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   みことば黙想

〈3〉信心のための訓練

 「信心のために自分を訓練しなさい。からだの訓練は少しは益するところがあるが、信心は今のいのちと後の世のいのちとが約束されてあるので、万事に益となる。」
(1テモテ4:7,8)

 ★信心と訳されている言葉、ギリシャ語のユーセベイアは新改訳が敬虔と訳しているように、真の信心、真の敬虔、神に対する真の畏敬の念を表す言葉です。「訓練する」ギュムナゾーは英語のGYMジム(体育館)の語源となった言葉で元来は競技者が身体を鍛えることを意味します。ですから、「からだを鍛えるがごとく信心(敬虔)を鍛えなさい」ということです。「身体の訓練はこの世の生活に役立ちますが、信心の訓練はこの世と来るべき世の両方に、つまり永遠に有益なのだから」ということです。
 ★「信心(敬虔)のための訓練」とはどんなことを指すかと言えば、自分を霊的に養い育てるためのすべての事を指すと言ってよいでしょう。クリスチャン生活は「父なる神と主イエス・キリストとの御霊による交わり」
(1ヨハネ1:3;ヨハネ17:3;2コリント13:13)ですから、この交わりをみ言葉、祈り、賛美によって育て、日常生活の中で「愛によって働く信仰」(ガラテヤ5:6)を鍛錬して行くことです。
 ★言い換えれば、「信心のための訓練」とは「不正な管理人のたとえ」で主が教えておられるように(
ルカ16:1〜13)、この世の人達がこの世の生活のためにしたたかな生き方をしているように、私達クリスチャンは来るべき世の生活に備えて賢明な準備を自分のたましいと霊に対して施して行くということです。
 ★「信心のための訓練」の具体例としては、PTL運動、神の臨在の訓練などがあります。PTL運動とは1テサロニケ5:16〜18をもとに「プレイズ・ザ・ロードPraise The Lord」(主をほめよ)つまり、万事を益としてくださる主をほめ、いい事も悪いこともすべての事について感謝する運動です。これは一過性の運動で終わってはならず、クリスチャンは生涯、主に感謝と賛美とを捧げ続けて世の光となるべきでしょう。
 ★「神の臨在の訓練」は約三百年前に修道院の料理人だったブラザー・ローレンスによって実践された訓練です。彼の同名の書簡集はカトリック、プロテスタントの垣根を越えて愛読されている古典的名著です。内容はインマヌエル「主は我らと共におられる」なる主との信仰・希望・愛を基にした日常生活での親しい交わりの訓練です。彼は書簡の中で、「神の臨在の訓練はただひたすら神への愛を動機として実践すべきです。絶えることのない神との交わりほどに甘美な生き方はこの世にありません。」と語ってます。
 ★「心をつくし、思いをつくし、力をつくして主を愛する」ということは恋する若い恋人たちの互いを想い焦がれる心情にも似た愛をもって主を慕い求めることに他なりません。よい地に蒔かれた種のように豊かな実を結ぶクリスチャン人生を歩むためには、内住の聖霊と共にある内なる人を農夫が草木を慈しみ育てるように大事に大事に育てて行かねばなりません。


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キリスト紀元2003年 6月 1日公開


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