そろそろ考えては、仕事中のお茶
職場にノートパソコンが配布されて、すっかり定着してきた感がある。かつてはパソコンといえば、パソコンルームにあるもので、その部屋では物を食べてはいけないし、ましてパソコンで作業をしながらお茶を飲むなど、とんでもないことだった。今でもそれはかわっていないと思う。
ところが、今、本庁などの職場では全員の机の上にノートパソコンが置かれている。パソコンルームにおかれているのは、ご承知のとおりデスクトップパソコン。いまや、その値段は下がりに下がって、7〜8万円も出せば結構良いパソコンが手に入る。職場のノートパソコンの方がよほど高価だ。
ところが職場では、昼時には食事はとるし、お茶も飲む。パソコンの横にお茶が置かれているのは通常の状態と言っても間違いではなかろう。実際に水の「事故」も起こっているようだ。ノートパソコンの上に湯のみが倒れて、お茶がさばっとかかるのを想像すると、ちょっとぞっとする。今まで何度か書類をぬらした経験がある方は、危険性をお分かりのことと思う。
パソコンルームの場合はデスクトップパソコンだから、もしお茶をこぼしても、壊れるのはせいぜいキーボードくらい。値段もしれている。しかし、ノートパソコンはそうはいかない。なにしろキーボードの下にはパソコンの心臓部が入っている。こう考えると、職場でお茶が許されていることの方が不思議になってくる。
数年前に訪ねた足立区役所では、職場でのお茶は全面禁止になっていた。当時、職員二人に一台の液晶デスクトップパソコンがおかれていたと思う。お茶はといえば、各職場フロアーの端に置かれている休憩コーナーに職員のカップが納められていて、そこではお茶やコーヒーがいつも準備されている。何人か腰を下ろしてくつろげるスペースがあり、職員はのどが乾いたらそこでお茶を飲む仕組みだった。これは見事に徹底されていて、来客のはずの私たちにもフロアーでは飲み物は禁止されているのでと、会議室であってもいっさい何も出されなかったのを覚えている。
岡山市もそろそろ考えてはどうか。お茶くみの問題も一気に解決してしまうし。
一度には無理でも、せめて新庁舎では考えられると思うのだが、どうだろうか。それまでは、せいぜい倒れにくい湯のみに換えるなどの自衛措置と、注意しかないか。
(2000.8.3)