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旧有路(ありじ)家住宅《封人の家》('97/8現在)
 観覧料金:250円
 開館時間:午前8時30分から午後5時
 冬季(12月中旬から3月下旬まで)は閉鎖
  開館期間中は無休
 交通:JR陸羽東線堺田駅より徒歩7分


 なかをのぞくと雪深い地らしく、主屋の内に馬を繋いでおく「まや」(平面図で見て右側)があります。芭蕉は馬と寝食を共にする(?)はめになってしまいました・・。やはり鳴子の温泉で一泊すればよかったのにね。

続けて、芭蕉の句(↓)をどうぞ。



<芭蕉の句>

 蚤虱 馬の尿する 枕もと
(のみしらみ うまのばりする まくらもと)

<句意>
蚤(のみ)や虱(しらみ)に責められて眠れない枕元では、馬が小便をする。
三省堂・新明解シリーズ「奥の細道」(桑原博史監修)より

 ひどい所に泊めさせられちゃった芭蕉さん、ヘキエキしているのでしょうか。その一方でユーモラスでもあり、不思議と風情まで感じられます。
 なお「尿」は、長らく「しと」とよまれていましたが、最近の研究によると「バリ」とよむのが正しいとのこと。



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