★ある夜、サラリーマンとおぼしき酔客を乗せました。何が気にくわなかったのか、急に怒り出し「お前を殺す」と物騒なことばをわめき始めました。止むを得ず、交番を探し当て横付けにしてやおら降りて向かおうとすると、何とその問題の乗客が筆者より先に交番に飛び込んで行くや「この運転手は悪い」と訴え始めたのです。あいにく、そのお巡りさんが若い経験の浅い警官だったため、危うくこちらが悪者にされるところでした。
★旧約聖書箴言にこの時の筆者の経験にぴったりのみ言葉があるのです。「先に訴え出る者は正しいように見える。しかし、その訴えられた人が来て、それを調べて、ことは明らかになる。」（箴言１８：１７）。信仰の問題も、同じことが言えるのではないでしょうか。
★「日本には仏教や神道という昔ながらの宗教があるのに、何で後から来た外国の宗教（キリスト教）をわざわざやるの？」と尋ねる人がいます。この問いに対しては、こう答えます。仏教はインドで生まれた東洋の宗教ですが、キリスト教は外国（欧米）の宗教ではありません。アジア・ヨーロッパ・アフリカの接点、いわば世界の中心地（イスラエル）で生まれた世界宗教です。ユダヤ教の経典でもある旧約聖書のメシヤ預言の成就者としてイエス・キリスは来られました（マタイ５：１７）。「キリストを信じる者に罪の赦しと永遠の命を与える」という福音を全世界に広めることを天地の主なる神ご自身が永遠の昔から計画されたのです（エペソ１：１〜１４）。更に、仏教の教祖釈迦は生まれる前からその出現を予言されておらず、復活もしていません。これに対して、イエス・キリストは釈迦生誕より七百年以上前から旧約聖書にその誕生から十字架・復活に至るまで預言されており、死なない身体に復活された、神によって備えられた世界唯一の救い主です(使徒４：１２）。
★人はこの世のことには熱心な関心を寄せますが、来世のことや霊的真理については大方無関心です。先祖伝来の宗教だからというだけでしがみ付いているのはそのためです。むかし、ノアの時代ノアの８人家族だけが神の言葉を信じて洪水による裁きから救われました。来るべき世の終わりの日には神は火をもって世界を裁くと聖書は預言していますが（２ペテロ３：７〜１３）、世の終わりを待たず、各人の死ぬ日が各人の裁きの日なのです（ルカ１６：１９〜３１）。聖書のことば「人は一度死ぬことと、死後神の裁きを受けることが定まっている」（ヘブル９：２７）。
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キリスト紀元２００３年 ６月 １日公開
