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「ピーター卿」シリーズを知るための最短コース(2) 2002/05/05

最短コース(2) 「ロマンスは犯罪の副産物だよ」コース

*「ロマンスは〜」は、クリスティのポアロの台詞より。どの作品だったかは忘れました。

1.『雲なす証言』

ウィムジーを知るために、ファミリー大集合のこの作品を。

2.『毒を食らわば』

ハリエット・ヴェイン初登場作品。それも殺人事件の被告人として。ウィムジーは彼女の無実を確信し、真犯人を推理します。

それだけ奮闘してもあえなくふられるピーター。事件もさることながら、ハリエットに表れるセイヤーズによる女性の生き方がまた、興味深いところです。

3.『死体をどうぞ』

ハリエットが浜で死体を見つけ、ハリエットとウィムジーは事件解明にふたりで乗り出します。

作品の裏(じつは表?)テーマは、ピーターの恋の結末。事件を追ってる間に、ピーターはハリエットに6回(!)プロポーズしますが、さて? ちょっと厚めだけど、くいくい読めます。

4.『学寮祭の夜』

ハリエットは、ピーターのプロポーズを受け入れるのか。ハリエットがじぶんを見つめなおすのがひとつのテーマとなっています。

この作品を読むと、ピーター卿シリーズは、ハリエットが登場したあと、女性の生き方がじつはテーマになっているのがわかります。でも、現実には、すべての女性にピーターのようなすばらしい結婚相手が用意されているわけではないんですよねー。ぜいたくだぞ、ハリエット!!

5.『忙しい蜜月旅行』

タイトルどおり、新婚旅行へ旅立つふたりが巻き込まれる事件。そう、結婚してるんです。

推理小説というよりも恋愛や文学性をかなり意識した作品で、副題も、「推理によって中断される恋愛小説」になってます。

ハヤカワのポケミスから刊行されていて、長らく入手可能な唯一の作品でした。セイヤーズが「文学的で重厚で高尚で」と認識される一因になった作品でもありますが、これまでの作品を読んだ方ならわかるとおり、それらはシリーズ全体の特徴というわけではありません。

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