健常者でも経験することの出来ない体験をされて、さらには障害者だから出来
ることを見つけ、ややもすると私たちでさえ見失いがちな自分の存在価値や、
生きることを教えてもらったような気がします。
心のバリアフリーと呼んでいますが、このことを実体験を通して語りかけてく
れています。そして、我々がどの様に接していけば良いかを、自然に教えても
くれています。
実際、陰ではいろいろ苦労なさっている部分もたくさん有るとは思いますが、
持ち前の負けん気で乗り越えていく姿には、敬意を表します。
>「その瞬間」は、意外な形で迎えられた。
この瞬間から、注がれた愛情は特別のものではなくごく普通のわが子に対する
愛情。だから、いまの彼があるのだと思います。
ごく普通のことですが、なかなか出来ないものではないでしょうか。
我々でさえ特別扱いをしてしまいがちなのに...。
この本はみなさまもご存知と思いますので、率直に感想だけを書きたいと思い
ます。
障害を持って生まれた、しかも手も足もないという、乙武さんの生き方。
正直、初めは私も珍しいものを見るような気持ちで、この本に接していました。
しかし、読んでいくうちにその気持ちは薄れ、それが当たり前かのような気持
ちに変わっていったのです。
おそらく、一緒に過ごしてきたクラスメイトとおんなじ気持ちになれたのだと
思います。
障害者=かわいそう、という考え方ではなく、皆共存するという考え。
周りにそのような人がいないと、実感できないと思いますが、それを意識しな
いような社会をつくることが、これから大切だと感じます。
それには、物理的な部分とメンタルな部分がともに開かれなければならないと
思います。
また、乙武さんがこれだけすばらしい生き方をしているのには、お母さんの偉大さ
を忘れてはいけないと思います。
>「かわいい」−−母の口をついて出てきた言葉は、
>そこに居合わせた人々の予期に反するものだった。
--まえがきより引用--
最後に、この本は著者も望んでいるように、多くの人々、特に次の時代を担っ
ていく若者、小中学生の方々にも読んでいただきたいと願うものです。
君はパリ行きの飛行機に乗った
飛行機は飛び立とうとしている
もう降りられない ドラマ「WITH LOVE」より
E-mailのやりとりの中の嘘、その嘘の中に本当の自分が見えてくる。
言葉だと言えないのに、文字にすると言える。
ドラマ「WITH LOVE」は Emailの持つ性格をうまく使っているように思います。
観ていてハラハラするところもあったし、感動する場面も。
自由の女神で待っているシーンは、自分の遠い昔とだぶってしまい思わず応援
したりと...。
パソコン通信、インターネットをやっている人は分かると思いますが、通信の
世界と現実の世界がどうしても並行してしまいます。
それをどう交差させるかが、難しいところでしょうか?
人は自分の思いを伝えるのに、言葉を話したり、身体を触れ合ったりと色々な
手段を持っています。
メールの世界と、現実の世界を行ったり来たり。観ている方も、この二人はいっ
たいどうなっちゃうんだろうと、心が動かされました。
でも、最後はハッピーエンド。途中では、どうなっちゃうのかなーと思って観
ていたので安心しました。
私自身も経験有りますが、通信で知り合った人とどうやって会うか?っていう
のが一つのテーマになりますし、メールの世界と現実の世界、どちらが本当の
自分なのかっていうことも。
なのに、どうしてうまく伝わらないのでしょう。
ドラマ「WIDTH LOVE」は、20世紀、心に残る感動のドラマの一つです。