よってたかってみんなで変えた公民館

 26日、岡山市の公民館を考える会の解散総会と「よってたかって みんなで変えた公民館」という本の出版記念パーティーが開かれた。フラダンスにドラネコ座のパフォーマンスありのこのパーティーには、公民館にかかわって活動してきた人たち110人あまりが集まった。

 来賓として萩原市長(写真)や佐藤連合婦人会長、佐賀大学の上野教授らも招かれ、女性市議会議員や県議の姿もあり、元気な女性たちが集まったことを印象づけていた。市職労からも花田委員長以下多くの役員が参加した。

 公民館にかかわるパーティーに6千円を払って駆けつける市民がこんなにいること、そしてその活躍されている分野が幅広いことは、上野教授が挨拶でふれたことだが、公民館が様々な人と人を結びつける役割を果たしていることを象徴していると感じさせられた。

 岡山市の公民館を考える会は、公民館の充実を目指すという会の目標がひとまず実現できるめどがたったから、3月末で解散する。会の10年の歩みをまとめ、関わってきた人たちの声を集めて作られたのが、今回発刊された「よってたかって みんなで変えた公民館」なのだ。

 A5判195ページのこのかわいい本には、市民の公民館充実への熱い思いが詰まっている。出版に携わったBOCでは、その内容のすばらしさに、全国の公民館関係者に読ませたいと、赤字覚悟で会からの注文の倍の数を印刷したのだという。

 この本を市役所に働く人みんなに読んでいただきたいと思う。ここには公民館にかかわる人々の思いがあふれ、輝きを放っている。様々な分野の人たちの公民館とのかかわりやその活動の様子から、公民館の豊かな可能性が読み取れる。でも、それだけではない。

 ここに描かれているのは、岡山というまちを作っていく市民の主体的な取り組みとその可能性。そして、それを自治体職員が支えともに活動を作り出していくなかで、お互いが育ち合っていく姿なのだ。それはまちをつくる人々の力が生み出されていくプロセスなのであって、その力が公民館の充実を実現したのだということが実感できる。公民館の充実は、まさに市民と行政の協働の姿であり、それを市職労が支えてきたことも強調したい。新たなスタートを切るべき今の私たちにとって、この本は自治体職員として大切なことを思い出させてくれるに違いないと思うのだ。
               
                                          (2005.3.17)