Pedio&Sclero in habitat
北米高地沙漠の”難物”サボテンたち
                
  このページでは、ペディオカクタス・スクレロカクタスの各種を自生地の様子とともに種別解説します。
  その他のサボテン・多肉植物の自生地写真はここをクリックしてください。
ペディオカクタス・スクレロカクタスは、すべてのサボテンのなかでも最も過酷な環境に適応したグループのひとつです。自生地はアメリカ合衆国の西部乾燥地帯ですが、これらの地域は日本と同じくらいの緯度にあり、ロッキー山脈に貫かれた標高の高い場所です。そのため、冬季は氷点下20度近くまで冷え込むことも珍しくありません。一方で夏季は遮るもののない陽光が大地を灼き、摂氏40度を越える乾いた日々が続きます。また年降雨量も100〜200ミリ程度で、植物は極寒、極乾、そして激しい暑熱に耐えて生きていかなければなりません。彼らの自生地には、およそ彼ら以外には目立った植物がない不毛の地もあり、概して生物の密度が低い地域です。
 こうした過酷な環境に適応しただけに、ペディオ・スクレロはとてもデリケートな植物です。自生地でも個体数は少なく手厚く保護されており、ほかのサボテンのように大量に野生株が持ち込まれることも殆どありません。また特異な環境に適応してきたため栽培にもコツが必要で、しばしば「難物」などと呼ばれてきました。私は自生地を旅して、植物の生存には過酷すぎる環境でなお逞しく生きぬく彼らの姿に大きな感銘を受けました。そして彼らの生態、彼らの野生を知ることで、難しいとされる栽培の方法にも少しづつ道がひらけるようになりました。

Sclerocactus
Pediocactus
bradyiブラディ
glaucusグラウカス
despainii(デスパイニィ
mesae-verdae月想曲
nyensisナイエンシス
knowltoniノウルトニィ
 
parviflorus(彩虹山・虹映山)
(cloveriae)
papyracantha(月の童子)
(Toumeya)
pubispinus(プビスピナ)
paradinei(パラディネイ)
polyancistrus(白虹山・白紅山)
peeblesianus(飛鳥・斑鳩)
(Navajoa)
spinosior(黒虹山)
wetlandicus
(brevispinus)
sileri(天狼)
simpsonii(月華玉)
whipplei(白虹)
(sileri)
winkleri(ウインクレリ)
wrightiae(ライティアエ)
上記のペディオ・スクレロ各種の名前をクリックすると詳細にジャンプし、各々の自生コロニーごとに整理された画像をひらけます。クリックできない見出しだけの項目が多くて恐縮ですが、今後少しずつ整備していきます。なお、ペディオ・スクレロの分類には複数の考え方があり、ここではHeil&Porterの分類に概ね準拠して展示してあります。・・・これらを通じて、自生地での植物の姿に興味を持っていただければ幸いです。
なお、こうした難物サボテンの栽培法、栽培植物の写真はここをクリックしてください。

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