「ごめん! …でもさ、こうやって隣で直美さん見ていたら、なんか急に可愛く思えちゃってさ、思わず肩に手を回したくなっちゃったんだよ」
「なっ! なに言ってるのよっ」
「直美さんってイメージと違って、けっこう女の子っぽいところもいっぱい持ってるんだってちょっと驚いた」
「そうよ、私だって…」
「直美さん?」
直美さんは俺の肩に頭をチョコンと乗せた。
「時には、こうして男の人に可愛いって思われたい」
「……」
「いいわよ。肩を抱いても」
俺は再びそっと直美さんの肩を抱いた。思った以上に細い肩にドキリとさせられた。
なんだか胸が熱い…俺は直美さんをそのまま抱き締めたくなる衝動を押さえるのに必死だった。
直美さんはただ黙って俺の肩に寄りかかって星空を見上げていた。
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