ゴスペル よい知らせ キリストをあなたに @31church.net
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 ★筆者は十数年間タクシー・ドライバーとして働きながら福音伝道に従事して来ました。これは、その頃の体験を基にしたキリスト教人生案内です。主の祝福のうちに現在は福音伝道に専念しております。タクドラとは言うまでもなく、筆者の勝手な造語です。現役タクシー・ドライバーの皆さん、変な造語で、どうも済みません。


 ★イギリスではタクシーの乗務員は社会的に高く評価されている職業だそうで、タクシー乗務員になることも難しく当人たちもプライドをもった紳士たちだそうです。これはイギリスのタクシー乗務員が、中世王侯貴族を乗せる馬車の御車の仕事を受け継いだ人々という社会通念があるためと言われています。他方、日本のタクシー乗務員は時代劇に出て来る柄の悪い駕篭かきの子孫のようにみなされている風情がこれまでありました。(今は、日本でもタクシー・ドライバーは社会の要請と会社の教育・訓練によって紳士的な方々が多くなって来ました)。それで、筆者自身も親兄弟からの「そんな仕事から早く足を洗いなさい」と言った暗黙のプレッシャーを感じなかった訳ではありません。けれども、こういう仕事をしていたからこそ人間の飾った外面の姿でなく、本当のむき出しの姿を見ることが出来たし、乗客との真剣勝負の中で自分自身を磨くことができたと心から感謝しています。給料を支給されながら人生道場で修業を積んできたようなものと思ってます。
 ★旧約聖書のモーゼは、ユダヤ人でしたがエジプト王パロの娘の子としてエジプトの王宮で成人した人物です。彼は40歳から80歳までの40年間ミデアンの荒野でエジプト人の忌み嫌う羊飼いの仕事に励みました。80歳から120歳の間にエジプトの圧制と虐待から同胞イスラエルを救出するという神から与えられた事業を遂行するに足る資質は、この羊飼いの仕事を通して神の御手によって授かったものでした。
 ★使徒パウロは天幕作りの仕事をしながらキリストの福音を宣べ伝えました。ペテロや他の使徒達のように宣教の仕事に専念できたにもかかわらず、信徒らに労働の尊さを教え、更に福音宣教が生活のためでなく止むにやまれぬ使命感のためであることを示すためでした。
 ★救い主イエス・キリストは神のひとり子であり、イスラエル王ダビデの子孫でありながら馬小屋でお生まれになり、およそ30歳で救い主としての公生涯に入る前まで大工ヨセフの息子として過ごしておられます。主イエスは、神の御子であられるのに、人間として涙と叫びと多くの苦しみの中で、従順を学ばれたと聖書は言っています(
ヘブル5:7,8)。 
 ★聖書は、キリスト者のこの世の人生をキリスト再臨後に再創造される新天新地で永遠至福の生活に入るための準備期間(人生道場・予備校)と見ています。この世をどのように過ごすかが、かの地でどのような生活をすることになるかを決定する重大な評価基準になるということです(
ルカ19:11〜27)。ですから聖書は「信心のために自分を訓練しなさい。からだの訓練は少しは益するところがあるが、信心は、今のいのちと後の世のいのちとが約束されてあるので、万事に益となる。」(第一テモテ4:7,8)と勧めているのです。 聖書のことば 「わたしたちの国籍は天にある。」(ピリピ3:20)。「信仰の人たちはみな、地上では旅人であり寄留者であることを自ら言い表していた。」(ヘブル11:13)。


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キリスト紀元2003年 6月 1日公開


 
〈1〉この世は
    天国への人生道場
タクドラ牧師の人生案内