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 第4話/Sweet Valentine's Day (4)

 

 
 夜。
 俺は部屋のベットに倒れるように横になる。

 けっきょく、一つももらえなかった。
 いいんだよ。あんなの製菓会社の陰謀じゃないか。踊らされる連中が馬鹿なんだよ。

 ……
 ……

 うう、慰めにもならない。
 バレンタインデーっていうのは、逆に考えれば、モテない事の証明に他ならないじゃんかよ。
 くぅ〜、最悪。

 プルルルルル…

 携帯の呼び出し音が鳴る。俺はめんどくさいと思いながらも通話ボタンを押した。

「あ〜、もしもし …なんだ夏帆か。 …今からか? 別にいいけど。 …分かった。すぐ出る」

 俺は夏帆から近所の公園に呼び出しを受けた。
 急いでコートを羽織り、玄関を出る。

 もしかしたら夏帆も誰かから、俺にチョコ渡すように頼まれたのかもしれない。
 少し…いや、かなり期待して俺は公園へ走る。