「似合わない似合わない。やめとけよ美鈴」
俺は手をひらひらさせながら美鈴を冷やかす。
「な、なによそれ! あんたってほんと失礼な奴ね!」
「いつもわがままばかりで騒ぎばかり起こしてる奴が、急にしおらしく生け花なんて不釣り合いだぜ」
「あ〜ああ!! もう! 勝手に人の家に来ておいて、言いたいこと言ってくれるわねっ。優紀の奴、なんでこんな無神経男を部屋に入れるのよ!! まったく気分が悪いったらありゃしない! もう帰って!!」
「はいはい…じゃあな!」
笑っちゃうぜ。あの美鈴が大和撫子を気取って生け花をやってるなんて。
でも、少し言い過ぎたかな?