■直美編■
3日目【7月23日】


 
 
 やっぱり、直美さんと一緒がいいや。
 駐車場整理なら、それほど忙しくないだろうし、直美さんと話とかしていると適当に時間が経つだろうしね。

 俺は直美さんと駐車場へやって来た。
 本来のビジターセンター駐車場はすでに満車なので、砂利の臨時駐車場の整理をする事になった。
 すでに、そちらもかなりの車で埋まってしまってる。

 「まこと君、何処が空いてるか調べて来て」
 「おう! まかせとけ!」

 そう言ったものの…うむ〜けっこう広いぞ、ここ。
 空気が乾燥してるせいで埃りっぽいし、暑いし…ちょっと大変かも。

 「どう? 何台くらいいけそう?」
 「3台分!」
 「じゃあ3台まわすわよ、誘導よろしくね」
 「OK〜」

 誘導してっと…。

 「ごめん〜まこと君、今入ってきた車、お金もらっておいてくれる」
 「はぁい」

 いま入った車って言うと…うわぁ入り口にいるやつか。
 あ、勝手に停めて、降りようとしてるぞ。

 「すみません! そこには停めないでください〜こっち空いてますんで〜」
 「まこと君、もういっぱいだわ。”満車”のカード出して他の車を第三臨時駐車場へ誘導して!」
 「はい!」
 「今、車が一台出ようとしてるから、その赤い車、危ないから、少し待ってもらって」
 「はい!」
 「あちゃ〜、こんな所に車を停めてるわ。まこと君、センターまで行って移動してくれるように放送してもらって。ナンバーは…」
 「はい! はい!」

 うげ〜けっこうキツイぞ!
 暑いし、足は痛いし…砂埃は舞うし…なんていったって忙しいし…直美さんと話してる暇なんてないじゃないか。
 失敗したなぁ。