聖書に関するQ&A


 Q.18 創世記6:1〜4に出てくる「神の子たち」と「人の娘たち」との結婚とは何を意味するのか?

 A.まず、聖書のその箇所を引用します。

「人が地の表に増え始めて、娘たちが彼らに生まれた時、神の子たちは人の娘たちの美しいのを見て、自分の好む者を妻にめとった。そこで主は言われた、『私の霊は永く人の中にとどまらない。彼は肉にすぎないのだ。しかし、彼の年は120年であろう』。そのころ、またその後にも、地にネピリムがいた。これは神の子たちが人の娘たちのところに入って、娘たちに産ませたものである。彼らは昔の勇士であり、有名な人々であった」。 創世記6:1〜4

 ★「神の子たち」と「人の娘たち」との結婚には、2つの解釈があります。一つは、「神の子たち」を神を信じる信仰者の(セツの)家系の人々とし、「人の娘たち」を神を信じない、不信仰な世俗的な(カインの)家系の娘達とする説です。
 ★しかし、この説を取ると、文脈の前後と調和しないことが分かります。まず、この結婚の結果生まれた「ネピリム」です。「ネピリム」は民数記13:33で、カナンを偵察したイスラエルの人々がネピリムを見たとき「私たちは、彼らの前で自分らがイナゴのように思えた」と証言しているように、「巨人」とも訳されることばです。英語のリビングバイブルもネピリムを「巨人」と取り、創世記6:4の後半を「彼らの子供は巨人となった。その巨人たちについては多くの伝説が語り継がれている」と訳しています。
 ★このように、信仰者の家系と不信仰者の家系との結婚が巨人を生んだという記事は理解に苦しむところです。また、信仰者の娘より不信仰者の娘たちの方が美しかったということも合点が行かないところです。
 ★また、「ネフィリム」はヘブル語のナーファル(落ちる)から派生したことばで「堕落した者」という意味もあるようです。ネフィリムの出現が人々の堕落を早め、洪水による神の裁きを招いたと考えられます。

 ★「神の子たち」と「人の娘たち」との結婚についての第二の解釈は、「神の子たち」を「天使たち」と、「人の娘たち」を文字通り「人間の娘たち」とする解釈です。
 ★「神の子たち」という名称は、ここのほかに旧約聖書ではヨブ記の1:6; 2:1; 38:7の3箇所に出てきますがみな「天使」を意味しています。
 ★しかし、天使と人間の娘との結婚は、主イエスのみことば「復活の時には、彼らはめとったり、嫁いだりすることはない。彼らは天にいる御使いのようなものである」
(マタイ22:30)にそぐわないように見えます。
 ★けれども、この聖句をよく見ると、結婚をしないのは
天にいる御使い」のことであって、「自分の領域を守らず、自分の居るべきところを捨てた御使い」(ユダ6/新改訳)すなわち地上をはいかいする堕落天使・悪霊に関してはこの限りではないのです。
 ★堕落天使のかしらサタンとその配下の悪霊たちは、エバの子孫の中からサタンの頭を打ち砕くメシヤ・キリストが出現するという神の約束
(創世記3:15)を恐れ、エバの子孫・人間の血の中にサタンの汚れた血を混入させ、人類を本質的に破壊することによってキリストの到来を阻止しようと目論んだのです。
 ★旧約聖書を読みますと、天使が人間の姿をして人々の前に現れ、食事までしていることが記されています(
創世記18:1〜8とこの聖書箇所の解説ヘブル13:2)
 ★新約聖書の中では、使徒ペテロが投獄され、処刑される予定日の前夜、御使いが出現し、ペテロを救出した話が記されています
(使徒12:1〜19)
 ★現代もキリスト者を助けるために
(ヘブル1:14)御使いが姿を現すこともあり、堕落天使悪霊も人の姿をとって人々のまえに現れることもあります。UFOや宇宙人などの超常現象の多くは堕落天使がかかわっていると筆者は考えます。
 ★地球外人類の存在については、聖書は何も語っていませんが、少なくとも救い主イエス・キリストによって救われるべき人類は地球外にいるとは考えられません。なぜなら、人としての主イエスは地球人だからです。
 ★私たちキリスト者の人生は戦いの生活であり、その相手はこの世と肉(生来の自分・自分の古い罪の性質)とサタンです。このサタンは私たち人類創造以前から世に存在する生き物で年経た老練な策士です。私たちは自力でサタンに勝利することは出来ません。主イエスに連なり、みことばと御霊と祈りによって初めてこれらの敵に対して勝利の生活を送ることができます。

聖書
 ★ 「誰がキリストの愛から私たちを離れさせるのか。患難か、苦悩か、迫害か、飢えか、裸か、危難か、剣か。『私たちはあなたのために終日、死に定められており、ほふられる羊のように見られている』と書いてあるとおりである。しかし、私たちを愛してくださった方によって、私たちは、これらすべての事において、勝ち得て余りがある」 
(ローマ8:35〜37)
 ★「最後に言う。主にあって、その偉大な力によって、強くなりなさい。悪魔の策略に対抗して立ちうるために、神の武具で身を固めなさい。私たちの戦いは、血肉に対するものではなく、もろもろの支配と、権威と、やみの世の主権者、また天上にいる悪の霊に対する戦いである.それだから、悪しき日に当たって、よく抵抗し、完全に勝ち抜いて、固く立ちうるために、神の武具を身に付けなさい」。
 (エペソ6:10〜13)


キリスト紀元2006年 7月 10日公開

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