　★教会を表わす新約聖書の原語ギリシャ語は「エクレーシア」です。エクレーシアとは「呼び出された者たち」と言う意味です。キリストの聖なる血潮で買い取られ、この世から召し出され、神の宝とされた聖なる国民という意味です。教会は「見える教会」と「見えない教会」とに分けられることもあります。「見える教会」とは教会堂のことではなく、世界各地で礼拝や宣教活動をしている各個教会や諸教団に所属する信徒たちの総称です。「見えない教会」とは時と場所を越えて神の目に救いに定められた人々の集合体を表わします。その中には、信じてすでに世を去った人々、まだ信じていない人々やまだ生まれてない人々でいずれキリスト者になる人々も含まれます。
　★また、教会はキリストを頭とするキリストのからだとも表現されます。イエス・キリストは昨日も今日もいつまでも変わらない（ヘブル１３：８）命の根源なるお方（ヨハネ１１：２５）ですから、この方を頭とするからだなるキリスト教会は地上で始められたキリストの業を継承して成し遂げる生けるキリストの受肉体です。
　★教会は「真理の柱、また基礎」（１テモテ３：１５）とも呼ばれます。その意味は教会はキリストの真理を世に鮮明に宣言する真理の旗をひるがえすポールであり、真理を地上に根付かせ具体化させる神の業の前線基地だということです。そのために、教会は所属する教会員をみ言葉と祈りによって訓練し、キリストの生きたからだの各部分・手足としての働きに備えさせるのです（エペソ４：１１～１６）。
　★カトリック教会は教皇を頭とする聖職者階級と治められる平信徒とに分かれていますが、聖書は全教会員一人一人が神の祭司、預言者、王として神にとりなしの祈りをなし、神のことばを宣べ伝え、キリストのみ名によって闇の力を撃破する者となるように召集されているのだと述べています（１ペテロ２：９、エペソ６：１０～１８）。カトリック教会は選ばれた特別な人々だけを聖人と呼びますが、聖書はキリストの血潮によって聖められたすべてのキリスト者を聖徒（聖なる人々）と呼んでいます（１コリント１：２）。教会はキリストの花嫁、神の家族とも表現されています。
　★このように、教会は決して単なる社交場・聖書研究同好会・賛美歌（やゴスペルソング）愛好会ではないのです。地の塩・世の光としてキリストの強力な証人となり、この世の神・闇の世の主権者サタンとの日々の戦いに勝利し、キリストにある成人となるために聖徒の交わりの中で会員を育て養う神の家なのです（エペソ４：１１～１６；１テモテ３：１５）。

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キリスト紀元２００３年　６月　１日公開