どうせ、姉貴は俺に恥をかかせたいだけだから、無駄な事はしないほうがいい気がする。
「もういいよ。俺が買ってくるから…」
「ええ〜!? そんなのつまんないわよ」
直美さんは不満そうな顔になる。しかし、俺は断固拒否した。
「なんかどのみち俺が買ってこなければいけないような気がする」
「そんなの分かんないって」
「それになんかそんなことする気分じゃないしさ。じゃぁ、俺行って来る」
「まこと君、ちょっとぉ」
姉貴も「しょうがない奴だ」と言いたげな顔をしていたが、俺の知ったことじゃない。
これ以上、姉貴たちにつき合ってられるかってぇの。
さっさと買って来て、今日は早めに帰ろう。
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