「せっかくだから、例のいけ好かない婚約者…えっとなんて言ったっけ?」
「大野宮友憲」
「そう、その大野宮って奴との相性を占ってみたら?」
「え〜。あの男との相性?」
「この場で俺との相性なんて占ってもしょうがないだろ?」
「そうね。あんたとの相性なんて関係ないもんね…」
<相性占いでよろしいですか?>
<…それではあなたと相手の氏名と誕生日、血液型を入力して下さい>
「えっと、アヤベミスズ、1月15日、AB型、オオノミヤトモノリ、2月25日、B型と…」
「やっぱり誕生日と血液型まで知ってるんじゃないか」
<だだいまプリントアウトしております…>
「当たり前じゃない。…私と大野宮は一応、婚約者なんだから…」
<終了いたしました>
「……」
プリントアウトされた結果を、なぜか不機嫌そうな顔で黙読する美鈴。
「どうだった?」
「勝手に見れば」
そういうと美鈴は俺に少し乱暴に占いの結果を渡した。
「なになに…二人の相性はバッチリです。あなた方はお互いに惹かれあって、お互いがお互いにとって最良の相手となるでしょう…だってさ、良かったじゃないか美鈴」
「…さあね」
なに怒ってるんだよ、この女は…。
占いがしたいって言ったのは美鈴じゃないか。
結果も悪くないんだし、なにが不満なんだコイツは。